【三十路と婚活】こんな男とデートしてみた~スポーツライター/37歳の巻~
馬場です。三十路です。
なんだかんだ言いながらも、引き続きマッチングアプリで知り合った男性たちとのデートを繰り返しています。
今回は、初めて同業者の男性とデートすることになりました。
スポーツライター(ラグビー専門)Y氏/37歳/年収400万円
六大学のH大学卒、フリーランスで放送作家&ライターとして活動中、横浜在住
マッチングアプリのY氏のプロフィールによると、
・大学ではラグビー部でプレイヤーとして活動
・一度就職したが、ラグビー関連の仕事への憧れを捨てきれず転職
・ラグビー市場は狭いためお金には縁がない
・フリーランスだから、知人たちとの繋がりが生命線
とのこと。
僭越ながら、馬場も駆け出し編集者&ライター。同業者と言える男性なので、仕事についての話も合うかもしれません。
しかし、メッセージ交換の段階からダメ男臭がプンプンしてきました。
「会いましょう」と言ってきたのはY氏の方なのに、いつどこで会うか、お店はどうするかなど、馬場が聞かなければ一切動こうとしないのです。そんな状態ですから、会う前からすでにイライラしてきました。
そして、デート当日。結局、馬場が指定した日時に、馬場が選んだ店で会うことになりました。
場所は恵比寿の中華屋さん。と言っても、いわゆる大衆居酒屋。気取ったお店は苦手だというY氏の要望に応え、馬場がセレクトしたのです。
そのお店の前で待っていると、1泊旅行に行くかのような大きなバッグを肩から下げて、ノッシノッシ歩いてくる男性が見えてきました。冴えないオーラを身に纏って。
……こんな鈍臭い男だったら嫌だなぁ
と思いましたが時すでに遅し。
「あ、馬場さんですか。こんばんは」と声をかけられました。そう、Y氏でした。
しかしその表情には生気がなく、目は死んだ魚のようです。もう逃げられないと腹をくくり、お店に入ろうと馬場が促しました。
着席すると……
微動だにせず無言。
メニューすら手に取ろうとしません。もしかしたら具合が悪いのかな?と心配になったので、「お疲れですか?」と質問してみました。すると一言、
「いえ、今日はオフだったんで」
ラグビーを辞めたから体力が落ちたのかな?それとも寝すぎてぼーっとしているだけかな?
疑問で頭がいっぱいになりましたが、一向に動く気配がないのでオーダーも馬場がしました。
テーブルに料理が5品ほど揃うと、やっとY氏は活動開始。
Y氏が動いた!
クララが立った時のハイジの喜びには負けますが、少し馬場はホッとしました。
しかし、今度は会話が始まりません。なぜなら、箸を持つ手を休めず、ひたすらご飯を口に放り込んでいるからです。逆に馬場は、箸を放り投げてやろうかと思いましたけど。
それではあまりに大人げないので、Y氏から話題を引き出そうと質問をすることに。ラグビーには全く興味がありませんが、きっと魅力があるはず!
「今年、ラグビーワールドカップがイングランドであるので取材に行こうと思ってて。あ、知らないっすか?」
「そのワールドカップが2019年に日本で開催されるんで盛り上げたいんですけど……あ、知らないっすか?」
「日本はサッカーの世界ランキングは50位ですけど、ラグビーは世界ランキング第11位なんですよ。あ、知らないっすか?」
知らんわ!!
全人類がアンタの好きなものを好きなワケないだろ!!
プロのライターならば、何事にも興味を持ってもらえるよう相手に伝えるのが当たり前。それがコアな分野であれば、ファンを増やすために、専門的な内容を砕いて砕いて砕きまくって魅力を伝えられなきゃダメ。なのに、さも相手も知っているかのように話すなんて論外中の論外!
しかもY氏はフリーランス。実績と人となりがあって初めて、人脈はひろがり収入にも繋がるはずです。しかし、こんなに主体性に乏しくコミュニケーションも下手ならば、これ以上は望めません。お金に縁がないのも納得です。
2時間の間、結局馬場に話題が振られることはありませんでした。
持論をたっぷり展開し、一人で軽く3人前は食べたY氏。ショックと退屈のあまりご飯が喉を通らなかった馬場にも、割り勘を要求しました。呆れて、反論する気にもなりませんでした。
そんな、ライターとしても男としても失格なY氏、最後の別れ際になり急にハキハキ何かを話し始めました。
「もし、ライターとしてのお仕事あったら……連絡ください!」
あるわけねぇだろぉぉぉぉ!!!!
この瞬間、Y氏の生命線「知人との繋がり」がプツッと1本切れたのでした。
アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。
週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。
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