競馬予想界の「異端児」にプライベートからネット炎上、競馬の儲け方まで全部聞いてみた
競馬の予想屋と聞いてどんな人物像を想像するだろうか?
テレビやSNSで競馬予想をしている人は数多く、職業も元競馬関係者、タレント、アイドル、Youtuberなど、幅広い。
その中で、13年プラス収支の予想を提供している競馬予想屋がいる。
「予想屋マスター」こと、平出心。
プロの競馬予想屋歴25年。また弁理士としての顔も持つ。
この業界では顔を出して活動する有料予想屋は驚くほど少ない。
当たれば神、外せば詐欺、と言われる厳しいこの業界で、どのようにして彼はプロの競馬予想屋として生き残ってきたのだろうのか?
「予想屋マスター」こと、平出心は一体何者なのか。
その素顔に迫った。
引用:岩井良明プロデュースのYoutube番組『令和の虎』より
――最近は、ご自身のYoutube番組以外にも出演されていますね
今年は、『令和の虎』という番組からのオファーがあって、出演させて頂きました。昔、日本テレビで放映していた人気番組『マネーの虎』をオマージュした番組です。
当時、『マネーの虎』に出演していた岩井良明さんがプロデュースしています。
――どうして出演のオファーがあったのでしょうか?
起業の夢を追いかける若者たちに人生にはたくさんの選択肢があることを、僕の生き方を通じて理解して欲しいと岩井さんからオファーがあったのですぐに快諾しました。
――競馬の予想屋っていうとすごい強面のおっちゃんってイメージがあったんですが…
よく言われますね(笑)。令和の虎では何故かインテリとか言われてますし(笑)
Contents
偏差値100超!? 勉強嫌いだった「神童」時代
――学校ではどのようなお子さんだったのでしょうか?
勉強は大嫌いだったのですが、筑波大附属中学校という国立中学に入学しました。後で先生から聞いた話ですが、首席で入学したそうです。
訓練したわけではないのですが、計算はかなり得意でした。家族や学校の友達は面白がって、電卓代わりのように何でも計算させられました。
――国立中学を首席で?それって、まさに「神童」ですね。
はい。四谷大塚中学模試で全国第1位をとったこともありましたね。全く塾に通わなかったので、周囲からはとっても怪しまれましたよ。(笑)
だって、普通は塾に通って、一生懸命に勉強しているんですから。でも僕は勉強が嫌いだったので(笑)。
母親は周囲からどの塾に通わせてるんだとか、保護者会の席では周りからいつも質問攻めだったと聞いています。
――数学の偏差値100を超えたことがあると聞きましたが…..
大学受験全国模試で数学の偏差値100を超えてしまうことは何度もありました。
競馬に夢中なりすぎて、高校時代もほとんど勉強しなかったですが、数学や物理だけはいつも成績はよかったと記憶しています。
でも何度も言いますけど、もともと勉強が大嫌いなタイプなんです!
中学生で万馬券的中!馬券も買えない未成年が場外予想屋に
――初めて馬券を買ったのはいつですか?
中学生の時、天皇賞秋で、父親に1000円で買ってもらった馬券が10万円くらいになって返ってきたんです。
確か、トウカイテイオーが人気になっていて、府中2000mで外枠が不利だからといって、レッツゴーターキンという11番人気の馬を狙ったんですよね。
それが見事的中して。ただ、その頃はさすがに予想屋になろうとは思っていませんでしたね。
近所に大井競馬場があって、同級生のお父さんが調教師だったりしたこともあり、よく連れてってもらいました。
――プロの予想屋になった経緯を教えてください
高校時代、競馬がかなり面白くて、思い切りハマりましたね。この頃から、競馬を理屈で当ててやろうと、その上で競馬で儲かるようにするにはどうしたらいいかを、倍率と確率との関係を考えるようになりました。
あとは、もともと数字には強いので、レースのラップを分析することで、本当に強いレース内容で走った馬を見つけることもできるようになりましたね。
大学生(慶応大学理工学部)になって、仲の良かった予想屋さんからスカウトを受けて予想屋を始めました。
後楽園の場外競馬場の売り場横に立って、その日の予想を配っていました。いわゆる「場立ちの予想屋」を始めました。
――その頃から、やっぱりよく当たっていたんですか?
