職場でのタバコ休憩は不公平?非喫煙vs喫煙者それぞれの意見とは
あなたは、仕事中のタバコ休憩についてどんな立場をとりますか。意見を集めてみると、タバコを吸う人、吸わない人の間で微妙な立場の違いがありました。
タバコ休憩はサボり
「私の部署の喫煙者は最低1時間に一回はタバコを吸うためにデスクを離れます。その間に発生する電話対応は私たち非喫煙者の仕事。同じ給料なのに納得がいきません」
と語るのは某IT系企業に勤める留美さん(28歳)。非喫煙者から見た場合、タバコを吸うために仕事中に席をはずすのは、ただのサボりと取れるようです。
男性社員からも厳しい意見が。
「喫煙者がタバコを吸っている時間のぶん、非喫煙者の休憩時間を増やすべきではないでしょうか。時給換算で考えると、ばかばかしくてやってられない」(30歳/男性/金融)
タバコ1本を吸い終わるのに5分かかるとして計算すると次のようになります。1時間に1回タバコ休憩をとる場合、8時間の就業時間中に8回の休憩。5分×8回で一日あたり40分の休憩時間を喫煙者はプラスしてとっていることになります。離席する前後の時間を含めるとお昼休み1回分に匹敵する勢いです。
次に愛煙家の意見に耳を傾けてみましょう。
タバコ休憩で能率アップ
とはいえ、長時間同じ姿勢で仕事を続けることは辛いものです。適度な休憩を入れることで、仕事の効率が上がることもまた事実です。
「私は50分集中して仕事をして、5分のタバコ休憩を入れています。そうすると頭がすっきりして1時間ぶっ続けで机に向かうよりも仕事がはかどります」(31歳/男性/メーカー)
また、中にはこんな意見も。
「社内の女子社員にもタバコ休憩を取る人を悪く言う向きがありますが、タバコを吸わない人もその分、ジュース休憩やお菓子休憩を取ればいいと思います。だって私の上司もしょっちゅう席を外してタバコ吸いに行くから、これは部下のタバコ休憩も黙認しているのと同じだと思いますよ」(29歳/女性/商社)
確かにその通りかもしれません。タバコ休憩を取ることで会社からおとがめがない以上は、その不公平感を喫煙者にぶつけても、あまり実のある訴えとは思えません。
では、社員を管理する側の人々はこの問題をどう考えているのでしょうか。
結局は社員一人一人の裁量
社員同士によるタバコ休憩の不公平感について、大手企業の総務責任者(56歳/男性/鉄鋼メーカー)に話を伺いました。
「その昔は、みんな自分の机でタバコを吸っていましたが、非喫煙者の受動喫煙が社会問題化したことで喫煙スペースが別途設置されました。この問題はここから発生していると思います。もともと、オフィス内でタバコが吸えなくなったのは非喫煙者の要請によるところが多いのです。会社側としては、タバコやお茶程度の休憩は、トイレ休憩と同じ扱いとして回数や時間にはある程度幅をもたせて考えています。タバコを吸う社員も吸わない社員も、お互いあまり目くじらを立てずにうまくやってください」
なるほど。そういう歴史背景を考えると、会社側が厳しくとりたてないのも納得がいきそうですね。
あなたの職場ではタバコ休憩についてどんな意見がありますか。タバコを吸う人も吸わない人もお互い気持ちよく仕事が出来る環境づくりを目指したいものです。