【毒舌独女】震災後の芸能人アレコレ
余震はまだ続いているが、都心部での騒乱は一段落してきた、今日この頃。
芸能人の多くがチャリティ活動を始めた。
その中で私のお気に入りは、上地雄輔のモバイルファンサイトでの募金活動。
震災で幻と化したコンサートのリハ風景を待ち受け画像にし、50ポイント(50円相当)で販売。
その利益を義援金にあてるらしい。
ただし、その待ち受け画像を買うには、ファンクラブ(入会金315円)に入らなくてはならない。なんちゅう、ファン稼ぎ商法。
おバカキャラで大ブレイクを果たした上地雄輔は、本物のバカと判明。
入会金無料なら、買う人も多いだろうに。おバカさん。
こういう、ケチなバカが、私は「好き」だ。
安酒が少し美味くなる。
しかし、もっと好きなのは、後先考えず、体が動いてしまうバカだ。
お笑いタレントの江頭2:50は、誰にも知らせず、単独で福島県いわき市へ救援物資を届けていた。
震災が起きた直後から、物資を買い集め、レンタカーの手配も、自らしたらしい。
私財を投げ出し、身の危険も厭わず、被災地に乗り込んだ。
どれだけ、被災者の助けになり、希望となっただろう。
東京へ道が通じていると判っただけでも、嬉しかっただろう。
が、江頭2:50自身は、このコトについて、言及していない。
キャラに合わないからか、照れ臭いからか。
どっちにしろ、彼はヒーローだ。
が、キャラに合わない。
「震災」にマッチしない。
江頭2:50のみならず、お笑い芸人は「自粛」ムードの中、何となくなりを潜めなくては成らないムードになっている。
チャリティ活動も、何となく「お笑い」だからと軽視されているようにも感じる。
サンドウィッチマン以外は。
私は彼らをあまり知らない。
というより、興味が無かった。
辛気臭い雰囲気に、古臭い芸風。
何故、M-1王者になれたのか、当日、番組を見ていなかった私には判らない。
他の出場者がヘボかったんか?
しかも、M-1後のパッとした活動は東北地方限定。
M-1王者らしい風格はゼロ。
だが、ここにきて、一気に知名度が上がった。
彼らも被災したからだ。
被災後、自身のブログで無事を報告後、コメント欄を安否確認の為に開放している。
そのブログでは、被災地の現状や被災者を元気付けるメッセージを発信。
災害報道についても、的を射た発言もしている。
これら一連の行動と彼らの辛気臭い雰囲気が、自粛ムードに見事マッチ。
不謹慎は承知の上で、彼らに「震災芸人」という肩書きを付けたくなる。
こういう時の為に彼らは、M-1王者に選ばれたのだとさえ思えてきた。
何といっても、声が良い。
髪の毛が黒い方(富澤たけし)のバリトンボイスは、とても落ち着く。
張り詰めた空気を柔らかくし、安らかな眠りに誘ってくれる。
金髪の方(伊達みきお)の声も、嫌味が無くて良い。
哀川翔の物真似は似てないけど。
あと、二人とも体格が良いので、居るだけで安心感がある。
ネタを少し変えれば、お年寄りにも受け入れられるコンビに成長するのではないだろうか。
スケジュールが合えば、積極的に避難所へ慰問に行ってもらいたい。
その為の交通費ぐらいは、支援したい。
でも、現実的に難しい…。出来る範囲で募金…。
本当は、私自身が被災地や近隣地区に出向き、被災された方々を元気付けたい。
スッコーンと抜けた講談を読み、楽しんでもらいたい。
それが叶う環境でないから、彼らに託したいというのもある。
復興の活力は、笑いから生まれてくると信じている。
あ、そうそう。
ピン芸人の狩野英孝が震災をきっかけに、宮城県栗原市にある実家の神社を継ぐ決意を固めたんだって。
芸人と二束の草鞋でするんだって。
二兎追うものは一兎も得ず、ってことわざがあるのを知っているのかな。
頑張ってねー。
コラムニスト/コンテンツライター
広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。
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