一人暮らしでも猫は飼える!飼い方の注意と猫のためのルールとは?
日本の中で、今もっともペットとして飼われている、猫。
性別問わず人気の高い猫ですが、一人暮らしで寂しく、仕事も抱える独身女性の中には猫と生活したいと考えている人も少なくないのではないでしょうか。
猫は世話が少なく、一人で暮らしていても、仕事をしていて家を空ける時間があっても、非常に飼いやすいペットの種類のひとつとして知られています。
愛情を持って育てれば仕事で疲れた心を癒してくれる存在になることは間違いありません。
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一人暮らしでも猫を飼ってみたい!
ペットとして年々需要を増してきている猫ですが、これまで猫の飼育件数が犬を上回ることはなかったものの、2017年、ペットフード協会(東京)が行った調査によると猫の推定飼育数が953万匹を超え、892万匹の犬を逆転したというデータもあります。
そんなペット大国・日本だからこそ、ペット可のアパート・マンションも年々増加傾向にあり、ネコ飼い専用マンションやアパートなども増えてきています。
しかし、実際ペット可のアパートに住んでいて、猫を飼いたいと思っていても、一人暮らしだとなかなかハードルが高い場合がありますよね。
命を預かるので、責任も生じてくるのは当然です。
とはいえ、猫を飼うためのルールさえ守れば、一人暮らしで猫を飼うのは、散歩が必須な犬と比べてさほど難しいことではありません。
もちろん、ペット不可の物件で猫を飼うことは契約違反になるので絶対にしてはいけません。
では、猫を飼うための注意点とはどのようなものがあるのでしょうか。ご紹介していきます。
1Kのアパートでも大丈夫!狭い家で猫のストレスをためない方法とは?
一人暮らしの場合、アパートの間取りで多いのはワンルーム、1K、1DK。
狭い部屋でストレスなく猫を飼うことができるか不安に思う方もいるのではないでしょうか。
もちろん、5畳にも満たないような極狭物件は論外ですが、メインの部屋が8畳ほど確保できれば、猫を飼うことは充分可能です。
キャットウォークでノンストレス
ただし、猫のために用意してあげたいのが、キャットウォーク。
よく言われているのが、犬は二次元移動で、猫は三次元移動というもの。
つまり、猫のために縦移動できる仕組みを作ってあげることで、狭い部屋でも運動不足にならずノンストレスで飼ってあげることができます。
さらに、万が一旅行や出張などで長期間家を空けなければならない場合は、ペットホテルを利用するとよいでしょう。
長期間の場合、どんなに餌を大量に盛っていたとしても飲み水の状態はどんどん悪くなりますし、トイレの処理もできず、猫のストレスは溜まっていく一方です。
ペットホテルは動物病院に併設されていることも多いので、なにかあればかかりつけ医に相談してみましょう。
ペットシッターもおすすめ
また、慣れない環境だと非常にストレスを溜めてしまう猫にはペットシッターもおすすめです。
1日に1回、餌をあげ水を交換し、トイレも片づけてくれるので猫が家を離れずに済みます。プランによってはシッターが猫と遊んでくれるのでストレスを最小限に抑えることができます。
猫用トイレは人間トイレ付近におくことで、お手入れも楽々
また、狭い部屋でも絶対に確保しなければならないトイレスペースですが、猫のトイレは人間のトイレ付近に置くと便利です。
猫用トイレに流せる猫砂を使っている場合、近い距離なら処理が楽になり、また、猫がトイレを使ってもすぐに片づけることができます。これならトイレに関する猫のストレスも少なくしてあげることができます。
臭いについてはこまめに掃除をすればさほど気にはなりません。
定期的にトイレの砂を交換し、トイレ自体も洗うことで清潔さを保つことができます。
仕事が忙しくても必ず守ってあげたいルール
仕事をしていると多くの場合、平日の昼間は家を空けなければなりません。
つまり、猫だけでお留守番をしなければならない時間は決して少なくないというわけです。
猫を飼うにあたって、猫を家に置いておくのは心配という声は絶えませんが、猫のためのルールをきちんと守れば、仕事が忙しくても猫を飼うことは充分可能ですし、多忙を癒してくれる存在になるでしょう。
“ルール”といっても、さほど難しいものではありません。
猫を飼うための基本ルールなので猫飼いならば誰でも守っていると言っても過言ではありません。
ではそのルールにはどんなものがあるのでしょうか。
ご紹介します。
温度調節に気を付けて!
