【連載】アラサー女子ライターが1日ノーパンで過ごしてみた~三角サチコ編
東京女子のリレーコラム「一日ノーパン体験」。これまでに数々のライターさんたちがノーパンライフを赤裸々に語るなかで、ついに私にも、ノーパンデビューをするときがやってきました。
夏の暑い日には、室内で全裸でいることもある私にとって、外出時にパンツを履かなかったからってどうってことないだろうと考え、編集部さんからお話をいただいたときには二つ返事で快諾。実践するにあたって、すでに「ノーパンライフ」を実践されたライターの皆様の記事を参考にルールを確認しました。
ボトムはマキシ丈スカートがべター
ノーパンライフの伝道師・菊池美佳子氏いわく、ノーパンの禁忌は「ズボン」と「ストッキング、タイツ類」で、オススメは「マキシ丈スカート」とのこと。しかし、ここで問題が。普段はパンツスタイルが多く、マキシ丈スカートを持っていません。
仕方なく、膝丈の黒いフレアスカートをノーパンライフ一日体験のお供に選定。この日は役所に用があったため「おうちノーパン」ではなく「ノーパン外出」を決行することとなりました。
外出前に玄関で靴紐を締めている際、正面からは中がモロに見えてしまうことに気付き、外出先では靴紐を結べないだろうと考え、解けないよう固く縛り、いざ出陣。
天敵は、風と階段
街を歩くと、道行く人の視線がどうにも気になります。ノーパンであることがバレているわけではないと頭では分かりつつも、普段より風通しの良いお尻の感覚に、不安が募ります。
役所までは電車を使うため駅へ向かうところで女性たちを目にすると、ふと「この人ももしかしたらノーパンかもしれない……」という思いすらこみ上げてきます。浮気をする人はパートナーの浮気を疑う、といった見解がありますが、まさにその境地です。
とはいえ、人様の下着事情など考えるのはヤボってものなので、邪念を振り払い電車に乗車。目的の駅で下車し、改札に向かうため階段を登ろうとしたところでためらいが。
階段が長く、頂上付近まで行くと、一番下からはスカートの中が見えてしまいそうなのです。菊池氏がマキシ丈のスカートを推奨された理由を身を持って体感しつつ、エレベーターで改札階へ上がります。
駅を出ると天候が変わり、風が強く吹き始めていました。なんというタイミングでしょう。ひらりひらりと舞い上がりそうになるスカートを気にしつつ、大股だとスカートが風になびいてしまいそうなので、小股で歩きます。その動きは、まさに着物を着ているような足の運び方。「しゃなりしゃなり」という擬音が似合いそうな、和風美人たらん振る舞いとなっていたことでしょう。
役所に付いて手続きを済ませたところで、帰宅の路につきます。再度電車に乗り、最寄り駅についたところで最寄り駅のスーパーが特売日だったことを思い出し、まっすぐ帰宅するつもりがスーパーへ赴くことに。
お目当ての肉をカゴに入れ、ビールでも買うかと陳列棚に赴くと、ふと気づいたことが。そう、かがめないのです。かがめば大事なところがコンニチハしてしまいますし、上半身を倒せばお尻がコンニチハしてしまいます。仕方なく、かがまずに届く範囲のビールを購入して、家に着きました。
この夏は、股間もクールビズ?
風でめくれ上がりそうなスカートに意識を集中していた一日ですが、思い返すと、お尻の蒸れを感じませんでした。ノーパンライフデビューの日の最高気温は30度。暑さにうだる気温のはずなのに、私の股間はいたって快適だったのです。
思えば、クールビズが推奨されている昨今に、なぜ股間はいつまでも蒸れを強制されてしまうのでしょうか。我々の生殖本能としてもっとも大切な器官を、もう少しいたわるべきなのではないか。この夏は、「クール・ビズ」、ならぬ「クール・シリ」を推奨してもいいのかもしれません。
そんな気付きを与えた今回の体験。最後に、この原稿を書いている現在もノーパンであることを明かして、筆を置かせていただきます。