普段のキモノ、はじめました。
「普段着?週の半分は着物ですね」。なーんて言えたらかっこいいかも?!そんな思いつきではじめた筆者の着物ライフ。かしこまらず、あくまでも楽しく!目指せ「さらっと着こなす普段着キモノ」!
洋服より自由?普段着キモノは柄×柄も自由自在!
「特別なとき、特別な人が着る」。成人式の振袖、お茶やお花といったお稽古事のイメージからそんなふうに思ってしまいがちだ。
しかし、普段着キモノは洋服でもできないような大胆な組み合わせが簡単にできる。
驚くべきは、その柄。花、市松、扇などの定番からドクロ柄まで。古典柄という名はついていても「ポップ」「レトロモダン」なんて呼び方がぴったりくる。
帯、羽織、半襟をすべて柄で適当に合わせてもOK!不思議とまとまって見える。
洋服と違って着物は形が決まっているせいか、コーディネートが意外にしやすい。
好きな色、柄を集めて着て歩く。そんな気分転換にもいいかもしれない。
気になる着付けと価格
興味はあっても、着付けと価格が気になってどうしても足踏みしてしまうもの。着付けは、同じような動作が続くので2回がんばって着れば大体マスターできる。
ポイントは襦袢(じゅばん)や紐などの小物をまとめておくこと。セットにしておけば途中であわてることもない。
感覚を忘れないうちに何度か着るのがいいだろう。
さらに最近では着付けを楽にする便利グッズがたくさん。筆者は襦袢が上下に分かれた二部式襦袢を愛用している。着やすく、丈の調節も楽なのが魅力だ。
次に気になるのが、ずばり価格。着物はとにかく高価な印象がつきまとう。しかしインターネットでちょっと検索してみれば、価格はだいたい1万円以下~。
もちろん高価なものもたくさんあるが、まずは気楽に着られる値段のものがいいだろう。中には洗濯機で洗える着物もあり、ちょっとした汚れならクリーニングに出す必要もない。
店舗で購入すれば、それが小物だけであっても無料で着付けを教えてくれる場合もある。店員さんの押しが強いのがたまにキズだが、一度聞いてみてもいいだろう。
実録・キモノでおでかけ
筆者のとある一日を参考までに解説してみたい。
朝 ~新聞屋さん、うに崎家はカタギですよ
ワイドショーを観ながら着付け。草履はまだ疲れるので、ブーツを履く。
家を出ると、ちょうど新聞の勧誘に出くわす。
「えっ……。うに崎さん……の家ですよね?」
いつもはしつこい勧誘もあっさり撃退。便利である。
昼 ~喫茶店にて
階段を上るときは着物の裾がかなりあがるため、ちょっと寒い。
カップが選べる喫茶店でのんびり。いつもよりも優雅な気分。
トイレですれ違ったおばさまに着物をほめられる。
夕 ~行きつけの焼酎バーへ
一時期よく通った焼酎バーへ。芋焼酎をロックであおれば、心は粋。
「どうしたの、それ(着物)?」というマスター。
「ああ。最近の普段着、半分は着物なんですよね」
着ているうちに、だんだん着物を着ているという意識がなくなってくる。自分で着付けると紐や帯の締め具合が調整できるので、思うほど疲れない。
ちょっとした気分転換に、おしゃれに。普段のキモノをはじめてみては。