クリニック/生理の周期が37日くらいです。これって遅いでしょうか?
まずは月経の“周期”について。「周期」とは月経が始まった日から次の月経が始まる日までの期間のことです。
よく月経が終わってから次の月経が始まるまでの出血のない期間を、周期として計算されている方がいますが、これは間違いです。
一般に婦人科を受診すると必ず問診表に「月経は順調ですか不順ですか?」との質問があります。
私は「ほぼ月に1回あって、次の月経が来る日をだいたい予想できる場合は順調といえます」と説明しています。
何も28日周期でないとおかしいわけでありません。実は25日から38日周期まで正常範囲とされています。
ではこの日数の違いは何に反映されるのでしょうか?
月経周期は排卵を境に大きく2つに分けられます。1つは卵が成熟して排卵に至るまでで、これを「卵胞期」と呼びます。基礎体温では「低温相」と言われるところです。
排卵後は「黄体期」といって、子宮は受精した卵を待ち受けるためフカフカなベットを用意している期間で、基礎体温では「高温相」にあたります。この高温相は、月経周期の長短にかかわらず、だいたい2週間であることが知られています。
ということは、月経周期が短い人は卵が成熟して排卵するまでの期間が短く、長い人は排卵にいたるまでに日数を要するということです。
そうすると月経周期の長さで、排卵の時期が異なることになります。
28日周期の人の排卵日はだいたい月経開始日から14日目ですが、35日周期の人の排卵日は21日目となります。
基礎体温をつけていればもっとよくわかりますが、つけていなくてもこれを知っていれば、いわゆる“妊娠しやすい時期”を自分で知ることができ、妊娠を望んでいる人にも、妊娠は避けたい人にも有効な情報となるでしょう。