外資系金融の人々★[第10回] 夫以上に金銭感覚が麻痺する妻
外資系証券マンは日系の金融からの転職組が圧倒的に多い。
彼らは外資系へ転職すると年収は2倍から3倍に跳ね上がり生活が一変する。
日系金融時代に住んでいた社宅から麻布や六本木の高級マンションへ移り住み、車も国産車から外車のベンツやBMWへ乗り換える。
女は、一度味を占めたら、二度と忘れられない!
子供もしゃれた幼稚園に転園し、習い事も増える。高い会費を支払い、東京アメリカンクラブに入会し、外国人も集う社交場にもデビュー!そこでセレブなインターナショナル気分を思う存分味う。
急に給料が増えて人生が変わるのは、旦那さんだけではなく家族もだ。むしろ、金銭感覚が一番変わってしまうのは妻のほうだと言われている。
日系証券会社から転職してきた同僚がぼやいていた話をまとめるとこうだ。妻たちは、急に、セレブ御用達のゲランやカリタのエステサロンに通い始める。
日常のお買い物は、ザ・ガーデンや紀伊国屋、エルメスのバーキンやケリーバックを揃えたがる。洋服も値段を気にせず好きなだけ購入し、行きつけのブティックもできて、すっかりセレブ気取りになる。
幼稚園のママ友と過ごすランチも、最初は2,000円でも高いと言っていたのに、しまいには1万円まではOKになって、六本木や広尾界隈にある高級フレンチやイタリアンレストランの常連客となっていく。
アクセサリーだって、ブランドにはあまり興味がなかったのに、「ヴァンクリーフ&アーペルの展示会で見てから買いたいわ!」とか言って、送られてきた招待状を旦那に見せるのだそうだ。
展示会に行くと、彼女らは100万円くらいまでのアクセサリーなら安いと思っているらしいから驚きだ。毎日せっせと、たくさんお金を使うことに余念がない。
友人とたまに行く海外旅行もゴージャスになってくる。
豪華旅行と言っても、子連れでビジネスクラスで香港に行ってペニンシュラホテルに泊まって美味しい食事を食べて帰ってくるだけの旅行であるが、「香港までビジネスクラスで行ってペニンシュラホテルに泊まってきた」というステータスが彼女たちには必要なのだ。
私はバブルな妻をもつ同僚に、一度聞いてみたことがある。
私 : 「まあ、奥さんは幸せっていうことで、いいじゃないですか」
同僚: 「いつクビになるかもしれないのに、あんなセレブ気取りになっちゃって。元の生活に戻れると思う?」
私 :「でも1年前は、奥さんと前の職場の社宅に住んでいたんですよね?」
同僚「いや、俺にはわかる。『女は一度味を占めたらやめられない』ってことをさ」
※この記事は2010年8月21日に掲載されたものです。
>>「外資系金融の人々★[第9回] 初任給50万、新人研修はビジネスクラスで」を読む