コーヒーは水分補給にならない!冬の脱水を防ぐ「正しい水知識」
冬の寒い時期に一番気になることといえば、「乾燥」ですよね。美容や健康の大敵にもなる「乾燥」を防ぐには、上手な水分補給がポイントとなります。
冬も美しく乗り切るために知っておきたい「水分の摂り方」について、東京警察病院形成外科の澤田彰史先生に話を聞いてみました。
冬は体が水不足になりやすい!
冬は体が冷えるし、トイレが近くなるからと言う理由で、水分摂取を減らしてはいませんか。
ただでさえ乾燥しやすいこの時期は、脱水になりがちで、血液もドロドロになりやすいと言われています。そこに水分不足が加わると、私たちの体はますます血行が悪くなり、むくみが進行することに。
澤田先生は、「寝る前にコップ一杯のお水を飲むことを習慣にするのが美容と健康の秘訣」と話しています。
「水分が少ないまま寝てしまうと夜間にどんどん乾燥していき、朝起きる頃には血液がドロドロになってしまっています。冬の朝に心筋梗塞を起こす人が多いのは、このためなんです。
「私はまだ若いから平気!」などとあなどってはいけません。お肌の保湿だけでなく、体の内側も水分補給をすることが大切です」
水分補給の目安は1日1.5ℓ。500mlのペットボトルを3本分と考えると、けっこう多い気がしますが、朝起きた時に250㏄、毎食時に250㏄、夕方に一度250㏄、就寝前に250㏄といった感じで分けながら、水分摂取をするようにすると無理なく続けられそうですね。
お酒やコーヒーでは水分補給にならない
<>また、水分補給をするときの注意点についても伺いました。
「食事のあとにコーヒーを飲んだり、夜はお酒を飲まれる方も多いかと思いますが、お酒やコーヒーでは水分補給にならないということを知っておくといいと思います。
お酒やコーヒーをたくさん飲んでも、最後のほうは喉が渇いてきますよね。これは利尿作用といって、お酒やコーヒーを摂取した分だけ尿量も増えるので、結局水分は出ていってしまい、水分補給にならないのです。これは、甘い清涼飲料水などでも同じです」と澤田先生。
オフィスや自宅では「加湿器」を忘れずに!
水分補給に加えて、オフィスや自宅で簡単に乾燥を防ぐポイントについても教えていただきました。
「室内では加湿器をつけたほうがいいですね。人間は気温が下がっているのはすぐに感じ取ることができますが、湿度が下がっているのは感じにくいものです。冬は湿度が低くて乾燥しやすいことをよく知って、積極的に加湿器をつけるようにしたいものです」
加湿器は小さめのものであれば、2000円ぐらいから買えるので、この冬は、オフィスと自宅の両方に常備をしておくと完璧ですね。
<>1日1.5ℓの水分補給と加湿器で、乾燥知らずの体を作っていきましょう!
澤田彰史(さわだ・あきふみ)
日本抗加齢(アンチエイジング)医学会専門医、東京警察病院医師。同院以外でも、美容外科・レーザー治療から、やけど、ニキビ治療、皮膚腫瘍手術、寝たきり老人の訪問診療に至るまで幅広く医療に従事。テレビ「世界一受けたい授業!」をはじめ、新聞、雑誌など各メディアで活躍中。 新著「ぐ~たらな私のはじめてのアンチエイジング」(総合法令出版・刊)も好評発売中。