連載「となりのビッチちゃん」~第20回:メンヘラビッチちゃんPart2
メンヘラビッチちゃんの二人目は、愛されることを渇望している女性。強すぎる「愛されたい」という思いから、不幸な恋愛を繰り返してきている彼女ですが、実はあるきっかけで変貌を遂げていました……。
もっと、ずっと、私を愛して!メンヘラビッチちゃん
名前:メンヘラビッチちゃん
年齢:30代前半
人格形成において、家庭環境、とりわけ両親が強い影響を及ぼすというのは、一般的な考え方だと思います。今回ご紹介するビッチちゃんも複雑な家庭環境で育った女性です。
両親のケンカが絶えないという家庭で育ったビッチちゃんは、幼い頃から愛情に飢えていました。特に母親に対する嫌悪感が強く、父親に対してヒステリックになる姿を見て「こうはなりたくない」と思いながら育ったそう。彼女自身も、母親から愛されていないという自覚を強く持っていたようです。
地元でも実家を出て暮らしていたそうなのですが、そこから飛び出すように東京へ出てきました。東京ではバイト生活を送りながらDJなどの趣味を漫喫している彼女ですが、それでも愛情が絡むことになると、感情を抑えきれなくなってしまうという一面があります。
ビッチちゃん「一年以上恋愛が続いたことがないんですよ。最初の三ヶ月は誰とでも楽しいですよね。うれしくて毎日のように連絡したり。でも、それを過ぎると、相手からの連絡の頻度が減ってくるんですよ。
普通のカップルだったらそれを『安定してきた』と感じるんでしょうけど、私の場合は『飽きられてきたのでは?』と感じてしまいます。何となく以前よりも愛されていないような気がして、その事がどうしても許せなくなるんですよね。
それに気付いた時にはもう居ても立ってもいられなくなって、それをそのまま相手にぶつけてしまうんです。『前まではこうだったのに、何で今はこうなの?』って。そうしたら、相手はどんどん疲れていって、私から離れて行ってしまいますね」
田口「信頼しているから、連絡しなくても大丈夫っていう風に思ってるっていうふうには考えられないんでしょうか?」
ビッチちゃん「そんなの言い訳ですよ! だってそれまではできてたのに、急にできなくなるなんて。忙しかったとか言われても、前は忙しくても連絡くれたじゃんって思うんです。だから誰と付き合っても毎回そのタイミングでケンカします。何度かケンカしてその時は直してくれるんですけど、でも、続かないことがほとんどで、すぐにまた連絡が減ってくる。それでまた私が怒ってというのを繰り返して。
男からは鬱陶しいと思われてるのは分かっているんです。そして更に『私はちゃんと愛されていない』って感じてどんどん相手のことを嫌いになってしまう。悪循環の繰り返しですよね。それで別れるのが大体のパターンです」
田口「たとえばすごく年上の人なら受け入れてくれるかもしれないと思うんですが」
ビッチちゃん「私年下が好きなんですよ。おじさん好きの人っていたりしますが、あんまりわからないですね。年上の……というか枯れた男性に魅力を全然感じないんですよね。夢を追っているような若々しい男性が好きで、そうすると自然といつも年下に魅かれてしまいますね」
「わがままになって変わった」いい恋愛との出会い方を教えてくれた彼女
そんなビッチちゃん。実は今回の記事を書くにあたり久々に会ったのですが、以前会ったときとはすっかり別人のようになっていました。
なんとなくですが、前の彼女と比べると表情も晴れやかで、全体的に明るい雰囲気の女性になっていたのです。それもそのはず、彼女は今新しい恋をしてるらしいのです!!
これまでの彼女の恋愛と言えば、彼女がいる人を好きになってセフレ状態になったり、愛情の飢餓感から複数の男性と関係を持ったり。
しかし今回の恋はそうではないようです。元同じ職場の、ちゃんと彼女のいない男性に恋をしているとのこと。身体の関係もなく、小さな出来事を通して、少しずつ進展している様子。
一体どうしてこのような恋愛をするに至ったのでしょうか。彼女はこう言っていました。
「今までは、愛されたいと思うがためにいろいろ我慢したり尽くしたりと自分を偽っていたんです。ちゃんとしたいい女だと思われなくちゃって。普段の生活でもそうだし、セックスでもそう。でも、どんなに尽くしても男は離れていくんですよね。そのことにあるとき気づいて。
それから、もっとわがままになろうと思って、尽くすのをやめたんです。そうしてからは何故か不思議と、逆に私に色々と与えてくれる人が寄ってくるようになりました」
今好きな人は、仕事が忙しいのに連絡をマメに返してくれたり、彼女の話を冷静に聞いて受け止めてくれるようでとても優しくて、恋人同士ではないけれど、人としての愛情を与えてくれる人なのだとか。
ふとした気付きで、いい恋愛に巡り会えた彼女。話を聞いていると、年内には成就するような気がしています。
いい恋愛をすると、素敵な女性になるんだな、と感じた一件でした。
GIRL'S CHプロデューサー。
2007年、新卒でソフト・オン・デマンド(株)に入社。営業、マーケティング等の部署を経て、2012年よりGIRL'S CHの立ち上げに携わる。以来現在まで、GIRL'S CHの現場リーダーとしてサイト運営をしつつ、オリジナル動画ではレポーター出演等をすることも。
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