テレビ朝日、誘拐を肯定?7月期のドラマ放送取りやめが話題に

今月18日夜に、朝日新聞社が運営するインターネットニュースサイトの「朝日新聞デジタル」に、テレビ朝日が、今年7月から放送開始予定だった連続ドラマ『幸色(さちいろ)のワンルーム』の放送を取りやめることを決めたという記事が掲載された。
同ドラマは、はくり氏による同名の漫画が原作で、親に虐待された中学2年の少女が、声をかけてきた見知らぬ男性と、自ら進んで一緒に暮らす様子が描かれている。
記事によると、同ドラマの制作が発表されてから、「原作が実際に起きた誘拐事件を肯定的に描いているのではないか?」と、批判の声が出ていたそう。
そして今回、テレ朝広報部が「改めて精査した結果、総合的な判断として放送を見送ることにした」と、ドラマの放送を取りやめることを決めたとのこと。
また、ドラマを制作した、大阪の朝日放送(ABC)の広報部は、「原作は実際の事件をモデルにしたり、モチーフを得たりしたものではないと認識しております」と答えており、関西地区では予定通りに放送するとも書かれている。
連続ドラマ『幸色のワンルーム』が、全国区での放送を取りやめ、関西地区だけで放送されるという記事が出たことに、ネットにはどのような声が寄せられたのだろうか。
ドラマ放送取りやめは当然?問題作であることは分かっていたはず?
ネット掲示板ガールズちゃんねるには、ドラマの制作が発表された段階で、内容に問題があると考えていた人が多いようで、放送取りやめは当然であるという意見が並んでいる。
「当然だと思うけど。気持ち悪い」
「7月期のだったら、撮影終わってるくらいだよね?今さら、お蔵入りとか出演者もかわいそう。問題作だってのは最初から分かってるよね」
「この写真からして無理だ!女の子に体操服着せてるのはなぜ?キモくない?」
「もし、自分の好きな俳優がこのドラマ出たら、嫌いになる通り越して生理的に無理になると思う」
原作は、実際に起こった事件を元に作られたものではないとのことだが、内容から連想される事件がいくつかあるという意見が目立った。
中には、ドラマ宣伝用に公開されていた写真が不愉快だとの声も。体操服を着た少女とマスク姿の大人の男性、という組み合わせに、たとえ好きな俳優であっても、このドラマに出演するなら「生理的に無理になる」というコメントまであった。
現時点では、関西地区では予定通り放送されるとのことだが、放送に反対する声が増えれば、完全に”お蔵入り”になる可能性もありそうだ。
ドラマの放送取りやめが”妥当”な理由って?
テレビ朝日がドラマの放送を取りやめたと報じた記事には、「あくまでフィクション」と、擁護する声があったとも記載されており、ガールズちゃんねるにも、「規制を厳しくしたらドラマがつまらなくなる」という意見があった。
では、なぜこのドラマの放送取りやめが”妥当”と考える人が多かったのか、その理由についても意見が集まっている。
「喜んで誘拐されてます少女と大人の男性とか、ロリコンが勘違いしそうな内容はテレビで放映して欲しくない」
「最近現実とドラマをごっちゃにしちゃう人が多いから難しいところだよね。ヒーロー気取りの勘違い男が事件起こしそう」
「誘拐助長もそうだけど、未成年にこういう選択肢を見せるのが微妙かなぁ」
「女子中学生、高校生が、自分をこの環境から救い出してくれて、大切にしてくれる男がいるかも知れないって安易に知らない男とコンタクトとりそうだからダメ」
やはり”肯定的であるかどうか”が問題で、”知らない人についていくことで助かる道もある”ということを、未成年に見せることが危険だと考えられているようだ。
果たして、同ドラマは、関西地区で予定通りに放送されるのかどうか、放送された場合、視聴者はどのような感想を持つのか。今後の動向に注目したい。
鳥井ハニ(とりいはに)
フリーライター/「旬でなければネタじゃない」をモットーに、芸能ニュースを中心に執筆。世の中の関心事をすべて拾い尽くすことを自分に誓い、ワイドショーやバラエティー、ドラマのチェックは365日欠かさない。