未婚率を上げる?アラサー女子の「ゆる結婚願望」とは
政府の「少子化社会対策白書」によると、20代後半の未婚率は男性71.8%、女性60.3%と年々上昇傾向にあります。しかし未婚男女の7割以上が「結婚したい」としたという調査結果があるのも事実。
多くの人が「結婚したい」と考えているのに、なぜ未婚率は上がるのでしょうか。それはイマドキ女子が持つ「ゆる結婚願望」にひとつ要因があると考えます。
「結婚願望はあるけど婚活はしない」
結婚願望があるという女子Aさん(30)。「周りがどんどん結婚していくので、私もそろそろ、来年くらいには結婚したいです」と話します。
現在彼氏はいないAさん。具体的に婚活はしているのか聞いてみると「婚活は特にしていない」とのこと。
「結婚したいのに、ナゼ婚活をしないの?」と不思議に思われるかもしれません。しかし、Aさんのような「結婚したいけど、本気で婚活はしない」と考える「ゆる結婚願望」、つまり本気度の低い、やんわりした結婚願望を持つアラサー女子は多いものです。
「結婚への具体的な計画に窮屈さを感じる」
ゆる結婚願望の持ち主は、なんとなく「来年くらいには結婚したいなぁ」と思っても、「来年結婚するには、半年以内に彼氏を見つけなきゃ!」など、具体的な計画に落とし込もうとしません。
「『半年以内に彼氏を作らなきゃいけない』と考えると息苦しい。他にもやりたい仕事や趣味があります。結婚するために全力を傾けるのはなんだか窮屈」とAさん。
また、お見合いをしたり結婚相談所に登録するような“ガチ婚活”もしたくないそう。 「そこまでガッツリ婚活しようと思いません。お見合いのような出会い方は無機質な感じがするし、いまひとつロマンスに欠けます。そうではなくて自然に出会って恋愛結婚がしたいんです。今は友だちに紹介を頼んだり、飲み会があれば積極的に参加するようにしています」(Aさん)
「最悪結婚できなくても、今の生活は充実してるから大丈夫!」
ゆる結婚願望が「ガチ」にならないのは、今の独身生活も楽しいという背景もあるようです。
「最悪結婚できないとしても、今のままでも楽しいのかも。趣味は充実しているし、遊ぶ友だちもいるから寂しくないです。
また一人の生活も気楽なので、誰かと住むことになると自由を奪われてしまう気がして恐い。しばらくは一人で生きていける貯金と仕事もありますし。来年結婚したいというのはあくまでも目安。1~2年くらいなら遅れても特に気にしません」(Aさん)
独身生活の充実が、Aさんを本気で婚活に駆り立てない「ゆる結婚願望」の背景となっているのでしょう。
本当に結婚したいなら、早めの人生計画が必要?
「結婚する気があるのかないのか、わからない……」という声も聞こえてきそうですが、都心に住むアラサー女子は、仕事・お金・遊びなどの生活が充実しており「なにがなんでも絶対結婚!」と計画的に考えている人は少ないのかも。
しかしながら「年を取れば取るほど婚活市場で価値が下がっていく」という事実も女子の中では知られたこと。
現に私も「ゆる結婚願望」の持ち主。「気づいた時には遅かった!」とならないように、結婚したいと思うなら「いつまでに出会いを広げて、いつまでに結婚相手を見つけて……」と、じっくり人生の計画を立ててみたほうがいいのかもしれませんね。
コラムニスト。東京独女スタイル編集長を歴任。1983年生まれ。独身女性の視点から、恋やライフスタイルを分析したジャーナリスティックなコラムを得意とする。雑誌「デートスペシャルなび」で連載中。テレビ、雑誌、ラジオ等各方面で活躍中。電子書籍「モテる!ソーシャル恋愛術」「ここで差がつく街コンテクニック」等。趣味は鉄道。
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