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【三十路と婚活】こんな男とデートしてみた~公務員/29歳の場合~

馬場です。憧れのジューンブライドには到底なれない、三十路の独身です。

前回、超絶奥手な男性陣と合コンした馬場。連絡先すら自ら聞けない彼らのシャイさには、絶望しか感じませんでした。その後、進展する気配がミジンコほども感じられなかったため、さっさとネクストデートをすることに。

公務員N氏/29歳/年収不明

高卒、都内勤務の公務員、中野区在住

「男友だちを増やす」という目標を掲げた馬場。婚活に限定せず、面白そうなイベントには積極的に顔を出すようになりました。そんな中、年明けに開催されたアラサー限定イベントで、ある男性と仲良くなりました。

それがN氏。

決してハンサムではありませんが、人の良さそうな笑顔と、誰とも仲良くなれそうな軽妙なトークに、好感を覚えました。たくさんの人と交流できるイベントだっただけあって、普段ならできない連絡先交換もスムーズにできた馬場。なかなかの手応えを感じました。

メッセージのやり取りを何度かしていくうちに、「今度ゆっくり飲もう」という話に。男友だちを作るという気軽な気持ちで飲みに行くことにしました。

デート当日、平日の夜です。

N氏は男友だち候補なので、婚活で会ってきた彼氏候補にしていた厳しい査定を省いた馬場。そのため、彼がギリギリまでお店が決めようとしなくても、イライラしませんでした。

とは言え、今後何か進展があるかもしれない異性。ちょっと気遣って、「お店どうする?」と連絡してみました。すると、「何か食べたいものや、希望の場所は?金曜じゃないから、そんなに混んでないっしょ~」とケセラセラな回答が。ゆるめな雰囲気、馬場は大好き!

そんなこんなで、なんとなく集合場所を恵比寿に決めた私たち。

仕事が早めに終わったN氏は待ち合わせ時間のだいぶ前に着くから、お店を探して先に入ってると言ってくれました。気張らないけどちゃんとしてる感じに、さらにN氏の株は上昇しました。

彼が選んでくれたのは海鮮居酒屋。お酒に関してはオヤジ趣味な馬場にとって、緊張する必要がないベストな場所です。

ドアを開けると、「らっしゃっせー!」という威勢のいい声で迎えられた馬場。ぐるりとフロアを見渡し、入口近くのカウンター席でビールを飲んでいるN氏を発見しました。何も注文せず待たれるよりも、1人で始めてくれた方がありがたい!どこまで馬場の希望通りなN氏、意外と気が合うかもしれません。

馬場もビールを注文し、2人宴会がスタート。改めて、お互いについて話すことになりました。

するとN氏は、1枚の名刺をくれました。それは、紙質や色使いにもこだわった、会社のものとは違う雰囲気のものでした。そして、彼の名前の上には「実行委員長」との肩書が。

N氏の説明によると、最初に会ったアラサー限定イベントも運営スタッフとして参加していたそうです。普段からよくイベントを主催しているため、プライベート名刺を作っているみたい。

うわ……。

馬場の頭に、始めてマイナスポイントが生まれました。プライベートでエネルギーを注げるものがあるって、素ん晴らしいですよ。しかも、頻繁にイベントをやれるほどたくさん友だちがいるなんて、マジでリスペクト。

しかしですね、そういう男性、馬場は苦手。なぜって、プライベートの充実に躍起になっている人ほど、仕事で充実感を得ようとしていない(馬場調べ)。

仕事はそこそこ、もっと言えばただのルーティンというのも一つの考えだとは思いますよ。でも、1日の大半を仕事に費やすんですから、そこから少しでも楽しさややりがいを感じられた方が、時間の無駄にならないと思うんですよね。

暫定パリピなN氏。お住まいについて聞いてみました。どうせチャラい目黒か、カルチャー好きアピールの下北あたりなんでしょ?

「中野の一戸建てを、友だちとシェアハウスとして借りている」

うわうわ……。

馬場が最も苦手とする、シェアハウス男子!目黒よりチャラい、チャラすぎる!

しかも最近借りたばかりで、最近イベントで知り合った友だちたちとシェアしているそうです。この軽すぎるフットワーク、キッツいなぁ!しかも三十路前の時期にシェアハウスに住むって、結婚願望はないのでしょうか。さらに質問をしてみました。

「オレ29歳だから、シェアハウスで友だちと住めるのは今だけでしょ。2年後の更新はしないよ、さすがに30過ぎたら結婚してるっしょ、普通は~!」

バッキューン!馬場、即死。

馬場の心臓を、「結婚」という弾丸が貫通。一般的に、30を過ぎたら普通は結婚してるそうです。あなたの隣の女は、三十路の峠を独身のまま越えていますが……。

どんどんN氏に対する心の壁が高くなった馬場。防衛反応から、身も心も硬直してきました。そんな私の様子に気付いた彼は、

「あれ?馬場ちゃん、なんでオレ側の腕がピーンてなってんの?もしかして、警戒されちゃった!?も~馬場ちゃんカタいなぁ!」

と、馬場の肩をバシバシ叩いてきました。

そう言われてN氏側の馬場の腕を見ると、手は力強くグーに握られ、腕は棒のようにピーンとなっています。私は気づいていませんでしたが、彼に対する心の壁が高~く築かれてしまったようです。

彼氏じゃなく友だちなんだから、気にしなくていいじゃないかって思うでしょ?

友だちだからこそ、日々の過ごし方や考え方に共感できない、馬場は無理なんです。しかも、無意識のうちに警戒心が生まれているってことは、彼と交流するには相当のパワーが必要ってこと。パリピたちと渡り歩けるスキルはありません。

とりあえずその日の2人宴会は終了。別れ際に、「イベントをする時には声かける」と言ってくれました。そして本当に色んなイベントに誘ってくれるようになりました。しかし、腰が重すぎる馬場には「イエス」と答える勇気が未だに湧きません。

馬場チエコ

アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。

週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。

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