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【三十路と婚活】こんな婚活パーティーに行ってみた~熟女コン編~

馬場です。独身をこじらせ、早30年。

自由と孤独を同時に感じる、ヤバい状況に突入しました。そんなある日、友人が愉快なイベントに誘ってくれたのです。

熟女コン in 歌舞伎町

今回お誘いしてくれたのは、愉快で不思議なパリピのT女史。以前、彼女が参加して楽しかったというイベントの第2弾が開催されるとのことで、独身を持て余している馬場に声をかけてくれたのだそう。

それは「熟女コン」

その名の通り、熟女と熟女好きの男性が集まるイベントです。しかも女性はタダで参加できるらしい。

しかしちょっと待って……T女史は33歳だし、馬場は三十路。素人熟女の私たちが参加しても、そもそもメリットがあるのでしょうか?するとT女史「前回は絶え間なくナンパされ、めちゃくちゃ楽しかった」と鼻息荒く語るのです。

マジかよ!行くしかない!

何を隠そう、馬場はナンパされたことがありません。このナンパバージン、ついに誰かに捧げられるかもしれません。そんな不埒な気持ちで参加することにしました。

当日 ~ネオン眩しい歌舞伎町~

ギラついた電飾と欲望でいっぱいの歌舞伎町に上陸です。あいにくの雨模様ですが、おかまいなしに妙なテンションになっている男女をくぐり抜けて会場に到着。

T女史とともにイベント受付に向かうと、恰幅のよいドスコイ熟女に笑顔で迎えられました。

「は~い、お姉さんたちは『熟女』ですか~?」という質問に、「はい!『自称』熟女です!」と声高らかに答え、会場にイン。

イベント開始10分を切った場内は、美熟女、幸薄熟女、処女熟女など、プロの方々があちこちにいます。そして、そんな彼女たちを熱い眼差しで見つめる男性たちが所狭しといるではありませんか!下は20代から上は50代まで幅広いのですが、全員が真剣に出会いを求めているということがわかりました。

そんなガチの雰囲気に手応えを感じながら、指定されたエリアへ。男性10名ほどに囲まれる逆ハーレム状態に浮かれた馬場は、T女史と喜びを共有しようと隣を見ました。すると忽然といなくなっているのです。想定外の事態に動揺しながら会場を見回すと、なんと熟女たちと談笑中。

いきなり馬場をリリースですかぁ!

親しげに話す様子を見ると、T女史の知り合いのよう。彼女らの輪を乱したくなかった私は、空気を読んでその場に留まることにしました。

そんな馬場の気持ちを無視して、ついにイベントがスタート。

今回はスタンディング形式。愉快な熟女司会者による仕切りで、15分ごとに女性陣が各テーブルを回るシステムです。そして、ドリンクや軽食は自由にカウンターで頼めるとか。

しかし、ただ頼むなんてことは許されません。なぜなら、「男性は気になる女性にどんどんご馳走しましょう!」と、司会者が余計なことを言ったからです。

それはすなわち、「男はナンパし、女はナンパされろ」ということ。そんなルールを無視して自腹でドリンクを頼むのは、女子には切なすぎます。つまり、今日財布を出すということは、女として負けを認めることになるのです。

1杯目のビールがどんどん減ってきた馬場は、誰かに奢ってもらおうと、賑わう会場をキョロキョロしてみました。しかし、

素人熟女の馬場と、誰も目を合わせてくれません。

当然と言えば当然ですが、こんなに露骨に避けられるとは考えていませんでした。童顔熟女が好きって男性は、いないんですかね?

年齢は若ければ若いほど有利に働くと思っていましたが、今回のイベントでは真逆のよう。その事実にやっと気付くも、後の祭りです。

これっぽっちも面白くない。

楽しいイベントになると保証してくれたT女史はとっくに見失ったし、雨脚も強くなると天気予報で言っていました。ここにいる意味は、もはや見つかりません。

そして、馬場のコップがついに空に。
もう帰るしかありません。

潔く帰ろうと決心すると、どこからかの声が。

「もう一杯、飲みませんか?ご馳走させてください」

馬場のナンパバージンが奪われる瞬間を迎えたのです。

馬場チエコ

アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。

週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。

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