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【三十路と婚活】こんな男とデートしてみた~フリーライター/33歳の巻~

三十路と婚活

馬場です。三十路です。
最近鼻水とくしゃみが止まりません。男を見極めるセンサーは鈍いのに、花粉には敏感なようです。

前回、歌舞伎町で行われた「熟女コン」でナンパの嵐に遭遇した馬場。キモメンからのナンパに困っていたら、ある男性が颯爽と現れたのです。

フリーライターY氏/33歳/年収不明

KO大学卒、フリーランスのWEBライター、栃木県在住

ホビット族の如く低身長のO氏から、退屈なナンパを受けていた馬場。困ってたところに「ビールを驕るよ」と声を掛けてくれた男性が登場しました。

それがY氏です。

その出で立ちは、無地の白シャツにグレーのジャケットを羽織り、下はジーンズとスニーカーを履いたシンプルスタイル。身長は180センチくらいで肩幅もガッチリしています。優しそうな笑顔で親しげに話してくれる姿は、とても信頼できそう!

こういうメンズ、馬場スキ!

Y氏の誘いに当然イエスと答え、会場の人混みをかき分けてバーカウンターに向かいました。しかし、私たちと同じくビールを求める参加者が20人近く並んでいたため、一緒に待つことに。

話を聞いてみると、Y氏は友人に誘われて来たものの、その彼が風邪でダウンしてしまったため1人で参加したのだそう。ちなみに、イベント自体に興味があったため、熟女好きではないとか。

自称・熟女の三十路の馬場となんちゃて熟女好きのY氏。

なんだかとっても話が合いそう。彼もそう感じたのか、どんどん私に質問してくれます。

「どんな仕事しているの?」
「こういうイベントには、よく来るの?」
「普段はどこで遊んでるの?」

男性とこんなに会話が弾むのは、非常~に珍しい!だって馬場は、男性が苦手なんですから。

そして無事ビールをゲット(もちろん驕り)すると、会場の隅っこに移動。じっくりサシで話すことにしました。賑やかな会場で話すには、顔を近づけなければお互いの声が聞き取れません。自然と距離が近くなるなんて、めちゃくちゃイイ感じ!

Y氏は超エリート大学を卒業後、2、3社で働いた後にフリーランスに転向。今ではライターをしているそうです。同業ということで親近感が湧いてきたせいか、話していると楽しくて楽しくて仕方ありません。そして話題は趣味の映画の話になりました。

「馬場ちゃんはどんな映画が好きなの?」
「うーん……『プラダを来た悪魔』ってことにしてる」
「ことにしてるって、どういうこと?」
「本当は、キューブリックの『時計仕掛けのオレンジ』が大好きなんだけど、それ言ったらモテないから……」
「そうかな?『時計仕掛けのオレンジ』が好きな馬場ちゃんが、俺は好きだけど

す、好きだけど!?

突然の「好きだけど」発言に、馬場動転。しかし、Y氏の猛攻は留まりません。

「婚活してみたけど、全然モテなくてさ~!」
「なんで?俺は、馬場ちゃんてすごく魅力的だと思うけど。可愛いし

み、魅力的!?しかも、可愛いだと!?

会場に溢れる喧噪と、甘すぎる言葉で感覚がマヒしたのか、「コーヒー飲みに行かない?」と馬場からエスケープを提案してしまいました。するとY氏も快諾し、コーヒーショップへフライ・アウェイ!

それから日付が変わるまで絶えず話をして、終電前に解散しました。

スカイツリーよりも高く築かれた馬場の心の壁を、軽々と飛び越えてくれたY氏。婚活を辞めた途端彼氏ができるって言うけど……

それじゃない!?彼じゃない!?
これぞまさに、急・展・開!

そして翌日、編集部の皆に報告。もちろん、やっと連載の終わりが見えました、と言うことを伝えるためです。
当然、皆からY氏がどんな人なのか聞かれました。5時間近く話したのですから、何でも答えられるはず。

どの媒体でライターしてるの?」
「栃木のどこに住んでるの?」
なんで実家に住んでんの?」
「そんなに魅力的なアラサーなのに、本当に彼女いないの?」
「熟女好きでないのに、なんでイベント来るの?」

何ということでしょう……全部わかりません。
あんなに話していたのに、彼について一切答えられないのです。5時間も、一体何を話していたのでしょう。

よくよく思い返してみたら、馬場が話しすぎていたのかもしれません。そしてそれに対する見事なY氏の返しに、メロメロになってしまっていたようです。相手のことを何も知らないままテンションだけが上がってしまうなんて、まさに盲目。Y氏が結婚サギ師なら、完全にカモにされています。

その日の夜、もっとY氏のことを知りたいと思い、LINEで早速デートのお誘いをしました。結婚サギ師のはずないし、馬場のメンズセンサーも正確だったと信じたいから。

ところが、私の疑心が彼に伝わったのでしょうか。数日経った今でも、メッセージは未読のまま。

やっぱり馬場のセンサーの感度は、イマイチみたいです。

馬場チエコ

アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。

週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。

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