「辛いのは本人」錦織圭、ラケット破壊行為にネットでは理解の声多数
2017年6月3日に、フランスで開催されているテニスの4大大会「全仏オープン男子シングルス」の試合中に、世界ランキング9位の錦織圭(27)が見せた行動が話題になっている。
この日、錦織は韓国の鄭現(21)と対戦し、日韓エース対決ということで注目されていた。試合は白熱して、厳しい局面に立った際に錦織はラケットをコートに叩きつけ破壊すると、会場からブーイングの声があがった。その様子は日本の地上波でも放送されていた。
錦織がラケットを破壊する行為は、今回が初めてのことではなく、これまでにも幾度かそういう姿を見せることがあった。
日本テニス協会の倉光哲理事(72)は錦織の破壊行為に対して「錦織は正統派であり、破壊行為は普段とのギャップが甚だしく悪役になってしまう。ここのところ、マナーの悪さはトップ選手になっちゃった」と、残念そうに語った。
錦織が試合中に見せたラケット破壊行為と、日本テニス協会理事の苦言に、ネットにはどのような声が寄せられたのだろうか。
破壊行為はよくないが、気持ちは分かる
Yahoo!ニュースのコメント欄には、このような声が寄せられている。
「気持ちは分かるが物は大切にね」
「よくないことだろうが、簡単に一言で批判はできない」
「一生懸命にやっているのにも拘わらず、思い通りにいかない。その歯がゆさ故の行動。この行動が良くないことは本人が一番わかっているはず」
「良いか悪いかで言えば当然悪い。テニスのプロ選手として考えるなら別に普通。衝撃でもなんでもない」
「試合の中のストレスを1人で瞬時に解消するのは大変ですよね」
「見てる者はやってほしくないことだが、1対1のコートでの戦いは相当のプレッシャーなのだろう」
ものを壊すという行為は決してよいことではないが、錦織が極度のプレッシャーの中で戦っていることを思えば、仕方がないことであると考えているひとが多いようだ。
普段の姿とのギャップが激しいと理事は心配をしたようだが、普段の錦織の印象がよいから極限状態での行為に理解を示す声が集まったとも考えられるのではないだろうか。
錦織を応援したい!
錦織がどんな状態にあるのかについても、意見が交わされている。
「みなそれだけギリギリの極限状態でやってるという事」
「コート上で視線はすべて選手に注がれてる。感情のコントロールってできたら素晴らしいけど、想像以上に難しいと思う」
「真面目に、お行儀良くが全てではないのでは? 」
「ラケット破壊したらブーイングもらう事ぐらい本人は当然知ってるのに、それでも破壊する程の気持ちだったんでしょ」
「ノンビリ観戦してる私達には想像もつかないプレッシャーだったと思う。自分にもイライラしてたんだろう」
「本人にしか判らない苦悶があるんだと思う」
「とてつもない重圧だろうし、気持ちを汲み取ることしか出来ないのがもどかしい」
普段の穏やかな様子からはイメージしにくい姿をコート上で見せる錦織は、想像を絶するような極限状態にあると感じているひとが多いようだ。若いテニス選手への影響を考えると、倉光理事が苦言を呈したくなる気持ちも分からないでもないが、錦織の状態を説明する方が錦織を応援するひとたちに響いたのかも知れない。
錦織に注目しているひとが多いことから、様々なことがニュースになることは仕方がないことではあるが、錦織が試合のみに集中して、存分に実力を発揮できる環境が保たれることを願う。
文・鳥井ハニ(とりいはに)
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最近はネタ満載のK-POPアイドルに夢中になり、興味を示さない友人にむりやり情報を送りつける身勝手な行動を起こすことも……。