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【毒舌独女】8.6秒バズーカーの消えない都市伝説、その理由とは?!

「吉本の8.6秒バズーカーのコンビ名、広島に原爆が投下された日から取ったんだって」 「ラッスンゴレライは、原爆投下の暗号、落寸号令雷を意味する」 「いやいや、エノラゲイ・リターンズのアナグラムだ」

このような都市伝説がネットを駆け巡り始めたのは、今年の4月上旬。 現在も、2ちゃんねるを中心に様々な推測や検証がされている。

最初は一笑に付していた人も、検証が進むにつれ出てくるコンビの一人、はまやねんの過去のツイートで確信に変わった人もいた模様。 そのツイートの一例は以下の通り。

[もう日本オワタ。中国と韓国とロシアに一気に攻め込まれる(笑)植民地ぷぎゃあ] 2012.08.16

現在は閲覧不可になっている、はまやねんのTwitter。 他にも、日本を貶めた内容であったり、8月6日にこだわったりするツイートも見られた。 更にブログには、窃盗や未成年飲酒の記述も見られ、コイツはヤバい奴と認定される。

これらが発見されてからは、都市伝説の伝播は加速。 2ちゃんねるだけでなく、まとめブログなどでも広く知られるようになっていった。 中には、吉本興業の総務部に電話をし、その様子をYouTubeにアップする人も現れた。

さて、困ったであろう8.6秒バズーカーのお二人と吉本興業。 4月21日の夜、吉本がネット配信している『よしログ』で、都市伝説を否定。 『ラッスンゴレライ』の誕生秘話やコンビ名の命名エピソードを披露した。

更に、吉本興業は、ネットの噂に対し、威力業務妨害などで告訴も検討しているとのこと。 誰を訴えるんだか……。

しかし、都市伝説は、消える気配が無い。 吉本が訴訟をチラつかせたことで、余計にネット民の心に火が点いた。

消えないその理由は、何か。

私は、「ラッスンゴレライって何ですの?」が、そもそもの原因だと考えている。 ワケが判らないから、意味を探る。

古来より人間は、自分たちが理解不能のものを理解しようと努めてきた。 そうやって、科学が発展してきた。 特に日本は、一般人も謎解きを日常的に行ってきたことで、昔から高い水準の生活が出来ていた。

その日本人の謎解き魂を、8.6秒バズーカーは刺激したのだ。 この騒動で、妙に原爆に詳しくなった人もいるんじゃない?

もし、8.6秒バズーカーが起死回生を図るのであれば、過去のTwitterやブログの釈明会見を開き、誤解を受けやすい芸名を変えるぐらいのことをしないといけないだろう。 そうじゃないと、彼らの芸で笑えない。

それに、意味の無い言葉の羅列を面白いと思えるのは、小学生まで。 普通の大人は、潜在的にお笑いにオチを求め、意味も求めている。

オチも意味も無い「ラッスンゴレライ」がテレビで引っ張りだこという現象自体も、不可解なものであった。 この不可解さも、大衆の謎解き魂を刺激した。

もうね、存在自体が意味不明なのが、8.6秒バズーカー。

結局の所、芸とは人間性を写す鏡。その鏡を真っ直ぐ見られるか否かで、芸人の資質が問われてくる。 彼らは、サングラスを外し、鏡を見ることが出来るだろうか。今後の彼らの動向に注目していきたい。

旭堂花鱗

コラムニスト/コンテンツライター

広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。

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