夏や冬はクーラーや暖房器具がないと、人間でも過ごしにくい季節ですよね。
猫は人間よりも温度に敏感です。
特に注意してもらいたいのが夏。
猫は毛皮を纏っているため夏は非常に暑く、冷房の効いていない部屋に閉じ込めておくと熱中症になってしまう危険性があります。
そのため、猫の最適温度は25度前後と言われています。
部屋に温度計を置き、朝の時点で23度、24度を超えているようならば、その日の日中は暑くなる可能性が高いです。
なので、エアコンの温度は必ず27度~29度に設定してから家を空けるようにしましょう。
また、冬の場合もあまり寒すぎると猫の体調不良に繋がりかねません。
エアコンの暖房を23度~25度に設定し、猫に快適な環境を作ることが大切です。
エアコンは起動時が一番電力を使うと言われていますが、つけっぱなしならばそれほど電気代がかさむこともありません。
過剰な節約をして猫を危険にさらすよりも、家にいなければならない猫のことを第一に考えてあげましょう。
トイレは頭数+1つを用意
猫は動物の中でも特に綺麗好きな生き物と言われています。
それが特に表れているのがトイレです。
基本的に猫は排泄物があるトイレを嫌うため、おしっこやうんちを出したらすぐに片づけてあげるようなこまめな掃除が理想です。
しかし、仕事のために家を空けている間や、人間が眠っている時間ももちろん猫は排泄するので、すぐに片づけられないときもあります。
そこで、飼っている猫の頭数プラス1つのトイレを用意してあげると、過剰に汚れることもなく、猫もストレスを溜めずに排泄することができます。
もちろん、在宅時はこまめにトイレを片づけてあげるようにしましょう。
猫のストレス防止だけでなく、部屋の中の悪臭予防にもなります。
また、排泄物を片づけるついでに、排泄物の状態に異常がないか軽くチェックしてあげると、病気の早期発見に繋がります。
1日にどのくらいおしっこをするのか、量はどのくらいか、うんちの頻度は平均どの程度かを大体でいいので把握しておくようにしましょう。
1日2回の餌の時間を作る
ついつい面倒という理由で、餌を置きっぱなしにする、いわゆる「置き餌」をしてしまう飼い主さんは少なくありません。
猫が食べたいときに食べられて、飼い主も餌が少なくなったタイミングで足していくというスタイルなので一見楽に思えますが、実は残った餌に唾液が付着してしまい衛生面上よくありませんし、同じ餌をずっと置いておくので鮮度も悪くなってしまいます。
置き餌に虫がたかってしまうという場合もあるでしょう。
また、置きっぱなしにしていると、飼い猫が1日にどのくらいの量を食べたかを把握できません。
例えば猫が体調不良で食欲が落ちていても、置き餌にしていると食べる量が把握できないため体調の悪さに気づけなくなってしまいます。
ですので、置き餌はやめ、猫が1日に食べるべき適正量をきちんと把握し、ごはんは朝晩の2回に分けてあげるようにしましょう。
室内飼いの徹底を!
昔ながらの猫の飼い方だと、外と家の中を自由に行き来させている場合も多いですが、そういった飼い方はおすすめできません。
完全室内飼いを徹底しましょう。
子猫の段階から外に出さないようにすれば室内飼いの徹底はさほど難しいものではありません。
玄関扉を開ける際には猫が脱出しないようにそっと開けるように気を付け、窓を網戸にする場合は網戸ロックを付けておき、簡単に網戸を開けることができないようにしましょう。
室内飼いにすることで猫の安全を守ることができるのはもちろん、体調不良などにもすぐ気づくことができますし、しなくてもいい怪我を防止することもできます。
外飼いにしている場合、万が一、外に出たまま帰って来なくなってしまったときは、外に探しに行かなければなりません。
すぐに見つかればいいですが、仕事をしつつ、仕事以外の時間を猫の捜索に当てるのはなかなか厳しいものがあります。
猫のためにも自分のためにも猫は室内でのみ飼育するようにしましょう。
定期的なブラッシングと爪切り
猫の特徴として即座に思い浮かぶものとして、「抜け毛が多い」というものがあります。
猫は自分自身で毛づくろいをし、身体を綺麗に保っていますが、放っておくと大量の抜け毛を飲み込んでしまいます。
毛玉を吐き出すだけならば片づければ済みますが、心配なのは大量の毛を飲み込んでしまうことにより起こる腸閉塞。
腸に毛の塊が詰まってしまい、最悪の場合、開腹手術をしなければならなくなります。
それを防止するために、短毛種ならば週に2、3回、長毛種ならば毎日ブラッシングをしてあげるようにしましょう。
また、室内の猫は地面で爪が削れることはないため、爪切りをしてあげる必要もあります。
伸びっぱなしだとカーテンやカーペットなどに爪を引っ掛けてしまい、最悪の場合爪が折れてしまうことがあります。
もちろん、爪とぎの設置も必要ですが、爪とぎは古い爪の層を剥がすだけの行為なので爪の長さには関係ありません。
爪切りの頻度は月に1回が理想ですが、自分でやるのが怖い方や暴れてしまう猫の場合、動物病院にて有料で爪切りをしてくれます。
料金は500円~1000円ほどです。それほど高い値段ではないので、プロに任せるのもアリでしょう。
異常がなくても年に1度は健康診断へ
猫が至って健康で変わった様子もなく、毎日元気に過ごしているのは何よりもいいことですが、かかりつけ医を作るという意味でも年に1度は動物病院へ行き、健康診断を受けるようにしましょう。
見えないところに病気が隠れていないかを確認することもちろん、正常だったときのデータを取っておくことで、病気になったときにどの部分がどれほど悪くなってしまったのかをすぐに判断することができます。
また、猫を飼うにあたって不安なことがあれば、獣医に相談することもできるので、ぜひ健康診断を受けてかかりつけ医を作るようにしましょう。
まとめ
一人暮らしで猫を飼うための注意点と守っていただきたいルールについてご紹介してきました。
猫は自由気ままと言われますが、愛情を持って育ててあげれば懐きますし、日々の癒しをあたえてくれる存在となってくれるでしょう。
また、費用も餌代やトイレの砂代など、月に掛かる費用は5千円~1万円程度と言われています。
もちろん、怪我や病気をした場合は、それ以上の費用が掛かってしまうのでできればペット保険への加入も視野に入れた方がいいでしょう。
ペット可のアパートに住んでいるけれどなかなか猫を飼う勇気が出ていないという方は、ぜひこの記事を参考にして猫との生活を考えてみてください。