【毒舌独女】ももいろクローバーZを讃えるファンの薄気味悪さの正体とは!?
昨年末の『第63回紅白歌合戦』出場をも果たし、現在、大人気のももいろクローバーZ。
彼女らは、アイドルオタク(ドルヲタ)のみならず、女性や若年層、壮年層と幅広く支持されている。
ここまで老若男女に愛される女性アイドルグループは、キャンディーズやピンクレディー以来、初めてではないだろうか。
俗に、女性アイドルが流行する時代は、社会情勢が不安定だと言われている。
年表と国民的アイドルの活躍時期を照らし合わせてみると、なるほどと納得。
では、何故、不安定な時代に流行するのか?
日本で独自に発展したアイドル文化。 これは、音楽と踊りをもって神へ祈りを捧げる巫女の進化形と、私は捉えている。
だからこそ、不安定な時代に流行すると推察する。
心の平安を求め、神に近い存在としてアイドルを拝む。
恋愛スキャンダルなど「穢れ」をファンが嫌うのも、潜在的にアイドルの中に神を見ているからだ。
また、アイドルの整形を良しとしない風潮も、日本における神とは「自然」そのものであるのが、一因であろう。
娯楽の中にも信仰がある、とても日本的で面白い。
この「アイドル信仰」のビジネス的側面を押し出したのが、AKB48グループ(以下、48G)だ。 48Gのエグい商売方法は周知の事実なので説明を省く。
秋葉原に総本宮を置き、地方都市やアジア各国に今宮を持つ48Gの勢力は、他のアイドルを脅かす存在。
テレビのみならず、紙媒体などにも進出し、いわば一神教状態になっている。 従来は住み分けが出来ていたにも関わらず。
これを良しとしないドルヲタや芸能関係者が引き起こしたのが、アイドル戦国時代だと思っている。 私個人の考えね。
一神教状態を打破してくれるアイドルを探しているドルヲタが多かった筈だ。
そんな中、高校野球のような全力ステージパフォーマンスのももクロが頭角を現してきた。
ドルヲタが好む物語性も、メンバーの脱退や対バンライブの成功などがあり、とても高い。
物語性は、アイドルの神格化に必要なものだ。 どこの神社にも謂われがあるのと同様。
更に、ドルヲタのハートをガッツリ掴む手法を、ももクロ運営は取る。 ヲタたちを主君に仕える武士になぞらえ、「モノノフ」という称号を与えたのだ。
傍から見ると単なる熱狂的ファン、すなわちヲタでしかないが、特別な呼び名を貰うことにより、選民意識が芽生える。
この呼び名は、ドルヲタの後ろめたさも解消してくれる魔法の言葉でもあった。 キモい人から、使命を持つ侍にランクアップ。
彼らは「ももクロは他のアイドルと違う!」や「ももクロはロックだ!」などと、一神教状態を崩そうと布教。
今まで、アイドルにハマったことのない連中ほど、ももクロを崇めたて、他グループを貶める。
一般人には、どれも同じようなアイドルグループにしか見えないのに。 モノノフだろうと何だろうと、普通に薄気味悪い狂信者。
今後、ももクロの足を引っ張るのは、スキャンダルよりも、信者・モノノフの暴走だと予想する。
歴史の教科書に書いてあった、法然上人や日蓮上人の法難を思い出せ!
他宗派はディスったらいけないんだ! 特に権力者がバックにいる宗派は!
既に、アイドル文化は日本の八百万の神の内に入っている。
しかし、宗派として確立しているものは少ない。 現時点では、ジャニーズとハロプロぐらいだ。
48Gは、まだ弱い。 そもそも、邪教、カルト止まりになる可能性の方が高い。
私はももクロに第三勢力になってもらいたいと願っている。 彼女らには、その力があると信じている。
だからこそ、モノノフには静かに信仰をしてもらいたい。 良いものは時間がかかっても、必ず口コミで広がり、定着する。
気長に待とうや。
コラムニスト/コンテンツライター
広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。
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