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【三十路と婚活】こんな男とデートしてみた~公的機関職員/35歳の巻~

馬場です。三十路です。

友人から電撃婚約発表を受け、軽い脳しんとうに襲われましたが、検査の結果脳に異常はありませんでした。

前回は、お金に縁のない「ダメ男フリーランサー」とデート。 やっぱり目に見える資格と職の安定感は大事だよ、ということで公務員の男性とデートしてみました。

家畜系公的団体職員S氏/35歳/年収500万円

でっかいどう大学獣医学部卒、獣医師免許あり、墨田区在住

プロフィールによると、難関の獣医学部の中でも東大に次ぐ難易度(馬場調べ)の地方国立大を卒業後、獣医師免許を生かした仕事をしているそうです。

そんな、知性と動物愛に溢れたS氏、趣味の乗馬をアピールしたいのかドヤ顔で馬にまたがっている写真を載せていました。

しかもその顔は、馬にそっくり。

ですから、馬が馬に乗ってる写真なのです。

 とはいえ、高学歴、有資格者、安定職、健全な趣味のS氏は、「第10回馬場記念・三十路婚活ダービー」の出走男(馬)の中では大穴になる予感がビンビンしました。

では、いつどこで会うか?

今までは、仕事後にデートするという方法で全て失敗。きっと悪いジンクスがあるに違いないと思い、今回は休日昼間に会うことにしました。

さらに、会話を盛り上げるためにはアクティビティが必要と考え、S氏の家から近いスカイツリーを提案。これなら、そのままS氏の部屋に押しかけることもできますからね。

 

デート当日、いよいよ出走の日です。

パドック……いや、待ち合わせ場所には、馬以上に馬面な人間が立っていました。

 

本日の出走馬、S氏です。

 

しかし、顔以外の身長、体格、ファッションは可もなく不可もなく、平均的。つまらない。

ちょっとがっかりしましたが、穴馬狙いの馬場はオッズを高めに設定。

 

ちょうどお昼時だったので、スカイツリーの商業施設・東京ソラマチのレストランでお昼を食べることに。

腰を落ち着けられたところで、S氏の仕事について質問してみました。まずは出走馬の状態をチェックです。すると、

 

「仕事はたいして楽しくない」

「社食がまずい」

「業者がバカでミスばかりする」

「出張は面倒だから行きたくない」

 

会社や仕事の批判とネガティブワードしか出てきません。

初対面の女性に愚痴を言うって、どうなの?楽しい時間を過ごすためにデートするんじゃないの?愚痴っぽい人って嫌われるの、知らないのかな?

馬面のくせに、辛抱強さは競争馬以下。

でも、馬場は「立派な仕事じゃないですか」「資格があるっていいですよ」と太鼓を持とうとしました。

しかし、私が持ち上げた太鼓をドッカンドッカン落とすように「全然そんなことない」と否定的な返事しか返してくれませんでした。

 

そんな、苦痛しかないランチタイムが終了。このまま解散しようかとも思いました。

でも、せっかくスカイツリーに来たんだし、場所を変えればポジティブなS氏が現れるかもしれません。

 

どんな馬も、騎手次第で変わるはず。

 

そんな最後の希望を胸に、馬場は展望台に登ろうと提案しました。

笑顔で快諾してくれたS氏と、チケット買うまでに30分+エレベーター乗るまでに30分=合計1時間かけて展望台へ登りました。

超高速エレベーターで、あっという間に地上から350mの展望デッキに到着。

エレベーターが開いた瞬間、東京を一望する見事な景色が目の前に広がっているではありませんか。興奮した馬場も、発馬機から飛び出した馬のように大きな窓に向かっていきました。

さぁ、今こそ出走の時!S氏よ、思い切り楽しんでいいんだよ!

そう言いかけた時、S氏から衝撃発言が……

 

「高所恐怖症なんです」

 

はよ言わんかい!!

むしろ、先に言え!!

 

それでは、レースの結果を報告します。

出走直後に騎手・馬場が落馬したS氏は、その後「早く下りたい」を連呼し、見事レースを棄権。

「第10回馬場記念・三十路婚活ダービー」は、勝者不在のまま終了しましたとさ。

馬場チエコ

アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。

週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。

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