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【毒舌独女】これが現実

予想だにしない出来事が起きてしまった。

2011年3月11日、日本観測史上最大の地震、そして、大津波が東日本を覆った。

まるで映画のような光景がテレビに映し出される。

濁流に呑まれる家屋、車、田園。
続いて、炎の海。

悪夢だ

しかし、これは現実
受け止めなければならない、事実。


いつ起きるか判らないのが、自然災害。
それに備えておくのが、平時の役目。

なのに、地震が起きてから、非常食を買いに出る連中が多いのに驚いた。
我が家から自転車で行けるスーパーの、レトルト食品の在庫はゼロに等しい。

なのに、ペットボトル飲料は残っている不思議。

水道から水が出ている内は、平時とそう変わりは無いというのが判らんのか、バカめ。
買い占めたレトルト食品を、被災地に送ろうという気はなく、己だけは生き残りたいのか。


生き残っているのに!


まぁ、非常時に人間性が浮き彫りになるのも、現実。

狂ったように食品を買い漁る人に、罪は無い。
この行動で余計にパニックを引き起こしているとも気付かない程、混乱しているのだろう。

ガソリンスタンドが品切れ休業だなんて、異常。

その異常な状態を作っているのは、地震では無い。
普通の一般市民。

地獄絵図が、自分の住む日本で繰り広げられているのを、直視したくないのかも知れない。


その地獄を、何とか人間界に戻そうと、指揮を執っている枝野サンはよくやっている。

最近、テレビを見ていなかったからか、総理大臣が変わっていたのに気付かなかった。
菅直人から、枝野幸男にチェンジしていたんだ。知らなかった。

えっ?
違うの?

何か、テレビを見ている限り、この国の首相は枝野サン。
菅サンはいずこへ行ったのさ

影、薄いなぁ。
カイワレを頬張っていた頃が、一番、輝いていたね。

民主党のお家芸、事業仕分けで、菅サンは削減されちゃったのかね。
削った分を枝野サンと村田サン(蓮舫サンの苗字)へ。

村田サンも、よく頑張っているね。
節電大臣にも任命されちゃってさ。

でも、オマエら、絶対に忘れるなよ

村田サンが、スーパー堤防事業を「無駄の象徴」と言い放ったことを。

耐震事業予算を削りまくり、高校無償化や母子手当てなど、人気取りに金を回したことを。

いざという時の避難場所になる学校の耐震化予算を、約四分の一に減らしたことを。

とんでもない悪政をしでかしていたのが、民主党だ。

しかし、今は、コイツらに頼らざるを得ないのが、現実。

コイツらの号令が無ければ、自衛隊も消防も警察も、被災地で活動が出来ない。

じゃあ、誰なら、国政を任せられるのかと問われても、適任が居ないのも現実。


また、原子力発電について、判り易く説明してくれる人が居ないのも現実。

「被爆」や「放射能」という言葉に惑わされ、正しい情報が流れていないのでは。
ただただ、大衆の不安ばかりを煽ってはいないだろうか。

この不安が飽和状態に陥った時、何が起きるのかも不安だ。

不安という心の火に油を注ぐ、計画停電も迷惑な現実。
それだけ原子力に頼っていたという事実でもある。


私の目の前にある現実たち。
目を逸らしたくなる現実たち。

けれど、対峙しなくてはならない現実たち。

これが、日本

これが、人間

どれだけ壊れようと、醜かろうと、これらが私を取り巻く現実なのだ。


被災された方々に心からお見舞を申し上げる。
一人でも、行方不明の方が、家族の元に帰られるよう祈っている。

祈りと、わずかな義援金を送るしか、私に出来ることが無い現実

辛い。

それでも、現実を見詰め続ける。

旭堂花鱗

コラムニスト/コンテンツライター

広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。

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