第10話「恋の元寇防塁」~連載・恥の多い恋愛を送ってきました~
学生時代、友人の家に遊びに行った時のこと。
彼女は入学当初から寝床としてハイベッド
(下が収納になっているハシゴで登らなければいけない高いベッド)
を使用していたので、布団派の私は
ふとその理由を聞いてみたことがあった。
これに対しての彼女の回答はこうだった。
自分にとって、男とお手合わせすることは非日常的なことである。
だから、そのような非日常的なことが
生活空間(日常)である自身の部屋で
場の雰囲気などで容易に生じてはたまらない。
あのように、ベッドに入るにも
「ハシゴを登る」という微妙な作業が伴うならば
もし部屋に男が来ても
そのようなことにはなり難いであろう。
つまりは、日常空間の中で非日常的なことが起こらないようにするための防止策なのだ。
・・・と、いうものだった。
まさか親も、難関大学に合格して新生活に心躍らせているように 見える娘がそのような深い思惑で
ハイベッドを買ってくれとせがんでいたとは思うまい。
私はただただ彼女その先見の深さに感嘆した。
このように、女にはちょっとした部分に
そういったサインが見え隠れしているものである。
皆様も優れた洞察力と想像力で、是非これらのサインを感じ取ってもらいたい。
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