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ジャニー喜多川社長の後継者に滝沢秀明!?どうなるジャニーズ帝国【芸能評論】

出典:タッキー&翼オフィシャルサイト

2016年に起きたSMAP解散騒動を覚えておられるだろうか。

 

表向きは解散云々となっているが、裏ではSMAPの育ての親である元マネージャー・飯島三智(60)氏とジャニーズ事務所代表取締役副社長である藤島ジュリー景子(52)氏の後継者争いが発端とされている。

 

結局、ジャニーズ事務所を大きく発展させた飯島氏が退社し、SMAPも解散。中居正広と木村拓哉がジャニーズ事務所に残留、稲垣吾郎と草彅剛、香取慎吾の三人が、飯島氏が設立した(株)CULENに移籍した。

 

これでジャニーズ事務所のお家騒動は終了かと思われていたが、再び大きな爆弾が投下された。

 

今度は何と、ジャニー喜多川社長(86)の後継者に滝沢秀明(36)が指名されたという。

 

これを報じたのは、8月29日発売の『文春オンライン』(文藝春秋)だ。波乱の幕開けである。

 

関ヶ原の合戦が起きそうな予感だ。当然、石田三成は滝沢秀明。双方、小姓上がりだから。

 

本当に、石田三成と滝沢秀明はよく似ていると思う。二人とも実直真面目で実務面に優れている点が、最大の共通点だろう。

 

また、石田三成は豊臣秀吉への、滝沢秀明はジャニー喜多川社長への恩義で働いている点も同じだ。

 

こういう人を応援したいのが人情だが、そう上手くいくものでもない。石田三成も徳川家康に敗れて、六条河原で斬首されてしまった。滝沢秀明も何が起きるか分からない。

 

なんせ、藤島ジュリー景子氏は、稼ぎ頭だったSMAPを解散させてまで後継者の地位を盤石なものにしようとしたのだ。激しい性格の人なのだろう。

 

だからこそ、『文春オンライン』は援護射撃を行ったのではないだろうかと、筆者は勘ぐっている。滝沢秀明がトップに立った方が、日本の芸能は面白くなる。

 

それにしても、ジャニー喜多川社長は良い人選をする。事務所の顔として滝沢秀明はピッタリだ。

 

というのも、二代目というものは初代と違い、取引先のみならず従業員にも頭を下げてナンボだからだ。腰を低くし、「一緒に盛り上げていってください」と従業員に頼めるような人物でないと務まらない。

 

初代と同じようにグイグイ引っ張っていくタイプでは、早晩、従業員の心は離れていってしまう。従業員は初代だからついていったのだ。ただ行動を物真似しただけの人物にはついていかない。

 

だから、もし、ミスが続いたり、トラブルが起きたりしても、従業員の熱意が落ちている為、解決に至らなくなる。結果、会社規模は縮小となってしまう。

 

ジャニーズ事務所は、現在、この状態に近づいている。元TOKIOの山口達也の蛮行を始め、多くの醜聞が吹き出しているではないか。今までならなかったことだ。

 

これは、藤島ジュリー景子氏では、タレントのコントロールが出来ないということの証明になる。

 

一方、滝沢秀明は、醜聞らしい醜聞がない、ある意味、面白味のないアイドル。最近は火山の洞窟調査をしているというぐらいしか、芸能ニュースになっていない。

 

アイドルとしては新鮮味には欠けるが、経営者としては頼もしい限りだ。

 

『文春オンライン』によると、既に滝沢秀明はマネージメント業務に乗り出しているとのこと。かつて大河ドラマの主役を張った彼が、テレビ局関係者に頭を下げて回っているらしい。

 

後輩からすると、とても有難いことだ。先輩が自分たちのことに一生懸命になってくれている姿を見て、なお一層、頑張ろうとレッスンに励む。

 

その頑張った後輩アイドルたちは、いつか素晴らしい芸で大衆を魅了してくれる筈だ。

 

オリンピック利権にかめなかったジャニーズ事務所が、今後、どのような巻き返しを行うのか、興味津々だ。芸能界を一層面白いものにしてもらいたい。

 

旭堂花鱗(きょくどう・かりん)/芸能コラムニスト

旭堂花鱗

コラムニスト/コンテンツライター

広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。

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