ダイエット掲示板/ダイエットしやすい体質、しにくい体質、遺伝子等による差はありますか?
A:あるかないか、といえば「あります」と言えますが、食事や運動でカバーしきれないほどの差はありません。
「肥満遺伝子」という言葉を聞いたことがありますか?
肥満に関連する主な遺伝子には①β-3アドレナリン受容体遺伝子 ②UC
-1遺伝子 ③β-2アドレナリン受容体遺伝子の3つあります。
実は日本人の3人に1人は①のβ-3アドレナリン受容体遺伝子に異常があります。β-3アドレナリン受容体遺伝子に異常があると、脂肪分解や熱産生が抑えられ、脂肪が蓄積されやすくなります。
異常と言っても、病気ではありません。単に、人よりエネルギーを消費しにくい=節約しやすい「体質」、ということです。どれくらい節約するかというと、1日約100~200kcalと言われています。
同じように②のUC
-1遺伝子異常のある人は1日に50~100kcalエネルギー消費を節約します。
反対に③のβ-2アドレナリン受容体遺伝子異常のある人は脂肪を積極的に分解するため、脂肪が蓄積されにくく、1日約100~200kcalエネルギー消費量が多くなります。
汗をかきやすい体質、アルコールが飲めない体質etc・・・、体質とはうまく付き合っていかねばなりませんよね。肥満遺伝子があっても、体重をコントロールできている人は沢山います。
1日100~200kcalの差はケーキ1個、大福1個の我慢、もしくは30~60分ジョギングをすれば乗り越えられるカロリーです。人より消費が少なければ、活動的になって消費を増やせば同じだけ食べられます。
「痩せやすい、痩せにくい」は多少ありますが、ちょっとした心がけ1つで埋められる差です。
「私は痩せにくい体質なのかも・・・」と思う前に、まずは行動! エスカレーターを階段にする。そのようなことから始めてみてください。
◆小池先生への質問はこちらから (info@sucmedia.co.jp)
管理栄養士、健康運動指導士、日本臨床栄養協会サプリメントアドバイザー、肥満予防健康管理士、JAMアンチエイジングアドバイザー。約10年病院で勤務後、フリーとなる。現在病院・クリニックでの栄養指導や給食管理、企業での健康・栄養相談担当。小池ゆみえの管理栄養士的~なブログ
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