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知的ゲイが答える婚活相談「玉の輿が幸せとは限らない」VOL.3

高山真

金言の嵐に、多くの女子から感動の声が集まっている「知的ゲイが答える婚活相談」。第1回第2回に引き続き、ファッション誌「Oggi」の超人気エッセイを書籍化した「恋愛がらみ。 不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ」(小学館・刊)で刺さるフレーズが話題の「知的ゲイ」こと高山真さんに、婚活の悩みをぶつけます。

今回は、女性の憧れ「玉の輿婚」について。幸せの真骨頂にも見えますが……そうとも限らないようです。

「玉の輿婚」はリスキー

―――「結婚=人生のアップグレード」という考えが強いのは、昔から「玉の輿」という言葉があったせいかもしれません。

でも、玉の輿に乗って幸せになったお友だちは身近にいる?あれはあれでかなりリスキーだから、必ずしも幸せとは言えないかもしれないわよ。

玉の輿の一番のリスクは、お義母様をはじめとする、あちらのご家族との「生き方の差」による意見の不一致。裕福な生活を過ごしてきたなら、一般と生活レベルや経済、文化レベルは違うはず。そんなお義母さんたちと家族になって、気づまりして苦労している既婚の子はいるわよ。

―――SNSを見る限りは幸せそうですけど……

それは当然よ!SNSって、「自分がいかに幸せか」をアピールするツールとして使ってる人、多いじゃない。

今はSNSが生活の中心になっちゃう「SNS病」が蔓延してるよね。それをいちばん残酷な形で証明したのは、「ばびろんまつこ」ね。低レベルな詐欺で稼いだ金で、ツイッターで延々セレブアピールしてた、ものすごい女がいたじゃない!逮捕されちゃったけど。

―――いました!あれが真実なのでしょうか……

「本当」の玉の輿婚をしたらね、どんな生活してるかなんて恐くて言えないわよ!本気の嫉妬を買うってわかってるから、SNSなんかに載せられないはず。何よりあちらのご家族が、「嫁がネットで家の中のことをあれこれ公開してる」と知ったら、間違いなくいい顔はしないわ。アタシも、日々おごってもらったりプレゼントされたものなんて絶対に書かないしね(笑)。

―――え、貢がれているんですか!?

うふふ。こういうところでちょいちょい自慢を挟んでくるから、オカマって厄介でしょ?(笑)

「玉の輿」に乗ることの代償

―――「玉の輿」に乗れると、多くのものが得られると思います。

当然だけど、得るものがあれば失うものもあるのよ。得たものの代わりに、彼女は仕事の野心や楽しさを捨ててると思う。もちろん専業主婦も素晴らしい。その道を選ぶ人のことを非難するつもりなんてまったくないわ。けど、本当に自分にやりたいことや実現したいことがあった時って、男の人は結婚と天秤にかける必要は一切ないけど、女の人はいまだにあるわけ。

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―――仕事、家庭、育児など、女性は様々なものに優先順位をつける必要がありますね。

その苦しさはアタシもわかる。アタシだって、今やりたいことがあるんだもの。新しく出た『恋愛がらみ。』という本では、読者のみなさんのお悩みに全力でお答えしてるから、必然的に自分自身の恋やセックスの話だってオープンにしている。でも、そういうキワドイことを喜ばない男だっているわけじゃない?アタシは、「おまえのやることで、俺の格が下がるようなことはするな」なんて、絶対言われたくないオンナだから。オンナっていうか、ゲイだけど。

―――それは嫌ですね!私も、自分がやりたいことは否定されたくないです。

でも、玉の輿って、そういう自分の意見を持ちにくい状況だと思う。だって、男に人生をランクアップさせてもらうんだから、自分の意見は言えないって考えるんじゃない?男から見て、生意気や強気に見える意見であればあるほどね。自分で自分の行動を制限したり、周りや環境に縛られたりすることも出てくると思うわよ。

それに、玉の輿に乗せてくれるくらいの男だから、金も権力もあるはず。そんな男はとにかくイケイケで自信がついちゃってるから、女のやわらかな部分、つまり日々のくらしの中で生まれる意見や痛みを汲み取ってはくれないタイプが多いのは確かね。

―――では、「玉の輿」に乗ることより大切にすべきことは?

何事も「コインの裏表」であると考えると、金と力を手に入れてモテてしまった男は、自信を付けちゃっている分、他人の弱い部分に対しての想像力がとことん薄いの。だから、「不幸な君をオレが幸せにしてやる」って考える一方、女の願いを聞く耳すら持たないと思う。もしかしたら、女の痛みがどこにあるかを想像する時間すら持たないんじゃないかしら。

そんな男とは、結婚できても「続ける」ことは難しいよね。そういうのって、アタシにとっては「お金があればなんとかなるわ」なんて割り切れる問題じゃないのよ。結婚をすることではなく「続ける」ことができる男って、やっぱり「話ができる男」かどうか、その素質や意気込みがあるかどうかが一番じゃない?

注目の第4回はコチラから!

renai-garami

「恋愛がらみ。 不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ」(小学館・刊)
著者:高山真
定価:本体1,300円+税

「アタシたち、もっともっと幸せになっていいのよ」―オトコにも人生にも不器用な女子たちのお悩みに答え続けた10年の名答から、恋愛がらみに特化して凝縮した高山流の新感覚幸福論。 

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