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【毒舌独女】お願いだから五輪代表辞退してくれ!猫ひろし

今年はオリンピックイヤー。

にわかスポーツファンが増える年。

私もそう。
普段、興味の無い競技でも、オリンピックなら見る。

メダルの数も大切だが、恥の文化がある国・日本らしく競技に臨めたかも重要。

選手には日本という国、国民の期待を背負ってオリンピックに出場しているという自覚を持ってもらいたい。

この思いは、オリンピック好きな人間でなくても、同じではないだろうか。

日本の面汚しになるようであれば、オリンピックに出てくれるなと思う。

例えば、先の冬季オリンピック、スノーボード代表、國母和宏選手が記憶に新しい。

そして、再び、コイツがオリンピックに出たら、日本の恥だという選手が現れた。

お笑い芸人の猫ひろしだ。

マラソンでオリンピックに出る為に、わざわざ陸上競技が盛んでない国、カンボジアに帰化し、まんまと代表の切符を手に入れた。

しかも、その代表の切符は、特別救済枠

国内情勢が安定していない等、練習環境が整えられない国に対して与えられる、正しく「オリンピックは参加することに意義がある」を体現したもの。

カンボジアは長い間、内戦が続き、ポル・ポト派による、学者などインテリ階級の粛清が行われていた。

粛清はインテリ階級だけでは留まらず、人より物覚えが良い、人より美しい、人より足が速い、それだけの理由で命を奪われる人もいた。

内戦が終結した後も、地雷が狭い地域に多数埋設したまま。
現在も各国の支援を得て、地雷撤去がなされている。

このような背景があり、カンボジアは長らくオリンピックに出場することは叶わなかった。

やっと、オリンピックに参加出来るようになったのは、1996年のアトランタオリンピックから。
本当につい最近まで、スポーツに打ち込める環境では無かったのだ。

弱小国であったとしても、スポーツの祭典に出たいと努力している選手は居る。

自国の選手がオリンピックに出た実績があれば、子どもや若い選手が、いつか自分もあの舞台に立てると夢を見られる。
その夢を実現する為に、一層努力もする。

猫ひろしが奪った代表の枠は、今回1回だけの枠では無い。
未来の選手の希望すらも奪ったのだ

練習環境も指導者も整った先進国の選手が、金を出して途上国に帰化し、オリンピック代表になれるという先例が出来ると、必ず真似をするバカが出てくる。

こうなると、オリンピックはスポーツの祭典から、金を持った連中の遊びの場に変わってしまう。

こんなオリンピック、誰が見たい?
少なくとも、私は見たくはない。

猫ひろしの代表入りは、何故かテレビでは好意的に報道されている。

スタートは「ニャー」、ゴールでは五輪ギャグを披露すると、元日本人が世界に向けて行うパフォーマンスとしては最低のことをすると明言しているにも関わらず。

そんな中、国際陸上競技連盟は猫ひろしのオリンピック出場に待ったをかけた。

国際競技に出場経験の無い帰化選手は、帰化した国に1年の居住実績があるか、国際陸連理事会による特例承認が無いと、オリンピック出場は認められないと。

加えて、北京オリンピック代表の純カンボジア人、ヘム・ブンティン選手が猫ひろしよりも良いタイムを先ごろ叩き出した。

そのタイムを持って、カンボジアのオリンピック委員会と陸連に、自分こそが祖国を背負ってオリンピックの舞台に立つのが相応しいと直訴をするらしい。

彼が選ばれて当たり前なのに、猫ひろしの愚行により、世界中がカンボジアと日本の動向に目を光らすこととなった。

猫ひろしよ、今ならまだ間に合う。
世界中に醜態を晒す前に、辞退しろ。

辞退した後は、日本とカンボジアの架け橋となれるよう努めろ。
そして、カンボジアの子ども達に笑顔と未来をあげて欲しい

それが、芸人の仕事だ。

旭堂花鱗

コラムニスト/コンテンツライター

広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。

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