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事実婚のメリットとデメリット

最近、筆者のまわりでは事実婚という結婚の形が話題です。

事実婚は入籍しないでパートナーシップを結ぶ結婚のあり方です。人気ドラマでも取り上げられたのでご存知の方も多いかもしれません。

「結婚といえば当然、入籍するもんじゃないの?」まだまだ多くの人が思うことかもしれませんし、私自身も二回入籍しています。(つまり一回離婚しているんです)

事実婚の話になるとよくフランスの事実婚が比較されますが、実は日本にも昔から存在しています。

 

そもそも法律で婚姻関係を結ぶようになったのは明治時代から。事実婚は法的にはほぼ婚姻関係と同じと見なされます。

とはいえあまりよくわからない事実婚の制度。どんなメリット・デメリットがあるのかを調べてみました。

事実婚のメリット

1.名義を変える必要がない

実際に入籍と離婚と再婚でもう一度入籍した私自身の経験からお伝えすると…戸籍変更はとにかく面倒です!!(笑)

免許証などの各種証明書から、銀行通帳、クレジットカード、保険、ネットショッピングのサイトまであらゆる個人情報を名義変更しなくてはなりません。

これが思いのほか大変です。しかも万一離婚する時にはまた再変更しなくてはならないのです。

そして毎年20万組は現実に離婚しているのです。

男性はあまり名義変更をする必要がないのでピンとこないかもしれません。

残念ながら日本では女性のほうが男性の姓に変更することが多いですよね。

結婚して田中さんが佐藤さんになれば全てを佐藤に変え、また離婚後も相手の性を名乗る事はできますが、旧姓に戻すのであればまた変えなくてはなりません。事実婚なら名義変更の必要がありません。

 

2.パートナーを解消する時に手続き不要

これをメリットと感じるかどうかは人それぞれかもしれませんが、もう別れたい!という時に、離婚届けのような書類を役所に提出する必要がありません。

好きな時に別れられるので片方が手続きしたがらないので離婚できない…ということがありません。

そのぶんアッサリ別れられてしまうので、離婚しなくない!という時にはデメリットになりうるかもしれませんが。

 

3.自立したパートナーシップを築ける

婚姻の場合は、嫁に入る婿に入る…という家に嫁ぐ感覚がまだまだ残っていますし、多くの女性は「うちの嫁が~」「◯◯家の嫁として~」と言われた経験があるのではないでしょうか。

皆さんどう感じるかわかりませんが、個人的にはこの「嫁」という表現はあまり好きではありません。

うちの夫は私のことを嫁と読んだことは一度もありませんが、他人が妻のことを「うちの嫁が」と言うのを聞くたびに軽くイラっとしますね(笑)

事実婚の場合はあくまでも2人のパートナーシップなので、家に入るというものではありません。現代日本では女性の社会進出が進み、昔ながらの家制度の概念は少数派となってきています。

男性と同じように働き税金を納め社会的に自立している女性にとっては、事実婚を選ぶほうがメリットが大きいと感じるようです。


事実婚のデメリット

1.子どもの父親として認められないことも

事実婚の場合、生まれた子どもの父親は認知しない限り父として認められません。DNA上は父親であっても手続きしない限り「父親なし」となってしまうのです。

また、出産時にも問題があります。父親なのに病院からは他人として認識されてしまい、分娩室に入れないこともあるそうです。そういう意味で事実婚はまだまだ世間的に権利を得ていないと言えるでしょう。

2.子どもの姓が父母どちらかになる


通常の婚姻であれば、子どもは両親の姓を名乗ります。ところが事実婚の場合は、父母の姓がバラバラなので父母どちらかを選択することになるわけです。

ただし、近年では離婚率も上がり離婚や再婚を繰り返して実のお父さんと姓が違う場合もありますので、姓が異なることをそこまで気にしない人もいるかもしれません。

3.扶養の税金控除が適用されない

これは、お互いがフルタイムで収入が高い時には問題ないのですが、万一片方が働けなくなったり収入が得られ無くなった時にデメリットとなります。

たとえば婚姻の場合、妻が主婦やパートタイマーで一定の収入以下の場合、配偶者扶養控除と呼ばれる税金(所得税・住民税)の優遇が受けられます。

事実婚の場合は、そういった配偶者控除システムがありません。婚姻とほぼ同じと見なされてはいますがこの配偶者控除はあくまで法的な婚姻が前提なので適用されないのです。


このように事実婚にもメリットもデメリットもありますが、籍を入れないという選択もあるんだということを知っておくと、人生の選択肢が広がります。

 

自由なパートナーシップという選択

「でもやっぱり、籍を入れないとカップルとして成立しないのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。

しかし実際は事実婚でもうまく行っているカップルはたくさんいます。反対に籍は入ってても口もきかない夫婦もいますし、離婚も多いですよね。

日本ではまだまだ事実婚は「同棲」みたいな感覚であることが多いですが、たとえばフランスでは事実婚にあたるPACSという制度が普及し、結婚ではなくPACSを選択するカップルもたくさんいます。

また、婚外子の出生が年間半数を占めると言われています。

日本もこの30年で結婚に対する意識が大きく変わってきていますので、これから事実婚が増えていくかもしれません。

いずれにしてもせっかくパートナーになるなら幸せであることが一番ですね。



古山直美

離婚後29歳で夜の世界に飛び込み、4年間で2000名を超えるエグゼクティブのお客様を接客。国内はもとより世界の富裕層を顧客に持つ。現役時代のブログが1日最高11万PV、起業家ランキング1位を記録。女性育成セミナーやレッスンは即日満席となる。引退後、全てを理解してくれる現在の夫と再婚、夫婦円満協会を設立。これまで全国のべ700名を超える人々に講演、anan、MINE、WOMeなど有名WEBサイトにてコラムニストとして活躍。2016年に書籍出版。講談社等大手出版社の取材も多数。

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