【映画に学ぶ恋愛学】愛するということ~リリーのすべて~
こんにちは。婚活映画評論家のバーバラ馬場です。
映画パンフレット約700冊を所有する婚活女子バーバラが、独断と偏見で映画をチョイス。前回に引き続き、結婚したいのにできない女子ちゃんたちに効く作品を、じゃんじゃか紹介していきます。
愛することの本当の意味「リリーのすべて」
今日ご紹介するのは「リリーのすべて」(2016)。
ざっくり内容を説明すると、デンマークで幸せに暮らしていた画家夫婦の夫が、ひょんな事で自分の中に「女性」がいることに気付いちゃう。「すぐ治る!」と妻は信じていたんだけど、夫はどんどん心と体が一致しなくなって「僕は“リリー”という女性なのよっ!」と、性転換手術を望むようになり……
大好きな男性から想定外の告白をされたら、誰だって動揺するはず。ましては「女になりたい」ってことは、愛する男性がいなくなることにもなるんだから、女としては受け入れ難いでしょう。そんな時に考えたいのが、「愛する」ということ。
結婚に愛は必要不可欠。愛で男性を包み込める女性になるヒントを、この映画から見つけちゃおう!
愛することは「苦しめない」こと
まず、愛ってなんでしょう?
彼のために料理や洗濯を頑張ることも、愛。彼のストレスを軽減できるホームを作ってあげることも、愛。逆に彼からもらう愛は、いっぱい稼いで来てくれることかもしれないし、家事を手伝ってくれることかもしれません。
人によって感じ方は様々でしょう。しかし欲張りな女性は「私のためにこうして!あーして!」と言いがち。女は愛されてナンボって言いますから、基本的に多くを求めすぎてしまうのかもしれません。
でもそれで、彼は幸せなのでしょうか?あなたからの愛を感じるのでしょうか?
声を大にして言います。答えはNOOOOOO!
愛ってのはさ、心がじんわり温かくなるような安心感と安らぎがあってこそ感じられるもののはず。彼に愛されたいなら、まずは彼を愛そうよ。愛して愛して愛し抜いて、「彼の苦しみを取り除きたい!」って思える境地に行こうよ。
それこそが、愛だろ、愛!
愛することは「解放」すること
この映画では、夫が「女性になりたい」という告白に戸惑う妻に共感、感動する女子が続出すると思います。バーバラもその一人で、120分の上映時間の間に5回泣きましたよ、マジで。
そこで気付いちゃったんです。本当に男性を幸せにできる女に必要な要素が。
それは「解放する」こと。
夫が女性になるということは、夫という「男性」を抹殺してしまうということ。それも、彼の意思で消し去ってしまうのだから、妻としては「夫という男性を否定された」と思っても過言ではないはず。しかし映画の中の妻は、彼の申し出を受け入れます。
ホンット、これはツラいよ!でも、妻は夫の苦しみを取り除くためには、彼の心と体を「解放」してあげることが大切だって気付くんですよ。それはなぜか。
彼を愛しているから。
性に関して寛容でない時代にこの決断ができた妻は、本当にあっぱれ。彼の苦しみを取り除くために、自分が苦しむことを選んだんだから。私たちも、本当に誰かを愛したいなら苦しみを引き受ける覚悟を持って、パートナーと向き合おうよ。
それこそが、愛だろ、愛!!(大事なので二度言います)
この映画を観れば、婚活もちょちょいのちょい。そんな私は、独身だけどね。