アラサー女子の口癖「結婚すれば全てが変わる」は危ない!【東のEditor’sEYE】
寝ても覚めても結婚のことを考える「結婚したい病」。アラサー女子なら一度はかかる季節性伝染病のようなものです。外では明るく友人たちに「とにかく結婚した~い」と豪語していても、ひとり家に帰ると「結婚したいのに、男すらいない……辛い」と、抜けだせない泥沼のようにしんどい病気です。
結婚すれば万事解決……?
この結婚したい病にかかっている人には「結婚すれば人生が変わる!」と思いこんでいる人もいるでしょう。この「結婚すれば万事解決」という考え方に、同じ女子ながら危機感を覚えます。
昨年暮れより「結婚したい病」に罹患し「結婚するとすべてが変わる」とうわごとのように言うAさん(30歳・独身)に話を聞きました。
「ここ最近の私の生活、毎日家と仕事場との往復のみで悲惨です。彼氏もいないので、家では撮りためていたDVDを消化するのみ……。料理もする気も起きず、本当にしょうもない生活を送っています。
こんな味気ない生活を変えるのは『結婚』しかないと思うんです!結婚すれば、とても充実した日々を過ごせるはず。だからすぐにでも結婚したいんです」(Aさん)
くすぶった日々を送っていると、何か救いを求めたくなるのが女子の常。念仏をとなえるように「結婚、結婚」と口にするのは、「結婚」がこれまでのイケてない人生から救いだしてくれるメシアのような響きがするから。これに共感できる女子も多いのではないでしょうか。
結婚しても何も変わらなかった人も……
しかしながら、結婚して全てが解決するかというと、そうでもないようです。結婚したい病を患っていた、元女子Bさん。
「1年ガッツリ婚活した結果、見事結婚にこぎ着けました。でも、結婚式を終えて専業主婦になったら、生きる目標を見失ってしまいました……。『結婚で人生を変える!』とあんなにしたかった結婚なのに、したらしたで物足りない日々を送っています。このわびしさ、独身時代とあまり変わっていません」(Bさん・34歳・主婦)
新婚さんらしからぬ遠い目をして語ってくれたBさん。一種の燃え尽き症候群のような症状なのでしょうか。結婚という目標を達成した瞬間に、どこに向かって走ればいいのかわからなくなったそう。
趣味もなくテレビを見ながら退屈な日々を過ごしており、これは独身時代と同じ行動を繰り返しているそうです。結婚でスバラシイ人生が待っていたかと言えば、そうではないみたいですね。
結婚で人生を好転させられるかは、自分次第?
たしかに独身で寂しい生活を送っていたり、結婚していった友だちの幸せそうな姿を見て「とにかく結婚したい」と思うのはとても自然なこと。しかし、今独り身である辛さを解決したいあまり「結婚すれば人生が変わる!」と思い込むのは危険。結婚した瞬間に生きてる意味を失う可能性があります。
そうならないために、結婚後のビジョンを描くことが重要。それがないとノープランで観光地に来た時のように、路頭に迷ってしまうのでしょう。人生の路頭に迷わないように、「1年後に子どもを産んで、子どもの洋服は全部作ってあげる」「結婚したらSNSに毎日の手料理を手の込んだ画像加工をしてアップしてやる」など、結婚後の生活を具体的に妄想することも大事ですよね。
「結婚したら全てが変わる」どうやら、そうでもないみたいなので、「結婚」の二文字に大きな期待を抱くのはやめましょう。結婚で人生を好転させられるかは自分次第。まずは寝る前の妄想を充実させることから始めたいものです。
コラムニスト。東京独女スタイル編集長を歴任。1983年生まれ。独身女性の視点から、恋やライフスタイルを分析したジャーナリスティックなコラムを得意とする。雑誌「デートスペシャルなび」で連載中。テレビ、雑誌、ラジオ等各方面で活躍中。電子書籍「モテる!ソーシャル恋愛術」「ここで差がつく街コンテクニック」等。趣味は鉄道。
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