TBSドラマ『この世界の片隅に』制作めぐる問題発覚に複雑な声

今月24日、劇場用長編アニメ『この世界の片隅に』の公式Twitterに掲載された”お知らせ”が話題になっている。
同アカウントでは、以下の文章を掲載して、TBS系で放送されている同タイトルのドラマとは無関係であることを発表した。
「現在放送中の漫画『この世界の片隅に』を原作とする実写ドラマに”special thanks to 映画『この世界の片隅に』製作委員会”と表記されておりますが、当委員会は当該ドラマの内容・表現等につき、映画に関する設定の提供を含め、一切関知しておりません」
ここまで無関係だと強調することは”異例”であるという記事を掲載した『ねとらぼ』が、TBSに取材したところ、「Special thanksについては、先行して公開されたアニメ映画への尊敬の念を評したものです」という回答があったそう。
また、今回の製作委員会の発表については、「ドラマ版については、当社が独立して制作したオリジナル作品です。声明の公表について、当社としてコメントする立場にありません」というコメントがあったとのこと。
『この世界の片隅に』のアニメ映画製作委員会の発表について、ネットにはどのような声が寄せられたのだろうか。
無許可だったの?ドラマを打ち切るべき?
ネット掲示板ガールズちゃんねるには、このような声が寄せられている。
「参考にするなら、ちゃんと許可取らなきゃね」
「なにがスペシャルサンクスだ!!ってよっぽどムカついたんだろうね。ほんといい加減だな、テレビ局って」
「許可とか、とらなかったの?殿様商売だね」
「片渕監督が6年かけて制作したアニメをパクるなんて……打ち切りにすべき」
「アニメはクラウドファンディングでファンに資金を募りながら長い時間をかけて完成させたんだよね」
ドラマの演出で、アニメ映画版を連想させるような部分もあったようで、ドラマ版とアニメ映画版に繋がりがあると思っていた人が多く、無関係であったことが驚かれている。
そして、アニメ映画は、制作費をクラウドファンディング方式で集めたりと、苦労して制作されたものであることから、ドラマ版がその努力を踏みにじる行為をしたとして、激しく非難されている。
また、TBSがしたことは許しがたく、ドラマを打ち切りにするべきだという意見まである。
TBSへの抗議が増えれば、ドラマの放送を続けることは難しくなるであろうし、放送打ち切りもあり得るのかも知れない。
いいドラマなのに残念!出演者がかわいそう……
TBSに厳しい意見が集まる一方で、ドラマ版を楽しんでいる視聴者からは、複雑なコメントが寄せられている。
「せっかくいいドラマなのにね……まだ始まったばかりでケチがついたね」
「俳優さんたちは、この事知ってるのかな?許可とってると思ってたらかわいそう」
「TBSもいいドラマ作るじゃんと思ったらこれか」
「ドラマはドラマで楽しんで見てたから、ちょっとモヤモヤするし残念だわ」
「せっかく好評だったのにやらかしたね。罪のない演者がかわいそう」
ドラマ版は、現在、第2話まで放送されていて、丁寧な演出も、出演しているキャストも好評で、毎週楽しみに視聴している人がいる。
それなのに、ドラマを制作する局側の問題が発覚したとなれば、残念だというコメントが集まるのも当然である。
そして、ドラマに出演しているキャストらにも、同情するようなコメントがされている。
ドラマの第3話は、今月29日に放送されることになっているが、果たして、予定通りに放送されるのだろうか。
また、今回のことについて、TBSから何らかの発表はあるのだろうか。今後の動向に注目したい。
鳥井ハニ(とりいはに)
フリーライター/「旬でなければネタじゃない」をモットーに、芸能ニュースを中心に執筆。世の中の関心事をすべて拾い尽くすことを自分に誓い、ワイドショーやバラエティー、ドラマのチェックは365日欠かさない。