[第1回]”女のしぐさ”をマスターしよう!-ニューハーフ的しぐさ美人研究所-
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“しぐさ”はいつ、どこで覚えるもの?
母親が鏡台を前に、化粧をのせて髪を梳かしているしぐさを、少女がじっと見つめる。まさに、”女”の美に目覚める時ではないだろうか。
特に女性はしぐさを躾の一環として教え込まれる。もし少女がおてんばな行動や品を欠く振る舞いをすれば、すぐに大人たちから咎められる。
最近では、”しぐさ”が学べるお稽古ごとが大人の女性たちに人気のようだ。驚くことに、自分磨きという目的よりも、理想の男性と結婚するために、彼女たちは通っているらしい。
大人になってから”しぐさ”を学んで、本当に身につくのであろうか?今回は私の経験を踏まえながら、女性の”しぐさ”というものについて考えてみたい。
日々、理想の女性を研究するニューハーフ。
私も含め、ニューハーフたちは心に描く女性になるために、ありとあらゆる美について熱心に研究をしている。
その対象は有名モデルから女優、さらには同じニューハーフ仲間に女友だち。はたまた街を行く女性も私たちの研究対象である。
髪型や化粧の塗り方はもちろん、ファッションに持っているアイテム、歩き方や言葉遣いなどに彼らは注目しているが、もっと重要なポイントが他にある。
それは、彼女たちが女性らしい”しぐさ”をしているかどうかである。
私がニューハーフになりたての頃、男から女の歩き方にするため、肩は落として胸を上に張り、腰で歩くことを猛特訓した。
髪をかきあげるときには、片手で半円を描くようにするなどの、女性らしい手の動かし方をひたすら練習し、身に付けたのである。
こうした日々の努力によって、私は自然としぐさが身に付き、女性とともに働いていたクラブでは、逆にホステスたちから教えて欲しいと懇願されるほどになったのである。
すぐに身につく女性らしいしぐさを2つ紹介!
1.「大振りに身体を動かす」ことをやめよう!
なかなか”しぐさ”をマスターするのが難しいと感じているる女性に共通して言えることは、大げさに身体を動かしているところだ。
例えば、動きを制限される着物で考えれば、これまでいかに、あなたが無駄な動きをしていたか容易に分かることだろう。
つまり、大振りな動きは無駄な動きに他ならない。無駄な動きは決して美しく見えない。
あなたは物を拾う時、どのように拾っているだろうか?
大股を広げるのは論外。落とした物に対して横に立ち、膝をそろえて腰を落す。かかとが上がっても構わない。
私は利き手である右手で物を拾うのであるが、左手を右足の太ももに添えると無駄な動きもなく、見た目も美しくなるのである。
基本は『自分の身幅以上のスペースを使って動かない』ということである。
2. 次ぎに「手首」。ライバルに差をつけるならこの”しぐさ”をマスター!
無駄な動きを減らすだけでも姿勢や所作が綺麗になるが、ここに「手首」の動かし方を加えることで、あなたは”しぐさ”美人へさらに一歩前進する。
たとえば、傘の柄を持つときは、指で持つように持ち、手首は立てるのである。日傘でも同じく、どんなときでも手首を立てると細く綺麗なラインになる。
グラスを置くときは、手首を立てた状態で小指をグラスの底に添える。先に小指がテーブルと触れるので物音をたてず、手を離すときも手首の側面を上に向けたまま、指の力を抜いたそのままの状態で引くのである。
決してグラスを握るような野蛮な”しぐさ”はしないように。
しぐさ美人は一日にしてならず。日頃の「美意識」が大事!
しかしながら、あなたに多くのテクニックを教えたとしても、日頃から美しい”しぐさ”を保とうという強い気持ちがなければ、長続きはせず不自然さが残る。
形は大切なのだが、なによりも日頃からの「美意識」を保つということが重要なのである。
“しぐさ”を学ぶ最初の動機が婚活であったにせよ、あなたが女性としていつまでも輝いているために、美としての”しぐさ”が存在していることを忘れないで欲しい。