フェロモンの正体は汗?女性が男性の下心に敏感なワケ
モテている人からは異性を惹き付けるフェロモンが出ている、なんて言い方がされますよね。でも、具体的にフェロモンって、どういったものなのでしょうか?
色気?それともオーラ?今回はそんな疑問を解決するべく、フェロモンの正体について迫ってみましたのでご紹介します。
フェロモンって一体どんなもの?
本来、フェロモンとは虫から脊椎動物に至るまで、多くの動物たちが用いているコミュニケーションと言われています。対する人間は、フェロモンを感受する鋤鼻器が退化しており、現代ではほとんど使われていないのだそう。
なぜなら人間は言動、表情、しぐさなどで、相手の感情を読み取ることができるからです。フェロモンに頼らなくても、より正確に情報を伝える手段を、私たちはすでに持っているということですね。
ただフェロモンと少し似ているのが、人の体から発する臭いです。どうやら人は自分でも知らないうちに、この臭いから個人を特定しているそうです。
実際、マギル大学のランドマストレム博士が行った研究で、人はTシャツに残った臭いから血縁者と非血縁者を脳が無意識に区別していることがわかりました。もしかしたら本能的な勘で近親相姦を避けているのかもしれませんね。
ダメ男に引っかかるのは同情心?
デュッセルドルフ大学のパウゼ博士らが行った研究でも、興味深い結果が明らかになっています。なんでも学位取得のための試験を控えた大学生49人を集めて、試験直前の緊張で流した汗と採取。同じ学生が運動で流した汗も採取したそう。
そして別の大学生14人にふたつの汗を嗅いでもらったところ、やはり脳内では無意識のうちに、緊張で流した汗とスポーツの汗をきちんと識別できたそうです。
さらに驚くべき結果が不安の汗を嗅いだとき、彼らの「島皮質」が活性化したことです。島皮質は同情や苦痛に関与する脳領域のこと。もしかしたらダメ男に同情心が掻き立てられるのも、意外と彼の汗の影響ということもあり得るかも……?
勘を磨くのも結婚力を上げるための大事な経験?
また女性が男性の下心を汗で見抜いている、という結果もあります。米ライス大学のチェン博士らが行った研究で、実験は20代男性20人に教育番組のビデオとアダルトビデオを見せるというもの。
見終わったあとに彼らの汗を集め、女性に臭いを嗅いでもらったところ、無意識レベルではその差は分からなかったそうです。ただし、脳内ではアダルトビデオを見ていた汗のとき、「眼窩前頭野」と「視床下部」が強く反応したとのこと。
眼窩前頭野は嗅覚に、視床下部は性行為に関与する脳部位です。男性よりも女性の方が「勘が鋭い」と言われるワケも、こうした実験結果を見るとより説得力が増しますよね。
人は相手の表情や言動から人柄を見抜きますが、本能でも相手の気持ちを読み取れる機能を備えています。結婚対象として男性を見たときも「ちょっとこの人は……」と考えてしまうようなら、素直に引き下がるのも手かもしれません。
そういった勘を磨くのも、いい恋愛、結婚をするための立派な経験値になるのではないでしょうか。
フリーランスライター。「AppWoman」「恋学」「ハウコレ」「愛カツ」「ラルーン」「ウレぴあ総研」「教えて!gooウォッチ」「マイナビニュース」など、女性向けWeb媒体を中心に恋愛、モテテクに関する記事を連載。読者目線を心掛けながら、男女にまつわる素朴な疑問を解決できるような記事作りをモットーにしている。
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