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爆笑問題・太田光裏口入学報道、これは週刊新潮からの絶縁状?【芸能評論】

出典:株式会社タイタンHP

爆笑問題・太田光(53)が日本大学芸術学部に裏口入学をしたという報道が、『週刊新潮』(新潮社)の8月16日・23日夏季特大号でなされた。

 

一体、誰得なのか分からないニュースだ。

 

仮に太田光が裏口入学をしたとしても、意外性はない。さもありなん。イメージダウンにすらならない。

 

むしろ、裏口入学をさせてくれる親御さんの愛情と財力が羨ましく思える。一人息子で大事に育てられたのだなと、心が温まった。

 

そもそも、いつから『週刊新潮』は、大学入試が平等で公平だと錯覚しているのだろう。私立大学は、寄付金がないと運営しにくい財政状況があると知っているだろうに。

 

そんな財政状況のところが、裏口入学で寄付金を集めたいと考えるのは自然だ。それは、企業努力といえるのではないだろうか。今更、叩くものでもない。

 

裏口入学を叩くのは、根底に「金持ちはズルい」という感覚があるからだろう。

 

しかし、これは眼鏡をかけている人が「裸眼はズルい」というのと同じだ。金持ちか否かは生まれつきのもの。どうあがいても、貧乏人は裏口入学をさせてもらえる金持ちの子供にはなれない。

 

加えて、日本大学は内部進学がある。付属高校の生徒なら、学力が一般入試で入ってくる学生よりも低くても進学できる制度。これもある意味、裏口入学だ。入試で横並びスタートではない。

 

また、こうやって「不正だ!不正だ!」と大騒ぎしたところで、自分の地位が上がるものでもない。裏口入学という公然の秘密を暴いても、社会正義の行使にもならない。むしろ、困る人の方が多いのではないだろうか。

 

だいたい、現代は大学が研究機関でなく、肩書を付ける為のモノになっているから、おかしなことになる。本来なら、勉学の場である筈なのに。

 

入学さえすればオールオッケーな日本の大学の現状を叩くなら、まだ分かるのだが。

 

色々と細かく指摘していけば、大学入試は平等で公平などというファンタジーは崩れていく。現実を見れば、こんなもの。

 

学校法人も企業だ。人間が運営している。人間だから、贔屓もあれば逆もある。コンピューターのように、キッチリキッパリと割り切れるものではない。

 

平等で公平などは、現実に即さない夢物語。これを語った時点で、『週刊新潮』の負けだ。『週刊新潮』で太田光の裏口入学に5ページも使った上に、次の号でも取り上げていたが、内容は薄っぺらい。

 

私怨かよ。

 

よほど太田光に対し腹に据えかねた出来事があり、絶縁状代わりに記事を書いたのではないかと疑う程。

 

その「絶縁状」は太田光に届いたらしく、『週刊新潮』に対し民事刑事両方から訴えを起こすとのこと。これで今後、太田光や所属事務所のタイタンと新潮社は付き合いがなくなるだろう。

 

もしかすると、これが『週刊新潮』の真の目的だったのではないだろうか。二者の間に何があったのかは分からないが、袂を分けたいが為に書いたもの。

 

どうすれば太田光が激昂するかを見越しての記事。何というか、嫌らしい。それだけ、何かあったのだろうが。

 

叶うことなら、その「何か」を記事にしてもらいたい。きっと面白い。記者も筆が進む筈。わざわざ遠回りをして、不確かな記事を出すより、よっぽど良い。

 

そちらの方を期待しています、『週刊新潮』さん。ヨロシクです。

 

太田光も頑張れ!潰しあってもらう方が、外野は楽しくて仕方がない。

 

旭堂花鱗(きょくどう・かりん)/芸能コラムニスト

旭堂花鱗

コラムニスト/コンテンツライター

広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。

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