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【三十路と婚活】既婚者に囲まれる会がツラかった件について

馬場です。三十路です。

引き続き、婚活で忙しい日々を過ごしています。

その合間を縫って、大学時代の友人たちとホームパーティをすることに。

ある日、大学時代の友人とのホームパーティにて

友人のN氏、S氏、T氏、M女史との出会いは、「A long time ago in a galaxcy far,far away(昔むかし、遥か銀河の彼方で……)」と言いたくなるほど大昔の大学時代。バイト仲間でした。

全員違う大学でしたが、バイト後は必ず一緒に夕飯を食べる仲になりました。でも私は、この付き合いは一過性のものだと考えていて、就職したら会わなくなるだろうとも思っていました。

ところがどっこい。

今でも定期的にこのメンバーで集まり、仕事やプライベートの節目を一緒に祝っています。

馬場がライターを始めると報告したときも背中を押してくれた、大切な友人です。

そんな友人たちといつも集まるのは、メンバーの中で一番先に結婚、出産をしたM女史の家。彼女がいつも美味しい手料理を作ってくれるので、私たちは飲み物やお菓子を持参します。しかし今回は違います。

馬場が手料理を持参するのです。

それというのも、前回集まった時に馬場は料理ができるのかという話になり「ドライカレーなら自信を持って作れる!」と豪語(失言)してしまったから。

しかし開催数日前になり、新婚のN氏は奥様を、婚約中のS氏はフィアンセを連れてくるとの連絡が。

ま……ま……マジかい!?

今まで彼氏にすら出したことがない手料理を初対面の新妻に食べてもらうなんて、とても不安です。

そこで今回は気合いを入れて、いつも1時間くらいで作ってしまうドライカレーを前日に作ることにしました。

まず、3~4種類しか入れない具は倍の8種類に。カレーのルーとお肉も、ちょっと高いやつにアップグレード。具材も大きさが均等になるよう真剣に切りました。そんな渾身のドライカレーを味見してビックリ。うまい!これなら誰に出しても大丈夫でしょう。

 

そしてついに訪問の日。

保冷剤も付けて万全の体制を整えたのに、準備に時間をかけすぎてしまったせいで遅刻です

M女史の家に到着後、怒濤の勢いでリビングに入ると、M女史とその子供、N氏夫妻、S氏と婚約者、そして唯一の独身仲間T氏の全員から一気に視線を向けられました。

 

「あ……お、お、お、遅れてしまい大変申し訳ございません!」

 

緊張と焦りから、なぜか敬語に。さらに自称・人見知りの馬場、初対面の新妻たちとバチッと目が合いました。

 

後光が射している!ま、眩しい!

 

馬場の目は、既婚者に対する妬ましさと悔しさと悲しさでぐちゃぐちゃになってしまったのでしょうか。まともに彼女らを見ることができませんでした。

そんなこんなでパーティスタート。

一通り自己紹介も終わっていたため、質問は主に馬場に向けられました。

「馬場さん、お仕事は何をされてるんですか?」

「Web媒体の編集と執筆をしてます」

「すごい!文章書ける人って尊敬しちゃいます。どんな記事を書かれてるんですか?」

「マッチングアプリや合コンで出会ったウ●コ野郎たちを公開処刑する記事を、毎週書いてます♪」

とは言えない馬場は「……に、人間関係についてですかねぇ~」とぼんやり説明しました。

そしてついに、馬場のドライカレーが登場。嬉しいことに、皆「おいしい!」と言って食べてくれました。私にはなかなか懐いてくれないM女史の子供も、ぺろりと完食。私も早速食べてみました。しかし、

 

マズい。超絶マズい。

 

いやいや、子供がぺろりと食べてくれたんだから美味しいはずです。しかし、幸せそうな既婚者に囲まれた馬場が食べたドライカレーは、まるで砂利のようでした。

「もしかして、大人はウソをついている?社交辞令なのか?哀れな独身の三十路女に情けをかけているのか?美味しいといってくれた新妻たちも、本当は『この程度で自信があるなんて言ってるから独身なのよ』と思っているのでは?」

友人たちの優しさを素直に受け取れない上に思考がおかしくなった馬場。ふいに、悪寒が走りました。

 

ついに、私の中のダークサイドが目を覚ましたようです。

 

独身で一生を終えることに対する恐れが既婚者に対する怒りに、怒りは憎しみに、憎しみは苦痛になり、必要以上に私自身を痛めつけています。このままでは、結婚できない妬みから既婚者を敵視して、友人にまで牙を向いてしまうかもしれません。

 

今こそフォースを使え、感じるんだ!

ダークサイドに引き込まれちゃダメだ、馬場!

 

心のライトセーバーで、暗黒卿との激闘を繰り広げましたが、結局決着はつきませんでした。

これから既婚者の友人たちとは、今までのような気持ちで会えないのかもしれない……そう思うと情けなくて、いつの間にか嗚咽を上げて泣いていました。

 

その夜、戦い疲れた馬場は残ったドライカレーを自戒の意味を込めて食べることに。不思議なことに、めちゃくちゃ美味しかったです。

すると遠くから、聞き覚えのある声が私にささやきました。

 

馬場、フォースと共にあれ、と。

馬場チエコ

アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。

週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。

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