地方自治体の婚活事業が注目されるワケ【Editor’sEYE】
年々、日本国内での結婚・婚姻に関する状況は悪化の一途を辿っており、晩婚化は進み、生涯未婚率も急増しています。厚生労働省によると、婚姻組数は2013年に65万組であったのに対して、2020年には59万組にまで落ち込むと予想されています。
未婚化・晩婚化および、それに伴う少子化が進む我が国において生涯未婚率の上昇は国の重要課題のひとつ。それは都市部だけでなく各地方自治体にも同じことが言えます。そんな中、地方自治体も 婚活 に力を入れているようです。
そこで、今回は地方での 婚活 に目を向けてみました。
地方自治体が「 婚活 」に注目するワケ
今、地方自治体がなぜ婚活に力を入れているのでしょうか。
地方自治体は都市部と違い、山村部などの過疎化が重要な問題となっています。それに伴い地域活性化事業も盛んに行われていて、近年はUターンやIターンを志願する若者も増えていると言う事実も。20代前半~後半にかけての人は、ほとんどが就職を理由に地方へ移住しています。若者や30歳前後の人にはぜひ我が県へ来て欲しい、というのが地方自治体の意見。
そこで注目されているのが婚活事業。簡単に言うと、都市部に住む独身者と地方に住む独身者を結婚させて、人を呼び込もう!という取り組みなのです。
現在どんな 婚活 事業が行われているのか
では、具体的にどんな事業が行われているのでしょうか。2014年からTBS系列で放送されている「ナイナイのお見合い大作戦」が一番わかりやすい例だと思います。
「ナイナイのお見合い大作戦」とは、嫁不足にあえぐ農村や漁村で暮らす男性のために、全国の一般女性を公募しお見合いをするというもの。こちらの番組では、毎回多数のカップルが成立し話題となっています。
他にも、東京の企業が協力をして各種イベント、パーティー、マッチングなどの出会いの場作りが行われるなど、地方自治体の婚活事業に都市部が介入することは今や当たり前になってきました。
地方に嫁ぐメリットとは何か
「ナイナイのお見合い大作戦」が話題になっていることから分かるように、地方に嫁ぎたいと言う独身女性が増えているようです。それは一体何故なのでしょうか。
まずは生活環境が良いと言うこと。子育て支援や住居支援は多くの地方自治体が実施しています。また物価も安く、都市部より貯蓄がしやすいという利点があります。
そして「都会での生活に疲れた」という女性も、新しい出会いや環境を求めて地方へ婚活に出向くことがあるそうです。
逆に、地方から結婚相手を求めて上京をする「婚活上京女子」が増えている都市部。ライバルも多くなってきた都会での婚活よりも、地方でゆったりと婚活をするのも悪くないかもしれませんね。