【三十路と婚活】こんな婚活パーティーに行ってみた~続・熟女コン編~
馬場です。ウィルスも「三十路の女子」を恐れているのか、インフルエンザにもなりません。
前回、歌舞伎町で行われた「熟女コン」に参加した馬場。完全アウェイの状況に諦めた時、なんとナンパしてきた男性がいたのです。
続・熟女コン in 歌舞伎町
空になったコップを手に、帰ろうと決心した矢先「もう一杯、飲みませんか?ご馳走させてください」という神の声を聞いた、ナンパバージンの馬場。
振り向くと、スラリとした真面目そうな青年が立っていたのです。もっさい男性ばかりの会場では、まるでオリンポス神話の神のごとく輝いています。
この緊急事態に対処すべく、脳内の小さな馬場たちはテンテコマイで情報を収集。
「何でこんな真面目そうな青年がいるの?」
「馬場を熟女と思っているなら、かなりの年下?」
「そんなことより、この人にナンパバージンを捧げたい!」
「いやいや、もう奪われてるから!」
結局答えを導けなかった小さな馬場たちを無視し、反射的に「はい!ごちそうさまです!」と答えてしまいました。
そんな馬場の貴重なナンパバージンを奪ったのは、27歳の研究員G氏。
聞いたこともない大学院を修了した後、聞いたこともない母校で職員として研究を続けているそうです。聞くと、物理を専攻しているとかで、宇宙のナントカという力を使って物理的にナンチャラすると、人間の暮らしをどうとかこうとか……おっと、寝るところだった!
一気に流れ込んだ情報のせいで、脳内の小さな馬場たちはパンク。とりあえず「きっといい人だ!」という根拠のない結論を残し、全員爆死しました。
それでも、自分の仕事を一生懸命説明してくれるだけでなく、私のライターという職業にも興味を持ってくれたG氏。そんな彼の好みは「35歳以上の女性」だそうです。
馬場を35歳と思って声を掛けたならとても複雑な気分ですが、ナンパされて嬉しいことに変わりはありません。席替えの時間いっぱいまで話し、馬場は次のテーブルに向かいました。
そして席を移動。
テーブルを囲む男女に混じりましたが、シャイな人々が集まってしまったのか、会話が一向に始まりません。どうしたもんかと考えながらビールを飲みまくっていたら、あっけなく空に。自腹でビールを買いに行こうとしたら、「あ、あの……」と再び神の声が。
ナンパバージンが奪われた馬場は、一気にナンパの洗礼を浴び始めたようです。
次の声の主は、推定身長150センチのアラフォーメガネ・O氏。トレーナーを律儀にジーンズにインさせた、ダサメンです。
「あ……た、楽しんでますか?」
「はい、楽しんでますか?」
「は、は、はい……」
しばし沈黙。
かの有名なホビット族かと思うほどのおチビさんは、相当緊張しているよう。どもり方が半端なく、大量の汗でメガネがズレまくります。
見ればO氏のカップも空。ビールを催促する意味も込めて「大丈夫ですか?」とO氏のグラスを指しました。すると、「だ、だ、だ、大丈夫です!」と元気な返事が。
催促失敗。しかし馬場はくじけません。
「たくさんの方とお話されて、喉渇きませんか?」
「だ、だ、だ、大丈夫です!」
「会場、熱くないですか?喉渇きませんか?」
「だ、だ、だ、大丈夫です!」
馬場は大丈夫じゃなーーーーーーい!!
ホビット族O氏はビールをオゴってくれないばかりか、馬場を解放もしてくれません。気の利いたおしゃべりすらできないため、退屈を通り越して苦痛を感じ始めました。口渇と退屈のダブル拷問を受けながらも、一生懸命笑顔で応戦しましたが、もう我慢も限界!その時、
バチッ!!
テーブルの向こう側にいた、一人の男性と目が合った刹那、
「ビール空じゃない、飲む?俺、オゴるよ!」
と笑顔で話しかけてきてくれたのです。王子様にピンチを救われたお姫様ってこんな気分なのかな、と妄想しながら、最後のビールを飲むことにしました。
アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。
週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。
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