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【三十路と婚活】こんな合コンしてみた~婚活相談 in 渋谷編~

馬場です。三十路です。引き出物のバウムクーヘンを毎日食べて、自分がバウムクーヘンになっちゃいそうな独身です。

前回、あまりにも雑な出会いに辟易し、6月中に彼氏ができなければ結婚相談所に登録しようと決心。とは言え、仲の良い男友だちも、彼氏候補になりそうなメンズもいませんから、これは大人しく「結婚相談所に登録しろ」という神のお告げかもしれません。馬場にしては珍しく現実を受け入れ、仕事の合間にオーネットをガチで見ています。

そんなある日、「婚活相談に乗ってほしい」というまさかの依頼を受けたのです。

婚活相談 in 渋谷

今回、婚活しくじりクイーン・馬場に的外れな依頼をしてきたのは、仕事でちょろっと絡んだことがあるM氏。彼自身は既婚なのですが、会社の後輩に結構こじらせている男性がいるそうです。

それがI氏。

M氏によると、婚活以前にお付き合いの段階からうまくいかずに悩んでいる、齢30の独身だそうです。三十路になって、まず付き合う段階でつまずいてるということは、相当難アリなんじゃないの?そんなヤバい奴連れてこられても、手に負えないよ?

……ってまぁ、馬場も彼氏すらできずに悩んでいるので、人のこと言えませんけど。

そんな、婚活相談という名の合コン当日。

きちんと彼の問題を解決してくれそうな、編集部スタッフK女史を引き連れて、渋谷へ向かいました。

花金なのになかなか仕事が終わらず、待ち合わせから大幅に遅刻してしまった馬場たち。早足で待ち合わせ場所のエスニック料理屋さんに向かいました。

20名も入れば満席になりそうなこじんまりした店内を見渡すと、4人かけのテーブルで向かい合って座る2人の男性が。そのうち1人が手をあげ、私たちを呼びました。M氏です。彼の斜め向かいの席には、もう一人の男性が。

こちらが本日の問題児・I氏のようです。

私たちが席に着くと、とっても人の良さそうなフニャ~っとした笑顔で「お疲れ様でーす」と挨拶をしてくれました。決してハンサムではないけれど、清潔感ある見た目とファッションは、まずOK。おそらく、中身に問題があるのでしょう。

全員が揃ったところで、ビールで乾杯。早速M氏が、後輩I氏について紹介してくれました。

「コイツはすっごくいい奴なんだけど、これっぽっちも浮いた話がない!合コンとか街コンとか行くんだけど、全然ダメなんですよ。馬場さん、何が問題なんだと思いますか!?もう俺たち、心配で心配で……」

しっかり婚活相談にのるべく、彼の真横に座った馬場。熱く語る先輩の話を、これまたフニャ~っとした笑顔で聞くI氏をじーっと観察しました。とりあえず、彼の話を聞かなければ。馬場は早速質問をしてみました。

「I氏、彼女ほしいんですか?」
「はい!すごくほしいです!」
「具体的に、どんな活動をしてるんですか?」
「合コン行ったり街コン行ったり……誘われれば何でも行きます」

今年の馬場と同じスタンス。積極的に出会いを求めているのは確かなようです。

「そこでイイ感じになった人はいないんですか?」
「もちろん気になる人はいたので、連絡先の交換はしました。でも……」
「でも?ちゃんとデートしました?」
「いや……2回目に繋がる人がいなくて……でもちゃんと誘いましたよ!」

うーん、これも馬場わかるなぁ。私も2回目のデートの進まなかったし。

「I氏はどんな女性がタイプなんですか?」
「真面目で人当たりがいい人です」
「もっと具体的な好みは?」
「ありますけど……でも結局はフィーリングじゃないですか?だって条件が揃ってても好きになれるわけじゃないですし」
「具体的なタイプがあった方が、人から紹介してもらいやすいですよ?」
でもでも、そんな完璧な人はいませんよ。だって、会わなきゃわからないじゃないですか」

でも、だってじゃねぇ!を聞けぇ!

それからも、K女史と共に散々彼の恋愛論や好みのタイプなどを聞き出しました。そして「もっとこうしたら?」とアドバイスもしました。

しかしその度にI氏は「でも、だって」で論破。案の定、アドバイスをしてもなかなか受け入れないタイプです。するとK女史は、恐ろしいことを言い始めました。

「I氏、馬場さんそっくりですね」

ゾワァ!

一番の難アリが馬場だったこと、忘れてたぁ!

確かに言われてみれば、この1年以上に渡る婚活で様々な人からアドバイスをもらいました。友人や編集部スタッフからはもちろんですが、肉食女子からも、知的ゲイからも指摘を受けました。最近では、結婚相談所からも何か言われたばかり。

がしかし、その金言を一つも覚えていません。なぜなら、馬場はとても頑固で人の話に耳を傾けないから。

I氏も頑固なようですが、馬場と違って話をしながらもキチンと料理を取り分け、皆の飲み物がなくなってないかチェックしてくれる気遣いがあります。

気配りは抜群にできるし、話だって面白い。会社でも先輩に可愛がられているところを見ると、コミュニケーション能力もちゃんとあるようです。フニャ~っとした笑顔も、見れば見るほどキュート。とても魅力的な男性です。

何だかI氏の問題が他人事に思えなくなった馬場。もし彼と私が似ているなら、彼をちゃんと知ることが馬場自身を知ることなのかもしれません。

結局、その日の婚活相談では、I氏の今後について解決策が見出せませんでした。そこで、今度改めてサシで婚活相談に乗ってみようと思います。

馬場チエコ

アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。

週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。

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