【結婚願望が迷子です】「あまり仲の良くない両親を旅行に行かせて気づいた結婚の良さ」
こんばんは。SNSを見ると既婚友達がやれ海だ、やれプールだ、やれ家族旅行だと楽しそうな様子をあげている中、クーラーがきいた部屋でひたすらネットサーフィンをしている間に夏が終わりを告げようとしている、元キャバ嬢ライターのすずや鈴音です。あれ、去年もなんか同じことを言っていませんでしたっけ、私?
そんな旅行シーズンでもある夏。私は雀の涙ほどしかない預金を削り、思い切って一泊の温泉旅行を予約しました! しかし行くのは私ではありません。私の両親です。
両親を旅行に行かせようと決意した瞬間
事の発端は久しぶりに母親と会話をしたときのことです。
以前、【結婚願望が迷子です】「親の夫婦仲と子どもの結婚願望は関係してる!?」でもお伝えした通り、すずやの両親はめちゃくちゃ仲が悪いというわけではありませんが、特に仲も良くなく、定年後はお互いそれぞれの趣味を楽しみ、それこそおひとりさまの老後ライフを楽しんでおります。
そのため当然のことながら、定年後の仲良し夫婦によくある「子どもたちも手が離れたし、夫婦水入らずでゆっくりどこかに行きましょうか」なんて考えは一切なし! なんなら母は父そっちのけで友人たちと月一バスツアーを楽しむ人生を送っております。
そして今回もバスツアーでもらったメロンをお土産に持ってきてくれたのですが、その際、すずやが「たまにはお父さんともどこか行ったら?」と軽い気持ちで聞いてみたら「あんな人と旅行行っても1ミリも楽しくないからええわ」と断固拒否されてしまったのです。
そうか、母よ……。意地でも父とはどこにも行かないつもりなのだな……。それなら無理やりにでも両親のふたり旅を計画してやろうじゃないか! となぜかよくわからないところでムキになってしまった私。で、気づいたら酔った勢いでふたり分の温泉旅行を予約していましたよね。
温泉旅行をプレゼントしたときの反応
そして翌日、母と父に「これまでお世話になってきたお礼だから」と温泉旅行を予約した旨を伝えたすずや。
きっと普通の家庭であれば、「娘が旅行をプレゼントしてくれるまで大きく育って……」と涙ぐんでもいいシーンですよ、ここ。
しかし案の定すずや家の両親は、その話を聞かされた瞬間に絶句。母は「ええ、お父さんとふたりなんて無理無理。それなら鈴音もついてきなさいよ」と全力で父とのふたり旅行を拒否。その隣で父は「ワシ、温泉そな好きやないからな……」と根本的な部分からすずやの気遣いをぶった切ってくるありさま。
もう嘘でも「ありがとう」が言えないのかよ、この両親は……と苛立ちが募ったすずやは「つべこべ言わず一度だけふたりで行ってきなさい!」とむりやり説得させ、何とかふたりで温泉旅行に行かせることに成功したのでした。
旅行から帰宅後の両親の様子
そして両親が温泉旅行から帰宅する日。久しぶりの旅行で疲れ果てたふたりを出迎え、「どうだった?」と感想を聞いてみるすずや。
すると真っ先に母の口から出てきたのは、温泉の感想でもなく、観光の感想でもなく、「もう本当にお父さんが面倒くさいのよ」という父に対する愚痴。
どうやら母はゆっくり過ごしたかったのに、せっかちな父と一緒のせいで観光もあまりできず、お土産もじっくり見られずで、終始、イライラしていたのだとか。
そして帰宅後の父の第一声はというと「やっぱり家が一番落ち着くな」のみ。いや、マジであんたら旅行をプレゼントした娘に対して見せる態度じゃないからね、それ。
そんなふたりを見て、やっぱりこの温泉旅行のプレゼントは失敗だったのかもと思い始めた矢先です。
両親の様子が変わっている?
突然、母が「そういえば鈴音、聞いてよ。お父さんったら『この鯛の刺身はうまいな~』とか言って食べていたのだけど、それどう見てもハマチだったのよね」と大笑い。
すると先ほどまでずっと黙っていた父も「違うよ、あれはその前に母さんが鯛の刺身がおいしいとか言っていたから釣られちゃっただけで」としどろもどろになりながら弁解をはじめたのです。
そんなふたりを見て思いましたよね。あれ、いつもより仲良くなっている?と。
久しぶりに見た仲の良い両親の会話
これまで自分優先の人生を送る両親を見て、「結婚してもろくなことなどないな~」と心のどこかで思っていたすずや。
しかし久しぶりに仲良く会話をする両親の姿を見て、普段は仲の良くない者同士でも一緒に何かを共有するとそれなりに距離も近づくのかななんて思ったのでした。
そんなふたりの姿を見て、ちょっとばかり「結婚も悪いものではないのかも」と思えた今回の出来事。
ただその後、「じゃあ今度は結婚記念日にまた旅行をプレゼントするね」と伝えると、ふたりから「いや、当分ふたりでの旅行はいいからやめてくれ」と全力で拒否されたすずやさんなのでした。