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【毒舌独女】そよ風のような嵐の評価

ポストSMA

の呼び声高い、嵐。

甘いマスクに達者なダンス、トークも上手く、メンバー五人とも、それぞれ個性的。

昨年のオリコンチャートトップを独占した。

デビュー当初では、考えられないような人気だ。
なのに、良かったね、と素直に言えないのは、何故だろう。

巷で、彼らを「身近なアイドル」と称しているからか。

どこにでも居そうな子だから、「親近感」が沸くと言う人も居る。
手が届きそうだから好き、とも。

こういう声を聞くと、複雑な気持ちになる。

元々、偶像という意味のアイドル(Idol)に、手が届いてはならないような気がするのだ。

嵐のメンバーは、一般庶民が成りたくても成れないぐらいの能力、魅力を持っている。

特に二宮和也は、今後の日本映画界を代表する俳優になると、かなり期待を寄せている。 「上手い」だけで終わらない、人の心を揺さぶる演技を魅せてきた。

これからが非常に楽しみな「俳優」の一人。

リーダー、大野智のダンスは素晴らしい。
身長166センチと小柄にも関わらず、舞台栄えする動きが、流石プロ。

また、現代アートの分野でも、才能を開花させている。
軽くかじってみました、というレベルでは無い。「伝わる」アート

この二人を、私は密かに応援している。
その道のプロフェッショナルになれるだけの力がある。

天性のものもあるだろうが、努力に努力を重ね、今がある筈。
なのに、「身近」なアイドルは失礼だ。

しかし、確かに、アイドルグループの嵐は「身近」な存在であるように思える。

個人で見ると個性と才能に溢れていても、嵐の中にあると、その才能が埋没。
五人揃うと、一層光り輝くのではなく、五人揃った途端に光が消える。


簡潔に述べると、「地味」

ファンはこれを、「身近」や「親近感」と言葉を置き換えた。

果たして、彼らが望んで「身近」を演じているのだろうか。

なぁ、実の所、「身近」に引き落としているのは、ファンじゃないのか。

最近の人気者のキーワードに「親近感」があるが、それに嵐を当てはめようとしていないか。

ファンの要望に応えるのも、アイドルの仕事の一つ。

もっと高い所に居てもいい筈なのに、ファンがそれを望んでいないのでは。
一般視聴者でなく、ジャニオタと呼ばれる部類の狂信的ファンが。

他者からの正当な評価を真正面から受け止め、プロはより腕を磨いていくモノ。

なのに、彼女らの存在が、嵐に正当な評価をさせない。

彼女らに情報が入る範囲で、少しでも嵐に対し否定的なことを述べた瞬間、
それこそ嵐のような被害が出る。

これが、彼らがグループでいると、魅力が半減する要因の一つになっていると察する。
非難されないよう、優等生でいるように見えるのだ。

もったいない。

まぁ、ジャニーズ事務所の売り方自体が、もったいない、
才能の無駄使い

例えば、嵐が解散をし、それぞれの能力を最大限に生かせるステージに移ったとしよう。 ジャニオタは彼ら応援するか。

まず、今までのようにはしない。

彼女らは、ジャニーズ事務所のアイドルグループが好きだから。

それを見越しているからこそ、ソロで活動出来るアイドルでもグループで活動させている。

才能ある若者に何足もの草鞋を履かせ、トップアイドルにのし上げられたとしても、
肩書きがプロの俳優、ダンサー、シンガーとなる人材の育成をしていないのが問題。

プロに素人を演じさせているようなモノ

私は、嵐にはアイドルの枠を飛び出し、道を究めてもらいたい。
その為にグループである必要があるのか、一度考えてみても良いと思う。

併せてファンは、彼らが真のプロになれるよう応援すべき。
正当な評価を下せる環境を作るのも、ファンの役目。

彼らの才能を生かすも殺すも、ファンの心意気次第だ。

旭堂花鱗

コラムニスト/コンテンツライター

広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。

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