はい。万馬券を何度も当ててました。
高額馬券引換所の受付のおばさん達からは、「あんちゃんまた来たの?」ってよく声かけられましたよ(笑)
売り始めたころはまだ19歳だったので、お客さんにも「馬券も買えないのに、馬券予想なんか売っていいのか」なんて言われたりして(笑)
だって僕の次に若いのが50代でしたからね。「場立ちの予想屋」ってそういう業界だったんですよ。
でも、予想屋家業って本当に大変でしたよ。相当入れ替わり激しい業界ですから。
それでも、予想屋を始めた直後からすぐによく当たる予想屋として有名になりました。
何より僕の周りにはいいお客さんがたくさんいましたから、とても感謝しています。
しかしその後、後楽園では手売りができなくなってしまって。
予想屋は、みんな出入り禁止ということで追い出されてしまいました。
それからです。インターネットでの競馬予想配信を始めたのは。
――ちなみにマスターが大穴を当てた最高額はおいくらだったんでしょう?
1日で1580万円が最高ですかね。それでベンツを買ったんですよ(笑)。
でもうちの会員さんで3000万円を当てた方がいるんで、負けてますね(笑)
たった5分差!3割5分を残すイチローのような超一流の予想屋であり続けたい
――ご自身の競馬予想の特徴を教えて下さい。
出目とかサイン読みみたいな論理的に説明できないファクターを除く、競馬に必要なすべてのファクターを分析したオーソドックスな予想ですが、調べているデータ量が他とは圧倒的に違いますね。
1週間に開催される全てのレースをチェックして、レースの展開やコース取りなどをデータ化しています。
G1レースはともかく、全レースをチェックする予想屋は他にはいないでしょう。
僕が普段使っているノートパソコンには過去20年以上のレースデータが残っています。
これを駆使して品質の高い予想を提供できるのです。
競馬新聞に書かれてあるラップタイムなどを見ただけで、そのレースの内容がどのようなものだったか想像できるのも僕の強みだと思っています。
――やっぱり、競馬予想って難しいんでしょうか?
皆さんに一番分かってほしいことは、競馬は本当に難しいもので、全ての予想が当たることはあり得ません。
この当たり前のことがわからないから、詐欺業者に騙されてしまうんですよね。
僕自身は常に全力を尽くしていますが、競馬は、2000mも走ってゴール前で鼻差とか首差とかで考えてもらえばわかるんですけど、ちょっとしたことで結果が変わってしまうんですよね。
つまり、その時々の運次第で当たる日も当たらない日もあります。
しかし、超一流とそうじゃない人の差というのは、実はほんのわずか。
例えば、打率3割の野球選手は一般的に一流打者と呼ばれますが、イチローのような超一流は毎年3割5分の成績を残します。
一流選手と超一流選手の打率差はたった5分。10本打席にたった場合は、ヒット3本と3.5本の差ですから、違いが見えませんね。
でも生涯を通して比較すると、そこには一流選手と超一流選手には雲泥の差があるわけです。
僕もイチロー選手のように超一流の予想を目指して、この“5分差”に価値を見いだしていただけるお客様のために提供し続けてたいと思います。
セミナーは、会員さんとの交流が楽しい
――予想を売るだけじゃなく、競馬の出張セミナーを開催しているんですよね。
はい、毎年やってますね。今年はオンラインで12回、出張(対面)セミナーは6回ですね。僕以外の予想屋で出張セミナーをしている話を聞いたことがありません。
普通、予想屋とお客さんが直接会うなんて機会があったら、予想が当たらないとはつるし上げに遭うのではないでしょうか笑
出張セミナーは、馬券の買い方や見極め方など、予想を買っていただくだけではなかなか伝えきれない部分もあるので、それを伝えたいという意図もあって始めました。
あとは「場立ちの予想屋」出身ということもあって、お客様の顔を見たいというか、一緒に一喜一憂したいんですよね。
後楽園時代からの古いお客様もたまにいらっしゃいますし、2次会でいろんな方とお酒を飲みながら話をするのも楽しいです。
――逆に競馬のセミナーって怪しいとか思われたりしませんか?
そうなんですよ。長年の会員さんも、初めてセミナーに参加するときは怖かったみたいです。
もし高額な受講料を取られて、身ぐるみ剥がされて帰ってくることになったらどうしようって(笑)
あと、セミナーっていうと堅苦しいイメージかもしれませんが、まあ僕の予想や解説を聞いてもらって、質問に答えて、一緒にレースを観戦して、振り返るっていうことですね。
無料(※会員限定)ですし、途中退席してもいいですし、2次会も来たい人だけっていう、いたってシンプルです。
セミナーの延長で、今年は会員さんたちと札幌競馬場と牧場ツアーに行ってきました。
――交流が盛んなんですね!
