振った後に「これからも仲良くしてね」という男の真意って?【ラブホスタッフ上野の恋愛相談】
気になっていた彼に思い切って告白…したものの、その返事は「NO!」。
意気消沈しているところに、彼から「これからも仲良くしてね!」というLINEがきたら、皆さんはどのように解釈するでしょうか。
「思わせぶりな態度をとらないで!」と怒りを覚える人もいれば、「やっぱり彼って優しい…」と複雑な気持ちになる人もいるかもしれません。
独女をモヤモヤさせる、振られた男からの「友達宣言」。この発言をどう捉えるべきなのかを一緒に考えていきましょう。
【ご相談内容】振られた直後に「これからも仲良くしてね」とLINEが来た
彼はとても優しいのでふったあとも「これからも仲良くしてね!」とLINEが来ました。
わたしはそれに対して「わかった!お仕事頑張ってね、応援してる。また飲みに行こうね!」と返しましたが、 これからまた会ってくれる可能性はあるのでしょうか?
ラブホスタッフ上野の回答
ご質問文に個人を特定できそうなワードがかなりあったので大幅に割愛させて頂きましたが、このご質問文を簡単にまとめると「気になる男性と何回かデートした後に告白したところ振られてしまった。彼はどのような女性が好きなのでしょうか?」というもので御座いました。
しかしご質問の本筋よりも、ご質問文の最後にあった先ほどの部分があまりにも気になってしまったのです。
その部分とはズバリ「彼はとても優しいので」の部分で御座います。
この部分がどうしても見過ごせませんでした。皆様は私が一体なぜここまでこの部分を気にしているのかお分かりになるでしょうか?
いじめっ子が雨の中、猫に(以下略)理論
ご質問者様がとあるブラック企業で働いているとしましょう。
給料は月に15万円。昇給はほぼなく、苦しい生活をしていると想像してくださいませ。
さて、そんな境遇に耐え兼ねたご質問者様は給料について社長に直訴することにしました。
「給料を20万に上げてください」
しかしそんなお願いが簡単に通るはずもありません。社長はご質問者様の要求を突っぱねました。
勇気を出して直訴したのに、要求が通らなくて落ち込むご質問者様が自分の席に戻ると、自分のパソコンに1通のメールが届いていることに気がつきます。
差出人は社長。
先ほどのことがあったので「もしかしたらクビか!?」と想像していたご質問者様は恐る恐るそのメールを開きました。
From 社長
給料上げられないけど、これからも15万で働いてね♡
さて、皆様の怒りが混み上げてきたところで本題に戻りましょう。
ご質問者様の告白を断った彼はその後「これからも仲良くしてね!」とLINEを送ってきたのですが、これは本質的に先ほどの社長と全く同じことをしているのです。
ご質問者様は「友人」という関係に不満を抱き「恋人」という関係になることを望みました。これは月給15万の社員が20万円を望むのと同じ構造と言えるでしょう。
とはいえ彼は「恋人」という関係を望んでいないので、その提案を断りました。これもまた社長が20万円を断ったのと同じ構造です。
ここまでの話は何も問題ございません。
一方が現状に不満を抱き関係の改善を望んだものの、相手はそれを断ったというだけの話で御座います。彼にも社長にも断る権利は御座いますので単純に要求が通らなかったというだけのことなのです。
しかし、要求を突っぱねた相手から「これからもこれまで通りでよろしくね」と言われたらイラッとするのが普通でしょう。
ご質問者様は今の状況に不満があるからこそ告白をしたのです。
それを断るのは彼の権利なので問題ありません。
しかし彼は断った上に、さらに今後もその不満のある関係を継続して欲しいと言っているのです。
とはいえ私は何も彼のことを糾弾したいわけでは御座いません。
ご質問者様が「告白」という要求を彼にぶつけたのと同じように、彼もまたご質問者様に対して「友人」という要求をぶつけただけなのです。確かに少々イラッとするのは否定しませんが、彼の行動に問題があるとは思いません。
