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結婚できない理由、それは「セーラームーン」のせいだった!?

1992年からテレビアニメが放送された「美少女戦士セーラームーン」。あれから23年、当時セーラー戦士に憧れていた少女たちはアラサーとなりました。かく言う筆者も生粋の「セーラームーン世代」、マーキュリーに憧れた現役アラサーです。華麗に敵に立ち向かう彼女たちの姿は、小学生の私には強烈な印象を与え、「女性の理想形」として刷り込まれました。

しかしこれが、「結婚できないアラサー女子」を蔓延させるきっかけになったのではないかと思うのです。書籍「セーラームーン世代の社会論」(稲田豊史著/すばる舎リンケージ刊)を参考に、考えてみました。

女は守られる存在ではなく「戦う存在」

セーラームーンの一番の特徴は「戦う」こと。前世からの使命で戦士となりますが、その運命を受け入れて巨悪に立ち向かいます。しかもヒロイン月野うさぎはプリンセス、お姫様ですら戦うのです。それまで、多くのプリンセスストーリーから「女性は守られるか弱い存在、王子様が迎えにきてくれる」と教えられてきた少女たちには、セーラー戦士はとてもかっこよく映りました。

そんな「戦うかっこいい女性」を目標に、男に媚びず、甘えず、頼らず成長したアラサー世代は一人で何でも解決できるようになってしまったのです。そのため、気になる男性がいてもアプローチ方法がわからない「こじらせ女子」が蔓延してしまったのではないでしょうか。

男は頼りない!持つべきものは「女の友情」

セーラー戦士たちにはそれぞれ必殺技があり、それらを駆使し、全員で力を合わせて敵を倒します。たまにタキシード仮面も戦いに参加しますが、敵に洗脳されたり、さらわれたりすることが多いので頼りにはなりません。そんな彼女たちのチームワークと強い友情に憧れました。

そのせいか「頼りない男」より「女の友情」を尊ぶ風潮が生まれ、女同士で結束する女子が増加。その結束は「女子会」の流行と共にも強くなり、男尊女卑ならぬ「女尊男卑」の考えを植え付けました。そして、強くなりすぎた女性は男性から敬遠されるだけでなく、結婚対象からも外されてしまいます。こうしてアラサー女子が量産されてしまうのです。

結婚相手は「私以上」の人!でも実際は……

強くて美しいセーラー戦士に憧れて、せっせと自分磨きをしたアラサー女子。その結果、高い学歴やハイレベルな仕事などを手に入れて、男性と同じフィールドに立ち日々戦っています。そんなハングリー精神あふれる彼女たちが結婚相手に求めるのは、「自分以上」の人。これが「理想が高い」と言われるきっかけになったのではないでしょうか。

自分自身も高みにきてしまったため、彼女たちが言う「自分以上」の男性はごくわずかです。それに気づくことができないまま「私のタキシード仮面様」を探していると、周囲から「理想が高い」と言われたり、「いい男がいない」と言ってしまったりするのです。

新たなヒロイン像を打ち立てた「美少女戦士セーラームーン」に、多くの元少女たちは励まされ、善悪や友情などの大切なことを教えてくれました。いつか、アラサーになったセーラー戦士たちの戦いを描いた続編が観たいものです。

白倉 みのり

オシャレに無頓着なのに、なぜかファッション業界に就職。 結局その会社に7年間勤務し退職。 言いたいことも言えない世の中に一石投じるべく、恋愛コラムを中心に執筆スタート。 経験、実績、妄想入り混じる独自の観察眼で、男と女をぶった切ります。

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