はい。会員さん同士でも交流されているようです。
オッズが下がる?会員が抽選制になったワケ
――JRAのオッズに影響与えるとは事実なんでしょうか?
これは、うちの会員さんが身にしみて感じていることだと思います。
特に平場のオッズの凋落が激しいですね。
これ以上オッズを下げるわけにはいかないので、毎週、レギュラー会員の抽選募集をして人数を制限しています。
会員さんの継続率は80%超えておりまして、とっても嬉しいことなんですけど、その分枠が中々空かなくて、新規のお客さんには申し訳ないことしてるな、とも感じています。
その分、無料の記事や解説にも力を入れてやってますね。
――予想屋として、大事にしていることはありますか?
「真面目、信念、自信」という3つの言葉を大切にしています。
まずは「真面目に予想」をすること。さっきも言ったように当たり外れは日によってありますが、予想に向かう姿勢や気持ちは大切にしています。
2つ目に、「予想に信念」をもつこと。たまにツイッターなどで質問されたり、議論になったりすることがあります。
自分の理論には絶対の自信がありますし、競馬の予想で僕より当たる人は絶対いないという確信があるので、どんな質問にも的確に答えるようにしています。
言葉に筋を通すためにも予想に対する信念は必要です。
そして最後に「自信」。自分の予想に自信がない人や、詐欺の予想をしている人は、そもそも人前に出てセミナーなんてできないですよね。この3つがお客様の信頼につながっているのだと思います。
日本一の競馬予想屋を目指して
――ズバリ、どうすれば競馬で“儲け”を出すことができるのでしょうか。
僕が言いたいのは、競馬は外れることもあるから自分の余剰資金で投資してほしいということです。
人間は成功するとつい欲が出てしまう生き物なので、1度万馬券が当たると身の丈に合わない資金を賭けてしまいがち。
例えば元本が100万円なら、その資金を長期的に見て少しずつ賭けていくことが大切ですね。
ご自身の投資予算に合わせて、マイルールを決めて機械的に予想を購入したほうが結果的に儲かると、いつも会員さんには呼びかけております。
――ご自身には、もっとたくさん稼いでやろうといった野望はないのですか。
僕は一生懸命予想をしていく以外ないので(笑)。
これからも淡々と、堅実に競馬予想を続けていきます。かといって現状維持に収まらず、日々試行錯誤の連続です。
どんなビジネスでも同じことは言えますが、1個でも多くのレースを当てようと常に研究と修正を欠かさず繰り返しています。
僕が提供する予想は、間違いなく日本で一番の競馬予想だと思っています。
後は皆さんが、個々でこの予想の一番うまい使い方を研究されて、少しでも多く儲ける方法を考えていただければと思います。
やっぱり予想屋ですから、僕の予想で儲けてもらうのが一番嬉しいことなんです。
――お客様の信頼を得る上で心掛けていることはあるのでしょうか。
まずは「真面目に予想をし続ける」こと。さっきも言ったように当たり外れは日によってありますが、予想に向かう姿勢や気持ちは大切にしています。
2つ目に、「予想に確たる信念を持つ」こと。たまにツイッターなどで質問されたり、議論になったりすることがありますが、自分の理論に矛盾があるとお客様に不審に思われてしまいます。
言葉に筋を通すためにも予想に対する信念は必要です。そして最後に、「予想に対する自信」。自分の予想に自信がない人や、詐欺の予想をしている人は、そもそも人前に出てセミナーなんてできないですよね。この3つがお客様の信頼につながっているのだと思います。
日本一の競馬予想を有効に使ってほしい
――最後にファンへの一言をお願いします!
皆さんが手にする予想は、日本で一番の競馬予想です。後は皆さんが、個々でこの予想の一番うまい使い方を研究されて、少しでも多く儲ける方法を考えていただければと思います。
(文/富田康弘)
予想屋マスター・プロフィール
生年月日:1977年10月生まれ
出身:東京都
職業:競馬予想屋、弁理士、ITベンチャー起業家
座右の銘:「他人と同じ馬券を買っている限り、決して儲からない!」
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