問題なのはご質問者様がそれを「彼の優しさ」だと解釈していることなのです。
彼は何も優しさでこんなLINEを送っているわけではないのです。単純に自分の要求を通したいだけに過ぎません。
彼が「これからも仲良くしてね」とLINEを送ったのは、あくまでも彼自身のため。
「恋人にはなれないけどセフレにはなりたい」と思っているのかも知れませんし、単純に友達としては魅力的だから仲良くしたいと思っているのかも知れません。はたまた「優しく(見える)LINEをして、良い人を演じよう」と思っている可能性もあるでしょう。
ただいずれにしても、彼がLINEをしたのは彼の自身のためであり、ご質問者様に対しての優しさでは御座いません。
もちろん彼のLINEによってご質問者様の気持ちが救われたのは事実ですが、それはあくまでも偶然の話。彼がLINEをしたのは彼が優しかったからでは御座いません。
むしろ彼が「ごめんね、2度と会わない」とでもLINEをしたのであれば、それは彼の優しさと言えるでしょう。
そもそもご質問者様がこうして私に相談されたのは、彼に対しての未練が拭えないからに他なりません。もしも彼が本当にご質問者様のことを思うのであれば、「お前とは2度と会わない」とでも言って、ご質問者様の未練を断ち切るべきだったのです。
とはいえ彼の立場に立って考えれば、そこまで好きではないご質問者様のためにこんな厳しくて優しいLINEを送ってあげる義理など御座いません。ですので私は「これからも仲良くしてね」と送った彼のことを責めるつもりは全くないのです。
悪魔は笑顔でやってくる
2007年に円天という詐欺が摘発されたのをご存知でしょうか?
この詐欺はマルチ商法系の詐欺だったのですが、その悪い意味で卓越した手腕により5万人もの被害者を生み出しました。
詐欺事件は「被害者がバカだから悪い」「楽して稼ごうとするから騙される」と世間に思われがちなこともあり、被害者は被害者でありながらあまり同情されません。特にマルチ系の場合、被害者が加害者になっていることも多いのでこの問題はより深刻と言えるでしょう。
さて、被害にあった上に社会からバカにされるという精神的苦痛を味わうことになった円天被害者ですが、そんな彼らの元に笑顔で近づいてくる人が存在します。
ビシッとしたスーツに身を纏い、優しい笑顔で話を聞いてくれるその人物は、被害者にこう語りかけたのです。
「円天に騙されたお金は国が補填することになったんだ。ただ被害にあったお金を取り戻すためには一度100万円を口座に預けないといけないんだ。大丈夫、もちろんこの100万円はお金を取り戻した後に一緒に返ってくるよ」と。
これこそが円天被害者詐欺。
「被害金回収詐欺」とも言われるこの詐欺によって、円天詐欺の被害者たちはさらに多くの金を騙し取られることになりました。
私が今回ご質問者様の「優しい彼」という一言にここまで食いついたのは、ご質問者様の思考傾向がまさにこの被害金回収詐欺の被害者に近いものだったからで御座います。
笑顔で近づいてくるからと言って、それが良い人とは限りません。
優しい笑顔だったからと言って、優しい人とは限りません。
そして何よりもご質問者様が元気になる言葉であっても、それが相手の優しさから生まれたものとは限りません。
彼は何もご質問者様のために「これからも仲良くしてね」と言っているわけではないのです。
単純に自分の利益のために言っただけであり、そこに「優しさ」と呼べるものは御座いません。
もちろんそこに「優しさ」がなかったとしても、結果的にご質問者様を救うことはあるでしょう。ですのでご質問者様が彼のその言葉に対して感謝の念を抱くこと自体は何の問題も御座いません。
ですがそれを「彼の優しさ」と誤解するのは非常に危険なことで御座います。
今回の彼はご質問者様を詐欺に嵌めるきなどないとは思いますが、自分にとって耳障りの良いことを言う人が優しい人とは限らないということを覚えておいて頂ければ幸いです。