クリニック/月経前症候群はどうして起こるの?治療法はあるの?
今回は
MS(月経前症候群)の続きです。前回の『生理前に起こるどうしようもないイライラは何が原因なのでしょうか?』でご紹介したような症状が、なぜ月経前に限って出るのでしょうか?
月経周期に強く関係していることから、女性ホルモンとの関係は明らかです。しかしその正確な理由はわかっていません。
一般的には、「どうして私はこうなっちゃうんだろう」と一人で悩んでいる女性が多いようです。
MSとうまく向き合うためには、女性がすべき大事な“認識”が3つあると言われています。
まずは、症状が月経周期と関係していて月経前に出るという認識。
次に、「
MS」という正式な病気であるという認識。
最後に、症状が出てしまっても「
MSを患っている自分がそこにいる」という認識です。
MSをいう病気や症状をしっかり理解することだけでも、心の負担や不安の部分がかなり解消されると言われています。
治療に関してですが、発症の原因がわかっていないので根本から治すことは困難とされています。ですので対処療法(症状を取る、または緩和させること)が中心となっています。
薬による治療として、精神安定剤、鎮痛薬、ビタミンB6、漢方薬、抗うつ薬などがあります。避妊目的に用いる経口避妊薬(低用量ピル)も、
MSに対し高い治療効果を示します。
症状や状況にあわせ薬剤を選択すると良いと思います。
最後に、面白いアンケート結果がありますのでご紹介します。奥さんや彼女の月経前の気分変調(
MS)に気づいている男性が、その際にパートナーに対してとる行動についてのアンケートです。
「イライラしているので嵐が過ぎ去るのを待つ」「気に障らないように振る舞う」「近づかないようにする」「静かに耐え忍ぶ」「いつも以上に発言・行動に注意する」といった、“触らぬ神にたたりなし”系の発言が多くを占めています。
一方で、「腰痛が出るのでさすってあげる」「いつもより早く帰宅する」「極力家事を手伝う」「マッサージをする」といった積極的に症状を理解し向き合う男性も世にはいるようです。あなたのパートナーはどうでしょうか?