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【三十路と婚活】こんな男とデートしてみた~会社経営者/40歳~

馬場です。三十路です。

ゴールデンウィークに婚活疲れを癒し、元気ハツラツ独身してます。

今回は、最近登場した某結婚情報誌が運営するマッチングアプリに登録し、早速男性とデートすることに。

会社経営者O氏/40歳/年収1000万円

地方国立大学卒/渋谷区の高層ビル内オフィス勤務/目黒区在住

パツッと張りのあるほっぺにソフトモヒカン、細い目に太めの唇と、永沢君にしか見えない風貌。しかしO氏のプロフィール写真は、経営者オーラをプンプンさせ、自信満々に微笑んでいました。会社案内か何か用に撮ったのか、どう見てもお見合い写真にしか見えません。

顔が永沢君という部分以外は、身長、年収、職業、結婚に対する意思はオールクリア。ということで、マッチングした1週間後に夕飯を食べることになりました。

何が食べたいか聞かれたので、馬場は和食とだけ答えました。

 

デート当日。待ち合わせ場所に現れたO氏は、サングラスをかければ「カンナムスタイル」の人に間違われそうなくらいのふっくら体型。ポコッと出たおなかに目はいきましたが、全身から溢れる精力がそれをカバーしています。O氏はきっとやり手の経営者なんだと、感度良好な馬場センサーは認識しました。

笑顔で挨拶を済ませ、O氏に案内されたのは繁華街の真ん中にあるビル。2人乗れば定員オーバーになりそうなエレベーターで着いた場所は、カウンター席だけのお店でした。しかも私たち2人だけの貸切。

 

和食=お寿司とは考えていませんでした。

 

さすが経営者、1000万プレーヤー。お寿司が食べたいなんて一言も言っていないのに、期待以上のパフォーマンスをするなんて!

馬場はよほど満面の笑みを浮かべていたのでしょう。O氏はとても嬉しそうに大将に紹介してくれました。

「O氏、最近元気?今日は可愛い人と一緒で羨ましいなぁ!

大将も精いっぱいのリップサービスで盛り上げてくれます。馬場は嬉しくてニヤケっぱなしですよ。しかもカウンターに座ると、大将がどんどんお刺身やら小鉢やらお寿司やら出してくれます。そう、

 

夢の寿司コ―――――――ス!!!!!

 

お寿司が回らない代わりに馬場が回っちゃおうかな、と思うほど変なテンションになっていました。

この時点で、

・さらっとお寿司屋さん(しかもカウンター席)に連れて行ってくれる
・お店を貸し切ってくれる
・自分の知り合いに紹介してくれる

という、女子の三大欲求を満たしてくれたO氏。馬場の満足度は過去最高の200%を突破いたしました。なんで彼に彼女がいないのでしょうか……?

 

そんなO氏との会話は、プライベートの過ごし方が中心でした。最初は盛り上がっていたのですが、「家ではどんな格好をしているか?」という話題になると変な空気になってきました。

 

「寝る時は何着てるの?写メ送ってよ

「どんなパジャマ着てるの?写メないの?じゃあ今夜写メ送ってよ

「とりあえず、今夜寝る前にパジャマの写メ送ってよ

 

寝巻に対する執着心が尋常じゃなくなってきたのです。

もちろん最初は、笑いながら言っていました。でも、何度も何度もしつこく言われるうちに気持ち悪くなってきてしまいました。よほど馬場のパジャマを見たかったのか、O氏は一言。

 

「写メ送ってくれないなら、今度パジャマ持って泊まりに来てよ

 

恐怖!妖怪エロガッパ現る!

 

夕方から夜にかけて活動を開始し、ブサイクということで女を安心させて近づく、水木しげる先生もびっくりのアイツです。

 

もう、国民的アニメに登場する愛すべき永沢君の面影はありません。馬場が感じた全身から溢れる精力は、経営者としてではなくエロガッパだからこそ醸し出していたものだったようです。

 

馬場センサー、感度鈍すぎる。

 

せっかくの美味しいお寿司も大将のトークも、妖怪エロガッパ出現により一気に味気なくなってしまいました。

 

馬場は懸命にパジャマに関する話題を拡げさせなかったため、その日は何とか魔の手から逃げました。しかし、

「パジャマの写メまだ?」

「いつ泊まりに来る?」

と、LINE攻撃は続きました。

しかし、エロガッパと一夜を共にするほど馬場は男に餓えてません。その日の丑三つ時、静かに妖怪をブロックしました。

馬場チエコ

アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。

週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。

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