【実録】「レンタル彼氏」にアラサー女子がプロポーズをしてもらった
<2015年ヒット記事傑作選>
様々な物が調達できるようになった21世紀の日本。車、自転車、DVDなど、あらゆるものもレンタルできるようになりました。そして、今では「彼氏」をレンタルできる時代になったようなのです。そのサービスこそ「 レンタル彼氏 」。
31歳、独身、彼氏ナシの筆者は、ぶっちゃけトキメキが欲しくてたまりません。そんな筆者自身と世の女子を救うべく、体当たりでガチ企画! レンタル彼氏 にお願いして、憧れ「プロポーズ」を体験してみました。
Contents
そもそも「 レンタル彼氏 」って?
世の女子を驚かせた「レンタル彼氏」とは、好きな「彼氏」を選び、一緒に食事をしたり、水族館に行ったりと、本当の彼氏とのデートを提供してくれるサービスのこと。今回は「レンタル彼氏PREMIUM」で彼氏を探してみました。
まずデートしたいレンタル彼氏を選択し、「デートの申込」をします。デートしたい彼氏、日時、場所、デートの目的などの基本的な希望を伝えると、彼氏本人からメールが届きます。彼氏と会うのはデート当日ですが、それまではメールでコミュニケーションをとり、デートの詳細を決めていきます。
ご指名したのは一番人気の高梨陸さん(25歳)。182センチの長身と甘いマスク、そして優しさと包容力を兼ね備えたスーパーレンタル彼氏です!「指輪を買って、プロポーズしてほしい」ことだけ伝え、あとはお任せすることにしました。
デート当日!ついに レンタル彼氏 とご対面!
あっと言う間にデートの当日になりました。待ち合わせ場所に向かっていると、レンタル彼氏……いえ、「彼」からメールが届きました。
「おはよう!雨は大丈夫そうだね。今日は少しの間だけど、楽しい時間にしましょう!今から楽しみにしているね♪」
キャッ!すでにデートが始まっていることを再確認した筆者は、レンタル彼氏に会う前からドキドキが止まりません。
電車に15分ほど揺られ、東京テレポート駅に到着。会いたくて会いたくて震えそうになった筆者は、駅に着くなり走り出してしまいました。
長いエスカレーターを降りると……イターッ!ついにレンタル彼氏とご対面です。
え、普通にかっこいいんですけど!?こんなイケメンとデートできちゃうの!?想像以上に爽やかなレンタル彼氏に動揺しつつ「今日はよろしくお願いします」と告げると、「あれ?緊張してんの?今日は敬語なしだからね!」と超絶フランクに接してくれました。
それもそのはず、レンタルとはいえ「彼氏」ですから。私たちはカップルがするように手を繋ぎ、デートをスタートさせました。陸ゥ~ッ!
まずは、近くのショッピングビルのカフェに入りました。席に着くと、緊張でガクブルしている筆者を察して積極的に話をしてくれるレンタル彼氏・陸。趣味、仕事、そして今日はどんな指輪が欲しいかなどを話しながら、筆者のことを知ろうとしてくれているようです。
「お休みの日は何してるの?」「どんな場所が好きなの?」「その本、俺も好きなんだ!」筆者の話から共通点を見つけて会話を広げてくれる陸。おかげでさっきまでの緊張感もほぐれ、ぎこちなかったタメ口でも自然と話せるようになりました。
カフェを出ると、早速プロポーズに必要な指輪を選びます。31年間、ずーっと夢に見ていた憧れのシチュエーションです。
気になる指輪を片っ端から試着する筆者。「これはどうかなぁ」「すごく君に似合ってるよ」なーんて会話をしながら、嬉しくて楽しくて結局数十分迷いました。そしてついに「コレ!」という指輪に巡り会うと、いよいよプロポーズの場所に向けて出発です。
「プロポーズ」に向けて レンタル彼氏 と距離を縮める
東京テレポート駅の近くのショッピングビルから出ると、海風に辺りながらラブラブ散歩です。外に出ると、さっきまでの曇り空から嘘のように晴れ、絶好のデート日和になりました。
行き交う人が振り向くほどのイケメンなレンタル彼氏を連れた筆者は、何だかとても誇らしい気分。会話も趣味の話で盛り上がり、沈黙の時間がないほどでした。途中にあるフォトスポットでは、立ち止まってピッタリ密着して写真も撮っちゃいます。もうすっかり、どこから見てもカップル。というか、もはや私たち付き合ってます!
そして、ムーディーな雰囲気の中、お台場の海岸へ。陸の気持ちも高まってきたのか、繋いでいた手が自然と恋人繋ぎに!んもー、陸ったら!
海岸のそばに到着すると、「ここでゆっくりしよう」と言われました。すると、陸は綺麗なハンカチをサッと取り出して「ここに座って」と促してくれたのです。まさにジェントルマン!こんなステキな日本男児がまだいるなんて、まだまだ日本も捨てたモンではありません。
どうやらここが、レンタル彼氏プレゼンツの「プロポーズ」の場所になるようです……(ガクガク)。
クライマックス! レンタル彼氏 のプロポーズの言葉は?
どんなに「レンタル彼氏」であるとはいえ、このシチュエーションにドキドキしないはずはありません。今日の記念にパシャパシャ写真を撮っていると、彼は自然に肩に手をのせてくれます。このさり気なさは、匠の技と言えるでしょう。
すると陸は、バッグの中からさっき買った指輪の袋を取り出しました。そしてワタシの目を見つめながら(キュン)、
「今日は短い時間だったけど、すごく楽しかった。君は、一緒に話しているだけで癒やしてくれる、素敵な女性だよ。ずっと一緒にいよう」
そして筆者の左手をとり、薬指に指輪を……!
そーちゃーく!見事「卒独」成功です!明日から私も人妻の仲間入りです。
陸からの真剣な言葉を聞いて、熱い想いと涙がこみ上げてきた筆者。「人」という字は、男女が支え合っている姿だと思うし、結婚は愛だけじゃなくて家族になる覚悟も必要なんだなって改めて気付きました。やっぱり、結婚っていいものですね!
「 レンタル彼氏 」のお約束といえば……
さて、非日常的な3時間のデートは、これにて終了。かかった経費を精算します。今回は、
・レンタル彼氏・高梨さんレンタル費7,000円/1時間 × 2時間=14,000円
・出張費(都内)=3,000円
・指輪、お茶代 =3,000円
合計20,000円となりました。
このデート代は、先ほどお茶をした時にキッチリ渡していました。
この経費の中でやりくりしてもらい、おつりも最後にキッチリ返してもらいました。筆者の手の中では、小銭がチャリンと冷たく乾いた音を立てました。なんだか切ない……。
もう数十円しか残っていません!金銭管理もカンペキなレンタル彼氏だったのでした。
完璧なデートの余韻を残したまま、その日筆者は指輪を外すことなく過ごしました。
レンタル彼氏とはいえ、日頃失われていたトキメキを取り戻したせいか、筆者は普段以上にバリバリ仕事をこなし、その日は興奮のあまり眠ることができませんでしたとさ。