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「妊娠しやすい年齢」をアラサー女子はどう捉えるべきか【東のEditor’s EYE】

先日、「妊娠しやすい年齢は22歳」という高校の教科書の内容に関して、ネットで議論がうまれました。結局グラフに誤りがあった(実際、22~25歳はほぼ横ばい)として収束したこの騒動ですが、印象的だったのは、一部「傷つけられた」「腹立たしい」と主張する30代以上の女性の声でした。

アラサーよ、敏感になる必要なし

まずは、先日のニュースに憤りを隠せないアラサー女子に話を聞いてみました。

「妊娠しやすい年齢が22歳って、30歳の私はもう手遅れだって言いたいの?とにかく不謹慎すぎると感じました」(30歳/アパレル)

「傷つきました。30歳を過ぎると卵子が劣化するという話はよく聞くけれど、高校生の授業で扱われるなんて……30代の女性の気持ちも考えて欲しい」(33歳/流通)

たしかにアラサー女子の私たちにとって、このニュースは少々ショッキングだったかもしれません。しかしながら、これは「22歳でしか子どもが産めない。22歳を過ぎたらアウト」と言っているわけではありません。特に気にする必要はないものと思われます。

全員が22歳で産んでいるわけではなく、単なる傾向に過ぎません。アラフォー、アラフィフでも出産している人はたくさんいます。だからアラサーの私たちも、そうセンシティブになる必要はないのでは。

高校生への教育は必要か

改めて妊娠しやすい年齢を学生のうちに教育しておくべきなのか、アラサー女子として考えてみました。筆者は、一つの生物学的データとして「女子高生たちにこのデータを広めるべき」とも思うのです。

なぜなら、学生時代にそのデータを習わなかった私たちの世代は、「22歳」という具体的な年齢は知らないまま、ここまで来ました。

若い方が妊娠しやすいというのは知っていましたが、「22歳!?もっと早く言ってよ」と思ったのは、筆者だけじゃないはず。若いうちに結婚すればよかったと、後悔した人もたくさんいるはずだし、22歳前後で子どもを産んで、子育てが終わった後にキャリアを積んでいこう、なんてライフプランもあったかも。

そう考えると、人生設計をちゃんと考えられるように、高校生のうちに教えていくのは悪いことではないのでは。筆者自身も、高校生の時に知っていたら違う人生が待っていたかもしれません。だから高校の教科書に載せることは賛成です。

どんどん晩産化が進む現在!医療の進化に期待

22-25歳が妊娠しやすいようですが、今の女性が第1子を生む年齢は平均30.6歳(今年発表のデータより)。考えてみれば、太古の昔から人間の体のつくり、子どもを宿す仕組みはかわっていませんが、「出産」の時期は時代によって移り変わってきました。

平安時代では女性は13歳ごろに結婚し、10代で出産していた模様。戦後は20代前半での出産が多かったようです。そして現代は30歳。出産年齢がどんどん遅くなっていきます。

人体の仕組みは変わってないのに、周りを取り巻く社会や文化、習慣だけがどんどん変わっていく。環境ばかりが変化し、人体の機能がついていってないような感じもありますね。難しい問題ですが、晩婚、晩産化が進む21世紀ですから、産みたいときに子どもを産めるように、医療の進化にも期待したいところです。

東 香名子

コラムニスト。東京独女スタイル編集長を歴任。1983年生まれ。独身女性の視点から、恋やライフスタイルを分析したジャーナリスティックなコラムを得意とする。雑誌「デートスペシャルなび」で連載中。テレビ、雑誌、ラジオ等各方面で活躍中。電子書籍「モテる!ソーシャル恋愛術」「ここで差がつく街コンテクニック」等。趣味は鉄道。

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