「女芸人」は女か、芸人か?いとうあさこの扱いにネット女子賛否
28日に放送された日本テレビ系列の「世界の果てまでイッテQ!」で、いとうあさこ(45)がハプニングに襲われた。胸を露わにしたまま、カリフォルニアのサンタモニカピアの街中に取り残されてしまったのだ。
この顛末に、ネット女子からは賛否両論が巻き起こっている。
「さすがプロ」芸人・いとうあさこにネット女子脱帽
番組で彼女は、ボディ・ペイントに挑戦。水着姿になり、片足を横に高く上げたY字バランスの状態で街中でペイントを施されていた最中、胸のペイントをするためにブラジャーをとると、塗料を取りに行ったアーティストと周囲を囲っていたシートが一緒にいなくなってしまったのだ。
胸を露わにした状態のいとうの姿は大爆笑をもたらしたが、ネット女子は複雑な気持ちのようだ。女性向け掲示板「ガールズちゃんねる」のコメントを見てみよう。
「これ見た。かわいそうと思いつつ、笑っちゃったよ。あさこ、応援したくなった」
「(芸人として)オイシイと思う」
「逆に笑われなかったら、芸人は辛いよ」
「ちゃんと笑いに変えるのが、さすがというかプロだよね」
どんな状況でも笑いに変えてしまう、いとうの芸人魂を賞賛する声が見られた。また、その姿を笑ってもらえないと芸人としては辛いのでは、という意見もあり、芸人・いとうあさこの体を張った姿に大爆笑した人がいたようだ。
「可哀想!」女・いとうあさこに同情の声
しかし、彼女を笑えたというのはごく少数。多くのネット女子は不快感を感じている。その理由を見てみよう。
「これ観てたけど、芸人といえども可哀想だよ!」
「こういうの嫌いだわ。笑えない」
「いとうあさこ自身も体張ってるのも好きだし、面白いけどこれは笑えない。図に乗るんじゃないよスタッフ!」
「いとうあさこ、普通にしてても面白いのに、何故乳を出さなきゃいけないのか……扱いが可哀相過ぎると思うのは私だけ?」
「演出だからといって、何やってもいいってわけでもないと思う。見てる方が不快、可哀想と感じた時点でそれはもうネタじゃない。全部やらせだよってそういうものでもないと思うけどね」
芸人とはいえ、いとうは「女」。そして、芸歴も20年近くになるベテランだ。それにも関わらず、体を張りすぎる姿に同情するネット女子が多いよう。そして、芸人である以前に「女」であるいとうに対し「可哀想、やりすぎ」と感じる人や、女性の裸を笑いにするスタッフに「不快、図に乗るな」とコメントする人が目立った。
「女芸人」は女か、芸人か?
そして今回の出来事で、女芸人に対する扱いに疑問を呈する声が多くあった。
「女芸人って、ここまでやらなきゃいけないの?」
「女芸人には番組でセクハラしていい、という風潮が怖い」
「身体張るっていう場合に、裸とかちょっと性の匂いがするものを女芸人がやらされてると、かわいそうっていうか、寂しいような気持ちになってしまう時がある」
「女芸人を裸にしても拉致してもいい、ばばあ呼ばわりしていい、という番組。笑うどころか寒くなる」
芸人は体を張って笑いを取る、というイメージは根強い。しかし「女芸人」の場合、その扱いを一歩間違えればセクハラとなりかねないことも多い。
例えば「世界の果てまでイッテQ!」では、いとうをほぼ裸で登場させたり、「ババア」と呼んでいる他、その他の女芸人に下半身を露出させたり、度が過ぎたドッキリを仕掛けたりもしている。さらにその姿を爆笑している男性スタッフが映し出されると、視聴者は女性軽視とも捉えてしまうようだ。
地上波で放送される以上、本人の了解があって行われているのだろう。しかし、爆笑を求めるあまりに女芸人たちに行わせる企画がエスカレートすると、「笑えない」と感じる人が増えるのは間違いない。
より健全な形で笑いを追求するのが、「女芸人」がやるべきことなのかもしれない。