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【三十路と婚活】こんな男と合コンしてみた~新宿東口編~

三十路と婚活

馬場です。まだ誰のモノでもない、独身の三十路です。

前回、英気を養うべく「出会い焼き肉」に行きましたが、肉を食らっただけで、男性に食われることはありませんでした。

そろそろ夏だし、そろそろステディな彼も欲しい馬場。そこで、モチベーションが高い男性との合コンに参加しました。

奥手男子合コン in 新宿東口

婚活中の馬場に積極的に合コンを提案してくれる、パリピT女史。今回は、彼女の大学時代の友人から合コン開催を依頼されたそうです。

草食系男子、絶食男子が蔓延るポイズンな世の中で、自ら「合コンしてくれ!」と頼む男性がまだいたとは!そのモチベーションの高さに感動すら覚えました。

とはいえ、T女史の合コンにはいい思い出がない馬場。とはいえとはいえ、婚活を始めてから1年と2ヶ月が経過しても彼氏すらいない状況ですから、ワガママを言える立場の人間ではないのです。

今回はありがたいことに、T女史から男性陣のスペックも事前に聞くことができました。芸術系大学卒のサブカル男子1名、SEが2人、同じ会社の別部門の人が1人の合計4名……

なんか皆、奥手くせぇ。

女性に不慣れそうなニオイがプンプンしましたが、そんな男性は「合コン開いて」なんて口が裂けても言えないはず。ここは馬場の凝り固まった固定概念を取っ払い、参加することにしました。

当日。

新宿二丁目新宿ど真ん中での合コンはすでに制覇していましたが、今回は東口周辺です。いつものように女性陣と駅で落ち合い、男性幹事が予約してくれたお店にそろって向かいました。

遠くに伊勢丹が見える通りには、細々したビルが乱立。グーグルマップとにらめっこしながら、とあるビルの1階にたどり着きました。女性幹事のT女史に店名を聞き、エレベーター脇にあるフロアマップを見ると……

マジか。

そこには、バブリーでチャラい雰囲気を感じさせるロゴがべったり張り付いていました。いきがった大学生が最初の合コンに予約しそうなお店、と表現するのが正しいでしょうか。アラサーになって行くと逆にダサいお店、とも言えるかもしれません。

エレベーターに乗り込み、お店の階で扉が開くと、クリスマスツリーに飾るようなコード状の電飾で雑に飾られた暗い店内が目に飛び込んできました。こんな風に、店内装飾に凝っているお店のご飯は大抵おいしくない。そしてそんなお店を選ぶ男性も、おいしい部分が一切ない。馬場セオリーが脳裏をかすめましたが、もう後の祭りです。

店員さんに一番奥の個室に案内されると、5人の男性が鎮座していました。

あれ?1人多い……

ベタな怪談話のように人数が合わない。なぜ?すると、1人の男性が立ち上がりました。

「こんばんは、今日はありがとうございます!Tさんに合コンをお願いした、幹事のOです。ボクは既婚者なのですが、どうしても独身の友人、後輩に彼女を作ってやりたくて頼んだんです」

ほぅ、謎が解けた。

説明しよう!おせっかいな幹事O氏は、周りで独身を持て余す奥手男子たちをムリヤリ集め、彼女を作らせようとしていたのである!馬場の奥手男子が来るという仮説は、ものの見事に証明されたわけです。その証拠に、O氏以外はペコっと会釈したきり、こちらに顔すら向けてくれないのです。

とはいえ、来ちゃったモンは仕方ありませんから、気を使った女性陣たちは男女が交互になるように着席し、積極的に会話ができる環境を整備いたしました。

早速ビールで乾杯しましたが、話のきっかけを作ってくれるのは幹事のO氏。そしてその話題を女性陣がレシーブ&トスし、男性陣に話題のボールを渡しますが……

誰もアタックしねぇ!

馬場の左隣の男性(名前忘れた)は「はい」「いいえ」しか答えませんし、右隣の男性(こっちも名前忘れた)は幹事O氏の方を向いてしか話しません。そしてななめ45°前の男性(もう、全員覚えてない)は、特徴的な引き笑いしかしません。あ、もう一人は何してたかすら覚えてません

全員、O氏にムリヤリ連れてこられたからか、それとも出会いにがっついていると思われたくないからか、どことなく斜に構えた感じです。馬場としては、男性に貪欲に来てほしいので、物足りないったらありゃしません。

こうなったら、少しでも自分が楽しいと思える時間にするべく、ビールを一気に流し込んでしゃべり倒すことを決意。幸いにも、ななめ45°前の男性がサブカル男子だったため、馬場の独断と偏見に満ちた映画の話をダダダーっと話しました。だって、彼らが話さないんですから、話ができる私の独壇場になったって文句ないはずです。

酔っぱらっていたので、どんなことを、どのくらいの時間、どの程度の熱量で話したかも覚えていません。ただ、とにかく喉が渇いたので、相当しゃべっていたことは確かです。

こうして、自己満足で終わった2時間半合コンが終了。エレベーターを待っていると、幹事O氏が話しかけてきました。

「今日はありがとうございました。あのー、もしよければなんですが……ななめ45°前に座っていたアイツが、馬場さんのこと気になってて、連絡先知りたいって。だから、馬場さんから教えてあげてくれない?」

はぁ!?自分から来いよ!

いい歳した男がシャイガイ気取ってても、カッコ悪ぃんだよ!

なーんてことは口が裂けても言えない馬場は、笑顔で「いっすよ~!」と答え、ななめ45°前の彼に優し~く「連絡先、交換しませんかぁ?」と声をかけ、無事連絡先を交換しました。

その後、彼からメッセージは1回も来ていません。何だか無駄な労力をかけたような気がして、癪でなりません。

馬場チエコ

アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。

週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。

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