【三十路と婚活】こんな男とデートしてみた~学校の先生/33歳の巻~
おっす!オラ、馬場!
三十路だぞ!
前回、最高学府・東大卒のメンズを仕留める直前までいきましたが、私が積極的すぎたらしく逃げられました。
そこで今回は、婚活の原点に立ち返ることに。
学校の先生K氏/33歳/年収500万円
東京理科大理学部卒、特別支援学校で教員として勤務、埼玉在住
半年近く婚活をしているにも関わらず、馬場は婚活パーティに一度しか行ったことがありませんでした。なぜなら、全く収穫がなかったから。
とはいえ、結婚に対するモチベーションが高い男性が集まる割合で言えば、マッチングアプリより高いはずです。それにはたと気付いた馬場は、花金に新宿で開催される婚活パーティに早速申し込みました。
パーティ当日。
「今日こそ結婚相手をゲット!」と意気込んだ馬場は、コンクリートジャングル・新宿に降り立ちました。
そんな私の戦闘服は、夏のセールで購入した男性ウケしか狙っていないワンピースに、脚がキレイに見えるピンクベージュのハイヒール。今回のテーマは原点回帰ですから、ベッタベタの女らしさでアタックです。
会場は都庁近くの高層ビル。マジメが取り柄の馬場は、受付開始15分前に到着しました。しかし、
誰もいねぇ!
入口に突っ立っているのも情けなかったので、とりあえずトイレへ避難。汗をかいてしまったので、ちゃちゃっとメイクを直そうと思ったのです。すると、
めっちゃ混んでる!!
そこには、きちんとした出で立ちの5~6名の女性が。同じ婚活パーティの参加者であろう彼女たちは、鏡の前でお化粧直しの真っ最中。燃えるような真剣な眼差しでゴリゴリメイクしているその姿は、まさにメスでした。
結局メイク直しができるスペースを得られなかった馬場は、用を足してそそくさ退散。ハンカチで軽く顔の汗を拭いただけの、テッカテカの顔で戦場入りすることになりました。
いよいよ婚活パーティの始まり。今日の参加者は男女15人ずつです。主催者が今日の流れを簡単に紹介すると、全員と5分程度会話するお馴染みの回転寿司タイムでスタート。
会場の男性を見て何とな~く感じていましたが、対峙してみて確信しました。
おかしな野郎しかいねぇ!
明らかに年齢制限から外れている初老のジジィ。ひたすら戦闘機をゴリ押ししてくるオヤジ。シークレットになっていないほど厚底のシークレットシューズを履いたチビ男に、ニキビ跡が汚い土色肌の不健康なデブ。
恋愛市場からはじき出された漂流者たちとの会話は、もはや拷問でした。
そんな中、最後に話したK氏だけは違いました。
大学卒業後から同じ職場で働いてきたため、出会いに恵まれないまま三十路を迎えてしまったそうです。教師らしい温厚そうな笑顔で、大量の汗をかきながらも一生懸命話してくれる姿は、必死に婚活している馬場とシンクロして親近感が湧きました。
回転寿司タイムの最後に「フリータイムでまた来ます!」と言い残すと、宣言通り馬場の席に来てくれました。それも、3回あったフリータイムのうち、2回も来てくれたのです。
意気投合した私たちは、カップルになりました。
お茶をしながらもう少し話そうということになり、会場近くの喫茶店に入りました。すると、席に着くなりK氏からの質問攻めが始まったのです。
「次は夜景を見に行かない?」
「今度の休みは旅行に行かない?」
「いつ両親に会ってくれる?」
さっきまで好意をもっていたのは事実です。だから、カップルになった意味もわかってはいるんです。でも、「付き合いましょう」とか「好きです」と一言も言ってないのに勝手に彼氏ズラされると、馬場は困ってしまいます。
いくら婚活でも、やっぱり段階を踏んで親密になりたい……そんな馬場の気持ちを無視して盛り上がるK氏を見て、馬場の心はK氏を締め出してしまったようです。
その日の夜、K氏から長~いメールが届きました。しかし心は1ミリも動く気配はなく、メールを返すだけの力も湧いてこなかったため、そっとスルー。もしかしたら絶好のチャンスだったかもしれませんが、惜しくも何とも思いませんでした。
しかしこのチャンスは次の瞬間ピンチに変わり、いよいよ馬場は結婚できない人間かもしれないという恐怖が生まれました。
アラサーど真ん中の三十路独女。「東京独女スタイル」編集部で、結婚できる女になるべく日々奮闘中。2015年3月からスタートさせた婚活連載「三十路と婚活」は、1年4ヶ月後に彼氏ゲットという形で幕を下ろしました。電子書籍も出しちゃってます。
週に1回、婚活映画評論家・バーバラ馬場に変身する。
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