『水曜日のダウンタウン』、ロケ通報で賛否両論「やりすぎ」の声
バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS)が賛否両論を巻き起こしている。
現在、多くのバラエティ番組は“守り”に入っていると言われているわけだが、『水曜日のダウンタウン』はそうした風潮に反し、放送コードぎりぎりの企画が特徴。
MCのダウンタウンも番組内でたびたび「『水曜日のダウンタウン』はBPOに目を付けられている」と冗談めかして話していたが、とうとう警察沙汰を起こす事態にまで発展してしまった。
「さすがにやりすぎ」の声多数!芸人の扱いに疑問の声
事の発端となったのは、人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』をモチーフにした企画、「数珠つなぎ企画で1番過酷なのジョジョの鉄塔システム説」の第二弾。
お笑い芸人がひとりひとり檻に閉じ込められ、自分の身代わりの芸人を呼び出さないと檻から出ることができないというシステムの元に展開されていくこの企画。
第一弾はお笑いコンビ・コロコロチキチキペッパーズのナダル(33)を皮切りに、多くの芸人が登場し、人間ドラマを生み出した。
第二弾のロケは、第一弾が放送される前の5月中に行われたといい、前回と同様、最初の餌食になったのはナダル。
6月13日に放送された『水曜日のダウンタウン』の最後にはナダルがスタッフによって取り押さえられ、車に詰め込まれるという「鉄塔企画」の予告編が放送されたものの、20日の放送で「鉄塔企画」が放映されることはなかった。
実は企画のロケを行っている最中、まさにナダルが車に押し込まれる瞬間を公衆の面前で行っていたため、誘拐と勘違いした複数の一般人が警視庁へ通報。
捜査の結果、番組のロケであったことが判明してことなきを得たものの、警視庁は番組関係者を厳重注意したという。
お蔵入りも危惧されているこの企画だが、ガールズちゃんねるには次のような声が集まっていた。
「この番組、面白い企画もあるけれど、やり過ぎなところもあるよね」
「このご時世にそんなドッキリ駄目だよ!本当に助けが必要な人の時も通報しないといけないのか戸惑うもん」
「水ダウ好きだけどこの企画はさすがにやばい。芸人だってすごいビビってたよね。真夜中に様子のおかしい芸人から倉庫に呼び出されるとか恐怖」
「今後ガチの犯罪者が似たような拉致やっても通行人にはテレビの収録でーすって嘘ついたら通報されにくくなっちゃう。そういうのも考えないと」
「『芸人だからこれくらいやっても大丈夫でしょ』って軽く考えてる部分あるはず。純粋に笑える企画はいいけど、やりすぎな企画やエスカレートしていく部分も結構ある。 笑えないくらいの事故や大事にならなきゃ学習しないのかもね」
“攻め”を売りにしている番組ではあるものの、模倣犯が出かねないこの企画に批判の声が多く集まっていた。
「守りには入ってほしくない」の声も
とはいえ、『水曜日のダウンタウン』は他のバラエティ番組では見られないドッキリ企画が魅力。
今回の企画へのバッシングは当然のものだが、“守り”に入った企画を作るのはやめてほしいといった声も見受けられた。
「けど水曜日のダウンタウンBPOスレスレでやるから面白い。これで守りに入って、つまらない企画になったら嫌だな」
「唯一ゲラゲラ笑える番組だから、警察沙汰とかやりすぎに注意して長く続けてほしい」
「今回はやりすぎだけど、常識の範囲内で面白い企画を作ってほしい。好きな番組だからドッキリも続けてほしいけど、大丈夫かな」
さまざまな意見を生み出した今回の企画。
企画自体のお蔵入りは避けられないだろうが、これからも笑える番組を作ってほしい。
福田綾子(ふくだあやこ)
フリーのウェブライターで主にエンタメ記事を手掛ける。映画、小説、ドラマ問わずさまざまなジャンルに精通。ネットサーフィンで情報を収集して旬の話題を見つけ、読者の目線に立った記事を執筆する。