【結婚願望が迷子です】「私と同じくひとり飲みを愛する男性と飲みに行ってみた」
DOKUJO読者のみなさま、こんばんは。最近酒の量が増えすぎたためか、近所の酒屋の店員さんから友達感覚で声をかけられることが増えた元キャバ嬢ライターのすずや鈴音です。大変ありがたいのですが、基本的に極力人とのコミュニケーションは避けたい性格なので、行きつけの酒屋を変えようか迷っている次第でございます。
さて、前回ひとりの時間が好きすぎることに改めて気づいた私ですが、中でもひとりで飲む時間が何よりも至福の時だと思っています。しかしそんな私に転機が訪れたのです!
結婚式でまさかの再会!
それは先日、学生時代の友人の結婚式に列席した際の出来事でした。披露宴会場に向かった私は、同じテーブルに座る懐かしの友人たちの顔を見て、学生時代に戻ったかのような嬉しさを感じていました。そしてそこにはJ君という当時それなりに仲の良かった男の子の姿もあったのです。
そして昔話に花を咲かせ、みんなで近況を語り合っていると、突然J君が「仕事は楽しいけど付き合いの飲みが苦痛でさ……」「俺、ひとりで家飲みするのが好きなんだよね」との発言を。
何ということでしょう。まさかのすずやと同じタイプの男性がこんな身近にいたなんて。
当然、私はその話に即食いつきをみせました。「私もひとりで飲むのが好きだから、飲み会とか断っちゃうの」と。そこから二人でひとり飲みの楽しさについて散々盛り上がった結果、何と近々J君と飲みに行こうという約束まで果たしたのです。
おそらく、普通の女性であればこれを運命の再会だと感じ、恋が始まるかのような淡い期待を抱くかもしれません。
しかしこのとき私の頭に浮かんだのは、「ひとり飲み好き同士で飲みに行くというネタができた」というこの連載記事に関する案件。残念ウーマンのすずやの頭には“恋が始まる予感”という言葉はどうやらなかったようです。
ひとり飲みを愛するふたりでさし飲み
そして数日後、約束通りJ君とさし飲みをする日がやってきました。
思えば先日の結婚式を除けば、J君とゆっくり話すのは学生のとき以来。思い出話から始まり、ひとり飲み好きあるある話などで盛りあがり、いつもの私はどこにいったのかと思うほど楽しいひとときを過ごせたのです。
「ひとり飲みを寂しいって言う奴もいるけど、気を遣わないで済むから楽だよね」
「そうそう! 誰にも迷惑かけることなく思う存分酔えるのがいいんだよね」
なんて共感できる部分もたくさんあり、会話が止まる気配もなく、お酒も普段以上に進む、進む。そして私は思ったのです。
「ひとり飲みが好きな相手とであれば、苦手な他人との飲みも楽しめるはず」
「そんな相手とであれば、結婚してもうまくやっていけるのかも」
結婚願望にまた一筋の光が見えてきたすずやさん。しかしみなさんご存じの通り、このままうまくこの場が終わるなんてことはなかったのです……。
気を遣いすぎてアレが言いだせない……
J君とさし飲みを始めて数時間たった頃でしょうか。さすがに話題もなくなり、会話の盛り上がりも序盤に比べると減ってきた感じがします。なにより最初からハイペースで飲みすぎたため、そこまで酒も欲してない。
すると、すずやさんの悪い癖でもある「そろそろ帰ってひとりで飲み直したい」モードが起動し始めてきました。
しかし当のJ君はというと、無理やり話題を出しては会話をつなげようとしてくれています。そしてそれを見た私も気を遣い、自身の最大限のボキャブラリーを使って話題を膨らませようと頑張ります。でもおそらく、お互いもう帰りたい雰囲気になっているのです。
そこで私は重大な事実に気がついたのです。
「しまった。J君もひとり飲みが好きだということは、私と同じく極度の気を遣いすぎる性格なのだ」という事実に。
そしてそんなふたりがさし飲みをしているわけです。当然、お互いが「まだ相手が飲みたいと思っていたら悪いから……」と気を遣って、「そろそろ帰ろうか」が言いだせないという最悪の状況に陥ってしまったのです。
結局、それから30分ほど経った頃でしょうか。店員さんの「ラストオーダーです」の一言に助けられ、どちらからともなく、「じゃあそろそろ……」とお会計を切り出すことができました。
そして帰宅後、すぐにひとり飲みを始めたすずやさん。「きっと今頃J君も家でひとり飲み直しているんだろうな……」と思いながら、やっぱりひとりで飲むお酒は美味しいと感じていたのでした。
今回こそは言いきりたいと思います!
父親とのさし飲み、連日予定を入れての飲み会。そして今回のひとり飲み好き男子とのさし飲み……。さまざまな状況で他人と飲む楽しさを知ろうと試みてきた私ですが、今回こそは言いきりたいと思います。
私はひとりでお酒を飲むことが大好きだ、と。
そしてそんなひとり飲み時間に幸福感を抱くということは、やはり私には結婚願望もなく、何なら結婚に向いていない女なのではないかと……。同時にこの記事が更新されればされるほど、私のダメっぷりがネット上に公開されている事実に危機感すら覚えるすずやさんなのでした。